不妊症
特徴と原因、治療の種類や流れについて

不妊に悩む夫婦は、
約4.4組に1組

「不妊症」は珍しいものではなく、実は多くのご夫婦が検査や治療を受けています。いきなり高度な治療が必要になるとは限りません。まずは不妊症の定義や主な原因、検査や治療の流れを知ることが第一歩です。
「不妊症かもしれない」とお悩みの方に向けて、これから何をすればよいのかをわかりやすく解説します。

不妊症とは?

「不妊」とは、子どもを望む健康な男女が夫婦生活を送っても一定期間妊娠しないことを指します。日本産科婦人科学会では、この「一定期間」を1年と定義しています。

一般的に「病気」とは、健康や生命を脅かす状態を指しますが、不妊症は「妊娠しない状態」を意味する言葉です。不妊症は病気とは一概にいえませんが、年齢や生活習慣以外にも子宮や卵巣、精子の機能に関わる疾患が関係している場合もあります。

国立社会保障・人口問題研究所が公表した「第16回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)」によると、日本では夫婦の4.4組に1組が不妊で悩んでいるとされています。不妊は決して特別なことではなく、多くのご夫婦が直面している身近な課題です。

参考:日本産科婦人科学会「不妊症
参考:国立社会保障・人口問題研究所「第16回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)

不妊症になりやすい人の特徴

次のような方は不妊症のリスクが高いとされています。

  • 月経異常(生理不順)がある方

  • 生殖器系の疾患がある方

  • 喫煙習慣がある方

月経は妊娠に関わる女性の大切な機能です。月経が極端に短かったり長かったりする場合、卵巣機能が正常に働いていない可能性があります。

また、卵巣嚢胞や子宮内膜症、卵管閉塞、子宮筋腫などの生殖器疾患がある場合も、不妊の原因となることがあります。

さらに、喫煙は男女ともに妊娠しにくくなる要因のひとつです。卵巣機能の低下や精子の数・運動率の低下を招く可能性があります。

年齢と不妊の関係

年齢は妊娠率に大きく関わり、年齢が高くなるほど不妊症の確率も高まります。
特に女性は35歳以上で妊娠率の減少が顕著になり、40歳になると急激に減少するといわれています。また男性も同様に、加齢とともに精子の質が低下する傾向にあります。

年齢と不妊の関係

参考:一般社団法人日本生殖医学会

不妊症の原因となる疾患や生活習慣は、治療や予防で解消できるケースがあります。しかし、年齢となると根本的な治療はありません。「子どもが欲しい」と思ったタイミングで、早めに不妊検査や治療を検討することをおすすめします。

不妊症の定義は1年とされていますが、年齢によってはすぐに治療に取り組んだ方がよいケースもあります。

【パターン別】不妊症の主な原因

【パターン別】不妊症の主な原因

参考:こども家庭庁「妊娠・不妊の基礎知識

「不妊症」と聞くと女性の問題と思われがちですが、実は男性側に要因が見られるケースは少なくありません。

WHO(世界保健機関)が1996年に公表した不妊症の原因に関する調査では、不妊の原因は女性側41%、男性側24%、男女双方24%、さらに原因が特定できないケースが11%と示されています。つまり、男性側あるいは双方に要因があるケースが約半数を占めているのです。

適切な不妊治療を進めるためには、男女ともに不妊検査を受け、原因を明らかにすることが重要となります。

参考:Comhaire FH, et al.「Definition of infertility, subfertility and fecundability: methods to calculate the success rate of treatment

女性側の原因

女性側の原因

排卵の問題(排卵因子)

卵巣機能に障害があると、卵胞が育たない、排卵が起こらないといった問題が生じて不妊につながります。
原因としては、卵巣機能自体に問題がある場合と脳の視床下部や下垂体に問題がある場合などが考えられます。また、極度の精神的ストレスや短期間の過度なダイエットなども月経不順を引き起こし、排卵障害となることがあります。

卵管の問題(卵管因子)

卵管狭窄や卵管閉塞など、卵管の通過性に問題があると、卵子を取り込みにくくなり不妊につながります。
クラミジア感染症、重度の子宮内膜症による卵管周囲の癒着、腹腔内の炎症などの婦人科系の疾患が要因として考えられます。

子宮・子宮頸管の問題(子宮因子・頸管因子)

子宮筋腫や子宮内膜ポリープがあることで、着床が妨げられると不妊の原因になります。また、子宮の入り口である子宮頸管の炎症やポリープ、頸管粘液の量が少ないことなどで、精子が通過できずに妊娠に至らない場合もあります。

免疫の問題(免疫因子)

免疫異常により女性が抗精子抗体などの抗体を持っていると、子宮内への精子の侵入を妨げるため不妊となります。
なかでも精子不動化抗体と呼ばれる抗体は、運動率の高い精子であっても子宮内や卵管内で精子の通りを阻害してしまうことがあります。また受精する際も、卵子と精子の融合を阻害してしまうため不妊につながります。

免疫と不妊症についてはこちらの記事で解説しています。

男性側の原因

男性側の原因

精管の問題(精路通過障害)

射精するまでの経路(精管)が途中で詰まってしまい、精液を射精できても精子が出てこれない状態を精路通過障害といいます。精子は正常に作られているにも関わらず、精子を射精できないため不妊の原因となります。

精子の問題(造精機能障害)

精巣で精子を作る能力(造精機能)が低く、精子の数が少ない、運動率が低いなどの状態を造精機能障害といいます。精子の数や運動率が極端に少ないと自然妊娠が難しくなります。

性機能の問題(性機能障害)

勃起できない(ED)、射精ができない(射精障害)など、性交渉ができない状態を性機能障害といいます。精神的なストレスやプレッシャー、加齢による性欲減退なども原因と考えられます。

男女双方に考えられる原因

男女ともにありうる原因として、生活習慣が挙げられます。例えば、ストレス・過度なアルコールの摂取・喫煙・肥満・過度なダイエットなどが、卵子や精子の質の低下を招いてしまいます。
また、加齢による妊孕性(妊娠する力)の低下も男女ともに避けられません。女性は30歳を過ぎると徐々に低下しはじめ、35歳以上になると低下が顕著になります。男性の場合、妊孕性の低下は比較的緩やかですが、35歳を過ぎると精子の質が低下するといわれています。

不妊検査・不妊治療は
六本木院、池袋院共に取り扱っております。

初診予約はこちら

※六本木院、池袋院それぞれ予約フォームが異なりますので、
院をご確認の上、ご予約くださいませ。

当院の一般不妊検査について

治療を開始する前に、必ず不妊症の検査を受けます。
女性の検査では、採血による基礎ホルモン検査・卵管検査・超音波検査などが主な検査項目です。低温期や高温期など生理周期に合わせて、それぞれ検査を実施します。

男性の検査では、精液検査や各種ホルモン検査などがあります。
一般的な不妊症の検査で原因が特定できない場合は、さらに詳しい検査を実施するケースもあります。

一般不妊検査について詳しく見る

不妊検査後に検討される
治療の種類とステップアップの流れ

不妊治療にはステップがあり、医師の診断のもと段階ごとに治療法を切り替えながら、徐々にステップアップしていくのが一般的です。原因や年齢によって適応となる治療は異なりますが、原因が特定できない場合などは、タイミング法からスタートするケースが多くみられます。

ここでは、ステップごとの不妊治療の種類と流れをご紹介します。

1.タイミング法

排卵日の予測を立て、それに合わせて夫婦生活をもつよう指導すること

2.人工授精

採精して調整した精子を、排卵日に合わせて直接子宮腔内に注入すること

3.体外受精

採卵した卵に調整した精子をふりかけて受精させること

4.顕微授精

1個の卵に1個の精子を直接注入すること。男性不妊などにより体外受精で受精しない場合や、受精しないと考えられる場合に適応となる。

タイミング法

「タイミング法」とは、最も妊娠しやすいとされる排卵日の直前に性交渉をおこなう方法です。超音波検査で卵胞の大きさを測定しながら、妊娠しやすい排卵の1〜2日前を医師が推測します。正確な排卵予測を立てるために、数回の通院が必要です。 タイミング法で妊娠に至らなかった場合は、人工授精が次のステップとなります。

タイミング法についてはこちらの記事でも解説しています。

人工授精(AIH)

「人工授精」とは、運動率の高い精子を、排卵日にあわせて子宮内に注入する不妊治療です。

超音波で卵胞の大きさを計測し、人工授精をおこなう日付を決定します。 人工授精当日は遠心処理した精液をカテーテルを使って子宮内に注入します。
人工授精で妊娠に至らなかった場合は、体外受精にステップアップします。

人工授精(AIH)について
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体外受精(IVF)

「体外受精」とは、女性の卵子を体外に取り出し(採卵)、男性の精子と受精させる、より高度な生殖補助医療です。
主な流れは、薬を使って卵胞を複数育て、採卵できるようになるまで成熟させます。その後、採取した卵子を男性の精子と体外で結合させ、できた受精卵(胚)を子宮に戻して着床させます。
体外受精で受精率が低い場合は、顕微授精を検討します。

体外受精(IVF)について
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顕微授精(ICSI)

「顕微授精」は、体外受精と同じく生殖補助医療のひとつですが、受精の方法が異なります。体外受精はシャーレの中で卵子と精子を掛け合わせ自然に受精させるのに対し、顕微授精では一個の卵子に対し一個の精子を直接注入して授精をさせます。

精子の数が少ない、受精障害があるといった理由で受精に至らなかった場合に、顕微授精が次の選択肢のひとつとなります。

顕微授精(ICSI)について
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六本木レディースクリニックの
不妊治療の特徴

当院では患者さま一人ひとりに寄り添った「オーダーメイド治療」をおこなっています。他にも以下のような特徴があります。

  • 仕事と両立しやすい
    平日夜間や休日診療の対応

  • Google口コミで高評価

  • 院の総合力による高い妊娠実績

  • 担当医制を採用
    (生殖補助医療、卵子凍結のみ)

  • 最新設備を完備

  • 経験10年以上のベテラン培養士が在籍

  • 転院患者さまの治療実績が多数

不妊検査・不妊治療は
六本木院、池袋院共に取り扱っております。

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※六本木院、池袋院それぞれ予約フォームが異なりますので、
院をご確認の上、ご予約くださいませ。

不妊治療の費用相場

一定の年齢要件などの条件を満たす場合、一般不妊検査から顕微授精まで保険診療の対象となります。保険適用時の自己負担は原則3割です。

不妊治療の費用は、治療法によって以下のように相場が異なります。

不妊治療の内容1回あたりの費用相場
一般不妊検査10,000〜40,000円
タイミング法5,000〜8,000円
人工授精8,000〜12,000円
体外受精100,000〜200,000円
顕微授精120,000〜250,000円

※上記は目安であり、検査費用・診察費用・薬剤費などが別途かかる場合があります。
※費用はすべて税込価格です。

不妊治療の保険適用についてはこちらの記事でも解説しています。

東京都の助成制度について

2026年4月より開始された新制度により、自己負担分の大部分を助成金でカバーできるようになりました。

  • ⚫︎ 一般不妊治療・検査(上限5万円)

    「不妊検査等助成事業」が適用されます。 不妊検査や人工授精などにかかった費用について、夫婦1組につき上限5万円まで助成されます。

  • ⚫︎ 体外受精・顕微授精(上限15万円/回)

    2026年4月新設の「生殖補助医療助成」が適用されます。 保険診療の3割負担分 + 先進医療費を合わせ、1回につき最大15万円まで全額(10割)助成されます。

当院で利用できる助成金制度について詳しくみる

「不妊症かも」と思ったら
クリニックで相談してみましょう

不妊症は、1年以上の妊活で妊娠に至らない場合と定義されています。ただし、年齢や身体の状態によっては、1年を待たずに不妊検査や治療を検討したほうがよいケースもあります。年齢を重ねるごとに妊孕性は低下するため、「不妊かも」「子どもが欲しい」と思ったタイミングで、早めに専門医へ相談することが大切です。

六本木レディースクリニックでは、一人ひとりの年齢や身体の状態に応じたオーダーメイドの不妊治療をご提案しています。まずはご自身の身体の状態を把握するためにも、検査から始めてみてはいかがでしょうか。

当院の一般不妊検査を詳しく見る

監修医師紹介

小松 保則

六本木レディースクリニック

小松 保則院長

(こまつ やすのり/Yasunori komatsu)

プロフィールを見る

私たちは「高水準の不妊治療を、多くの患者様に安心して受けていただけるクリニックでありたい」という思いがあります。ご夫婦が働きながら治療を継続できること、そして身体的・経済的負担を最小限に抑えることを大切に診療を行っております。
不妊治療は心身ともに大きなエネルギーを必要とするものです。だからこそ、卓越した技術と最大限の配慮を尽くし、夜間や休日診療などの通院サポートを通じて、その負担を少しでも軽減したいと考えています。
お一人おひとりに最適な治療をご提案し、皆様に「信頼され期待されるクリニック」として共に歩んでまいります。どうぞ安心してご相談ください。

  • 経歴
  • 帝京大学医学部付属溝口病院勤務
  • 母子愛育会総合母子保健センター愛育病院
  • 国立成育医療研究センター不妊診療科
  • 緑風荘病院 血液浄化療法センター
  • 六本木レディースクリニック勤務
  • 資格・所属学会
  • 日本産科婦人科学会 専門医
  • 日本産科婦人科学会
  • 日本抗加齢医学会
  • 日本産科婦人科内視鏡学会

体外受精・不妊治療の六本木レディースクリニック