卵子凍結は多胎妊娠を防ぐ目的で開発されたため双子の出産率は下がります


卵子凍結は、不妊治療による双子などの多胎妊娠を防ぐために開発された方法です。
体外受精は多胎妊娠になる可能性が高くなると言われていますが、卵子凍結によって双子が生まれやすくなるわけではありません。

双子などの多胎妊娠が起こる可能性を抑え、母体や胎児に負担がかからないようにしています。
年齢や健康上の理由、経済的な事情などにより、子供を望んでいるすべての女性が双子を受け入れられるとは限りません。

卵子凍結は女性が子供を産む可能性を、広げてくれる治療であると言えます。

医師が多胎妊娠に慎重になる理由があります

体外受精を行うと双子などの多胎妊娠が起こりやすくなると言われるのは、排卵誘発剤の作用が影響しています。
不妊治療に関わる医師が多胎妊娠に慎重な姿勢を見せるのは、多胎妊娠が母体に及ぼすリスクが軽視できないためです。

多胎妊娠とは、双子などの2人以上の子どもを同時に授かることを意味しています。
子供を多く持ちたい女性にとっては喜ばしい反面、母体や胎児に負担をかける可能性が指摘されています。

双子などの多胎妊娠では、貧血や妊娠高血圧症候群などのリスクが高まると言われているのです。
また発育不全で胎児の成長に差が出てしまうことも考えられます。
多胎妊娠の場合は1人を妊娠した時よりも子宮が大きくなりやすく、切迫早産になりやすいとも言われています。

分娩の際には微弱陣痛で出産がスムーズにいかなかったり、分娩後に弛緩出血が起きたりと、難産になるケースも少なくありません。

かつての体外受精では、「二段階胚移植法」が行われていたこともあり、複数の受精卵が着床する確率が15~20%ほどありました。

その後、原則として移植する受精卵は1つにするべきという認識が広まり、多胎妊娠になる確率は約4%まで下がっています。
体外受精を考える患者さんは、比較的年齢が高い方が多い傾向があるのです。

年齢が上がれば妊娠や出産に関するリスクは高まり、多胎妊娠による影響を受けやすくなります。
30歳以降の妊娠を考える場合などは、卵子凍結も視野に入れて、不妊治療の専門医に相談してみましょう。

排卵誘発剤にはいくつかの種類があります


不妊治療で多胎妊娠になりやすいと言われるのは、排卵誘発剤の作用によるものです。
排卵誘発剤の種類はいくつもあり、不妊の原因や治療のタイミングなどによって使い分けられています。

クロミッド

軽度の排卵障害に使われる排卵誘発剤で、副作用が少ないのが特徴です。
多胎妊娠などの副作用が起こる可能性は、低いと言われています。

セキソビット

クロミッドと同様に副作用が比較的少ないですが、クロミッドよりも効果はやや落ちます。
多胎妊娠が起こる可能性も非常に低く、マイルドな効き目の排卵誘発剤だと言えるでしょう。

ゴナドトロピン製剤

ゴナドトロピン製剤は排卵誘発剤の中でも効果が強く、その分、副作用のリスクも高くなります。
卵巣過剰刺激症候群(OHSS)の症状が現れた時は、すぐに医師に報告してください。

体外受精ではより質のよい卵子を採卵するために、排卵誘発剤を使用します。
受精卵の成長をサポートし、排卵をスムーズにするには排卵誘発剤が必要です。

将来的に妊娠を望むのであれば卵子凍結を考えてみましょう

いつか子供を授かりたいと考えていても、いわゆる妊娠適齢期と妊娠を考えられるタイミングが一致するとは限りません。
その一方で卵子の老化は加齢と共に少しずつ進み、35歳を境に急速に進むと言われています。

卵子凍結を選択肢に入れれば、今は妊娠できるタイミングではなかったとしても、将来子どもを産める希望を持つことができます。

若い年齢の時の卵子を長期的に保存できれば、流産や染色体異常などが起こる可能性を低下させることができるでしょう。
また度重なる採卵が身体的につらい場合や、費用の負担を軽くしたい時にも、卵子凍結について考えてみましょう。

かつて多胎妊娠を防ぐために研究された卵子凍結は、今では女性のライフプランを支える方法として広がりを見せています。

(まとめ)卵子凍結すると双子を出産しやすくなる?

1.卵子凍結は多胎妊娠を防ぐ目的で開発されたため双子の出産率は下がります

体外受精を行うと自然妊娠した時よりも、双子などの多胎妊娠になる確率が高くなると言われています。

卵子凍結は多胎妊娠を防ぐために開発された方法で、母体や胎児に負担をかけないことを目的としています。

2.医師が多胎妊娠に慎重になる理由があります

医師が双子などの多胎妊娠に慎重になるのは、多胎妊娠による母体や胎児への影響が懸念されるためです。

妊娠高血圧症候群などの母体へのリスクだけでなく、胎児の発育不全などを引き起こす恐れがあるとされています。

3.排卵誘発剤にはいくつかの種類があります

不妊治療では不妊の原因や治療のタイミングなどによって、いくつかの排卵誘発剤を使い分けています。

排卵誘発剤にはメリットとデメリットがあるため、うまく付き合っていく必要があります。

4.将来的に妊娠を望むのであれば卵子凍結を考えてみましょう

将来的に子供が欲しいと考えていても、誰もが若いうちに妊娠できるタイミングに巡り合うとは限りません。

卵子凍結は女性が人生の計画を立てていく上で、子供を持つ可能性を高めてくれる方法となっています。

監修医情報

六本木レディースクリニック
小松保則医師
こまつ やすのり/Yasunori komatsu

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経歴
帝京大学医学部付属溝口病院勤務
母子愛育会総合母子保健センター愛育病院
国立成育医療研究センター不妊診療科
六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本産婦人科内視鏡学会

運営者情報

運営クリニック 六本木レディースクリニック
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院長 小松保則医師