体外受精で何回目に妊娠するかは最初の4回目までが多いです


1回の体外受精で妊娠率は20%程度です。
何度で妊娠されるかは個人差があり、1回で妊娠できたという人もいれば、40代など年齢を重ねた方は7~8回という例もあります。

妊娠の可能性が高まるのは、不妊治療の統計からいうと最初の4回までです。
4回まで妊娠する割合は90%となっており、回数を重ねるごとに妊娠する割合が高まります。

スペインの論文で平均8.1回というデータがあります

1998~2010年まで11429人の体外受精をおこなった女性を対象に調査したデータがあります。
治療開始年齢の平均は33.5歳、そのうち妊娠率は40.9%、出生率は3.01%、流産率は26.3%でした。

このデータから考えると、妊娠するまでの期間は平均で8.1回の体外受精が必要です。
注目すべき点は、1~5回までの胚移植1回あたり10%の生存率が増加していることです。

この際の累計生産率は52%となっています。
6~10回までは1回あたり3.4%の増加率、11~15回までは2%の増加率となりました。

5回までの成功率は回数を重ねるごとに高くなっており、早い段階で妊娠する可能性が高いといえるでしょう。
これが胚盤胞移植となった場合はさらに少ない回数での成功率が高まっています。

累計生産率75%に達するまでに胚盤胞移植では9個での達成率であるのに対し、分割肺移植では15個必要です。
胚盤胞移植の場合は少ない回数で妊娠できる可能性があることを示しています。

年齢での影響は35歳未満と36~37歳までは同等の上昇率となり、38~39歳では上昇率が緩やかになります。
40歳以上で累計生産率が頭打ちとなるのは、10回の胚移植のときで、31%です。
妊娠率を高めるには、年齢によって何回までを限度に考えるかがポイントになってくるでしょう。

英国の研究チームのデータでは6回で65.3%です


英国の研究チームが発表した、体外受精の成功率のデータもあります。
2003~2010年まで体外受精を受けた156,947人を対象に調査しました。

それによると6回体外受精を繰り返したときの累積出生率は65.3%です。
出生率は1回目が29.4%、4回目が20%と、回数を重ねると割合が減ります。

4回以降も体外受精を繰り返すと出産できる割合が増加しました。
最終的には6回の体外受精で65.3%の割合で出産することができたとされています。

今までは体外受精で4回が限界だと考えられていました。
今回はその回数を超える体外受精のデータも含まれており、4回で成功しなくても諦める必要はないという参考になるでしょう。

体外受精を受ける方の年齢を考慮し、治療費の総額も考えながら、何回までが許容できるか夫婦で話し合ってみてはどうでしょうか。
ひとつの目安として、10回体外受精を受けても妊娠しなければ、その後も成功率が低いという考え方があります。

回数を重ねれば必ずしも妊娠できるとはいえないため、この回数に達する前に夫婦でどのような治療法を選択すべきか話し合う必要があります。
海外で利用できる不妊治療を選択する方法もありますし、養子をもらう方法に選択を変えることも可能です。
体外受精は惰性で受けるのではなく、早い段階で計画を見直してみましょう。

体外受精を繰り返すことのデメリットも確認する必要があります

体外受精を受けるためには、保険が利かないため費用の問題があります。
リスクは少ないとはいえ、卵巣や子宮壁に針を刺さなければならず、体への負担も考慮する必要があるでしょう。

体外受精では薬の使用もありますから、薬の副作用のことも考える必要があります。
受ける年齢は高齢の方が多く、妊娠率が低いことと、流産したときの精神的なショックも考える必要があるでしょう。

これらのリスクも考えたうえで、自分たちは何回まで体外受精を許容するか考えるようにしましょう。
40歳以上になると妊娠する確率が低いことを受け止めながら、妊娠率が高い5回目までに妊娠しなければ、次の治療へとステップアップすることも必要です。

体外受精では一度妊娠しなければ1~2か月体を休める必要があるため、年間で考えると4~5回受けられる計算です。
採卵の刺激1回で多数の採卵ができれば、保存して取っておくこともできます。

1回の採卵で12~15個の採卵ができれば、妊娠する可能性が高まる8.1回の胚移植がしやすくなるでしょう。
このように早めに計画を立てておけば、良好な胚を多く残すことに繋がるのです。
具体的にどのように進めていいかは、医師とよく話し合って決めるようにしましょう。

(まとめ)体外受精は何回で成功しますか?

1.体外受精で何回目に妊娠するかは最初の4回目までが多いです

体外受精で1回の妊娠率は20%程度で、90%が4回目までに妊娠する可能性があります。

年齢によっても多少回数は異なり、40代の方では7~8回くらいかかったというケースもあるようです。
回数を重ねるごとに妊娠率は高まると考えておきましょう。

2.スペインの論文で平均8.1回というデータがあります

スペインの論文からは平均8.1回の体外受精が必要だというデータが出ています。

多くの場合では5回以下での妊娠となっていますが、年齢により回数が多くなる場合もあるため平均回数が高いのです。
40歳以上では10回を限度に考えてみるとよいでしょう。

3.英国の研究チームのデータでは6回で65.3%です

英国の研究チームでのデータでは、6回の体外受精を受けたときの累積出生率は65.3%です。

今までは4回目が限界だといわれましたが、6回と回数を重ねると数値が上がることがわかりました。
この回数から限界となる回数を決めてみてはどうでしょうか。

4.体外受精を繰り返すことのデメリットも確認する必要があります

体外受精には費用や体への負担のことを考えながら、何回まで体外受精を受けるべきか早めに決めておきましょう。

年齢的なリスクも考えると、1回の採卵で多くの数を採取しておくという考え方もあります。
どのような治療にするかはよく考えておきましょう。

監修医情報

六本木レディースクリニック
小松保則医師
こまつ やすのり/Yasunori komatsu

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経歴
帝京大学医学部付属溝口病院勤務
母子愛育会総合母子保健センター愛育病院
国立成育医療研究センター不妊診療科
六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本産婦人科内視鏡学会

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運営クリニック 六本木レディースクリニック
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院長 小松保則医師