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ゼリー状のおりものが出る時が、卵子が妊娠に向くタイミングです
おりものは、普段膣を清潔に保ったり、老廃物などの汚れを押し流したりする働きをしていますが、妊娠においても大切な役割を果たします。排卵日周辺特有のゼリー状になったおりものが、精子が卵子のいる子宮まで運ばれやすいようにサポートしてくれるのです。
また、おりものの様子は生理周期で変化するため、おりものの様子を観察しておくことで妊娠のタイミングを図るのに役立つでしょう。
おりものの様子で排卵日を予測することができます
普段おりものが出るときに、さらさらなこともあれば、どろりとゼリー状になっていることもあり、不思議に思った人も多いのではないでしょうか。このおりものの様子は、実は生理周期とそれに合わせたホルモンの量によって変化します。
生理直後3日くらいまでは、はおりものはほとんど出ず、出たとしても少量でさらりとしています。それからだんだんと量が増えていき、さらさらだったものがとろみを帯びて、色も透明から半透明くらいに変わっていくのです。
そして排卵日を迎えると、一番量が多くなり、粘り気が強くなってゼリー状のおりものに変わります。排卵期を過ぎると、量はいったん少なくなりますが、色は白く濁っていて、どろりとしていることが多くなります。
そこから再び量が増えてくると、だんだん臭いも気になるようになっていき、やがて次の生理が始まるのです。このようにおりものは生理周期によって代わり、排卵日前後で様子が大きく変わります。
そのためおりものの様子を観察することで、自分の排卵日をだいたい予測することができるのです。生理不順の場合など、おりものを目安にすることで妊娠計画が立てやすくなるでしょう。
ゼリー状のおりものが妊娠を助けてくれます
排卵日の前後は妊娠の可能性が高まるため、女性の体は精子がスムーズに子宮まで行き着くことができるよう、頚管粘液とも呼ばれる専用のおりものを多く分泌するようになります。この頚管粘液は排卵前にしか分泌されません。
その影響で、普段のおりものはとくに粘り気を帯び、ゼリー状になるのです。指でつまむと長く伸びることも多いため、わかりやすいでしょう。
いわゆる生卵の白身の状態です。頚管粘液を分泌するのは子宮の中の子宮頚管というところになります。
普段はこの子宮頚管の中には頚管粘液がほとんど入っていないか、濃度と粘り気が非常に高い状態です。そのため射精したとしても精子がなかなか入っていくことができません。
しかし排卵前だけ精子がスムーズに入れる濃度や柔らかさに変化するため、妊娠が可能となるのです。
この頚管粘液が排卵日前後になっても、あまり分泌されなかったり固かったりして、精子が子宮頚管内を通貨できず、妊娠しにくいことがあります。
フーナーテストという検査で調べられるため、気になるようであればクリニックで検査してもらうとよいでしょう。
不自然におりものがゼリー状になっている時は注意しましょう
生理周期によって様子が変わり、排卵日前後にゼリー状になるおりものですが、中には排卵日でないのにゼリー状になってしまう場合があります。またおりものが赤褐色や黄緑色など、普段見ない色に変化したり、異臭がしたりするケースもあります。
このような場合は、無排卵月経や感染症、ガンなどさまざまな異変や病気が疑われるため、できるだけ早めに病院を受診しましょう。
また普段のおりものの状態を把握していないと、当然本来の時期でない時におりものがゼリー状になったとしてもわかりません。さらに生理周期はもちろん、おりものの量やニオイの程度などにも個人差があります。
おりものは排卵期の目安をつけるのにも役立つため、毎日よく観察して自分の周期を把握しておくことが大切です。また女性ホルモンの働きによって分泌されるものであるため、ストレスなどで女性ホルモンのバランスが乱れてもやはりおりものの状態は変わってきます。
おりものの状態を見つつ、自分の体調も管理していきましょう。
(まとめ)卵子とゼリー状のおりものの関係は?
卵子が無事育ち排卵を迎えると、おりものはゼリー状になって精子が子宮の中で動きやすいようにサポートしてくれます。おりものの様子を観察することで、排卵のタイミングがわかりやすくなるでしょう。
おりものの様子は生理周期と連動しています。ホルモンバランスの影響を受け、少なくさらさらとした状態からどろりとしたゼリー状にまで変化していくのです。
とくに排卵日前後は変化が顕著なので、妊娠計画を立てる参考になるでしょう。
ゼリー状のおりものの正体は頚管粘液と呼ばれる、排卵期特有の分泌物です。この頚管粘液が分泌される子宮頚管は、排卵期にだけ頚管粘液を出して精子を通しやすくします。
精子や頚管粘液の状態はフーナーテストで調べることが可能です。
おりものがゼリー状になるのは本来、排卵期のみです。もし排卵期ではなさそうなのにおりものがゼリー状になっていたり、異臭がしたり異常がある場合は病院を受診した方がよいでしょう。
おりものの状態は個人差があるため注意しましょう。