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体外受精の胚移植後7~10日で妊娠判定を行い生理はその後数日です
体外受精の胚移植から7~10日で妊娠判定を行います。
妊娠判定の方法は血液検査です。
検査結果で陽性が出れば妊娠となり、陰性となれば妊娠はしていません。
妊娠していない場合は黄体ホルモンの服用を中止し、2~3日程度で生理がきます。
体外受精後は生理がきにくい人もいるため、5週間経ってもこない場合は受診が必要です。
体外受精では黄体ホルモンの補充が必要です
体外受精では着床率を高めるため、黄体補充をおこなうことがあります。
黄体補充は注射や座薬などを使用する方法です。
黄体ホルモンを服用している間は生理がこないため、体外受精で陰性となれば服用を中止します。
その後2~3日程度で生理がくるのが一般的です。
黄体ホルモンの補充が必要なのは、体外受精のGnRHアゴニスト、GnRHアンタゴニストを使用する際です。
これらの治療方法は下垂体からのLHが抑制されるため、卵巣から黄体ホルモンの分泌がされません。
黄体ホルモンは子宮内膜を厚くし、移植胚を着床しやすい環境に整えるために必要です。
体外受精の移植胚後5~7日目に妊娠判定をおこない、妊娠が陽性であれば黄体ホルモン投与は継続します。
体外受精の成功率を高めるためには、黄体ホルモンの投与が必要ですが、同時に卵胞ホルモンを投与すべきかは意見が分かれています。
卵胞ホルモンは子宮内膜にある黄体ホルモン受容体の発現に必要なホルモンです。
採卵周期では、高温期に卵胞ホルモンが急激に低下することもあるため、出血の予防として投与したほうがよいという考え方もあります。
また黄体ホルモンや卵胞ホルモンの分泌を促すため、hCG注射をする方法もあるのが特徴です。
体外受精の流れを知っておくのがおすすめです
体外受精の移植胚後の生理日を知りたい方は、体外受精の主な流れを理解しておきましょう。
どのようなスケジュールでおこなわれるか理解しておけば、生活習慣も整えやすいといえます。
採卵は生理周期の10~14日です。
この日数には個人差があるため、事前に卵胞発育状態を確認しながら採卵日が決定します。
採卵には麻酔をかけるため、前日の夜から絶食状態となり、水以外は禁止です。
処置自体は5~20分ほどで終了し時間はかかりません。
採卵後は麻酔が切れるまで2時間ほど安静が必要となります。
採卵当日には精液の採取も必要です。
その後体外培養環境下で、卵子と精子を受精させる方法をおこないます。
受精方法には、体外受精と顕微授精の2種類です。
受精卵は細胞分裂をはじめ胚になります。
採卵からの移植は、2~3日後に胚移植する方法と、5~6日目に子宮に戻す方法です。
胚移植後は着床率を高めるための黄体補充をおこない、胚移植から7~10日で妊娠判定となります。
妊娠していれば黄体ホルモンをそのまま続け、妊娠していなければ服用を止め2~3日で生理がきます。
これが体外受精の一連の流れです。
黄体ホルモンを使用するうえで注意したいことがあります
体外受精後の胚移植の後に、黄体ホルモンを補充することで、卵巣が腫れる恐れがあります。
卵巣が腫れた状態のことを、卵巣過剰刺激症候群と呼び注意が必要です。
このような状態を防ぐためには、過度な排卵誘発をしないことが大切になってきます。
採卵と胚移植の周期をずらして、卵巣の腫れが引いてから移植する方法も選択が可能です。
採卵後胚移植をしなければ、7~10日で生理がきますので、1周期間をおいて胚移植をする方法もひとつのやり方でしょう。
また黄体ホルモンを使用し子宮内膜を厚くする治療法は、次回の生理が重くなる人がいます。
その際は生理痛が強くなりやすい人もいるため注意してください。
これは異常ではなく、子宮内膜が厚くなったためです。
生理周期も順調に数日程度でくる人もいれば、多少遅れる人もいます。
体外受精のせいで生理のリズムに異常が出る心配はありません。
しかし体外受精後は生理痛が重くなる人もいることは覚えておきましょう。
体外受精で使用する黄体ホルモンは、胚の受精を助けるためのものですが、卵巣への影響や次回の生理への問題があることを知っておくと、いざというときに慌てなくて済みます。
(まとめ)体外受精の胚移植後の生理はいつくるの?
体外受精は胚移植から7~10日目に妊娠判定を行い、その際に妊娠していなければ黄体ホルモンの服用を中止し、2~3日くらいで生理がきます。
人によってはこれ以上かかる場合もありますが、5週間経ってもこなければ受診が必要です。
体外受精時に黄体ホルモンを補充するのは、GnRHアゴニスト、GnRHアンタゴニストの際に、卵巣からの黄体ホルモン分泌がされないからです。
黄体ホルモンは移植胚の着床に必要なホルモンで、妊娠していなければ投与を中止し、その後生理がきます。
体外受精を受ける方は、体外受精の流れを把握しておきましょう。
採卵・精液の採取・受精という流れです。
受精卵を子宮に戻してから黄体ホルモンを補充し、妊娠判定の流れになります。
妊娠判定後に黄体ホルモンの補充を続けるか止めるか決まります。
体外受精の胚移植の際に黄体ホルモンを使うと、卵巣が腫れる恐れがあります。
すぐに胚を移植しない対策もあるため、卵巣の状態を確認してもらいましょう。
また子宮内膜を厚くすると次回の生理痛が重くなることもあります。