体外受精の累積妊娠率は、4回目以降は横ばいの傾向にあるとされています
体外受精における累積妊娠率は、クリニックによって差はあると言えど、一般的には4回目までは上昇傾向にあります。
しかし4回目以降は横ばいになっていくとされています。
体外受精の累積妊娠率が上がらないのは、回数を重ねるごとに体外受精を行う方自体が減ってしまうことが考えられます。
心身や金銭面での負担も大きいので、4回目で結果が出ないとステップアップする方が多いとされています。
目次
体外受精の累積妊娠率が4回目以降横ばいになるのは、5回以上トライする方が減るためだとされています
体外受精で不妊治療の回数を重ねれば、妊娠しやすくなるのではないか、累積妊娠率がアップするのではないのか、と思われがちです。
クリニックによっても成功率に多少の差はありますが、体外受精の1回目では成功率は約30%とさほど高くはありません。
2回目になると約56%と、ほぼ半数の方が妊娠に至るとされています。
そして3回目では、約66%と6割にまで累積妊娠率が上昇し、4回目で約72%と7割を突破します。
しかしその後回数を重ねても8割には到達せず、横ばいの傾向にあるとされています。
1回目は体外受精に慣れていないということもあり、即成功に結び付くという方も少ないようです。
でも4回まで行うことで累積成功率が上げることができると言われています。
4回目以降の累積妊娠率が横ばいになるのは、妊娠確率が低くなるというよりは、5回以上体外受精自体を行う方が減るためだとされています。
実際に1回目を行った方が2回目に進む確率は約80%、3回目は約30%と減少し、5回目は約9%と1割を切る結果となっているのです。
体外受精を少ない回数で成功させるためにも、できることから始めましょう
体外受精は累積妊娠率が上昇するというわけではなく、大体の目安は4回位だと考えられています。
できるだけ質の良い卵子を育てて着床しやすいように、卵巣や子宮環境を整えるためには普段の生活を改善することも大事です。
とくに下半身が冷えると血流を悪くなって、子宮の血液循環も滞ってしまい、卵巣に十分な酸素や栄養が行き届かなくなります。
そのため、腰回りや手足など冷やさないようにお風呂では湯船に浸かる、食事は温かいものや生姜など体を温める食材を選ぶ、夏でもエアコンが効いた部屋では上着と靴下を身に着けるなど工夫しましょう。
さらに偏食をやめて肉や魚、乳製品など良質なタンパク質や血液を作る鉄分、女性ホルモンの分泌を促す亜鉛、卵子の老化防止によいビタミンCやカロテン、ビタミンEなどを含んだ食品を食事にバランスよく取り入れましょう。
また睡眠中に分泌されるメラトニンというホルモンは子宮や卵子の老化を防ぐので、睡眠はしっかりとるよう心掛けて下さい。
そしてストレスは女性ホルモンバランスが乱れる原因となるので、ストレスを溜めないように上手に気分転換を行えるようにしましょう。
体外受精の累積妊娠率には限度があるので、ステップアップを検討することも大事です
体外受精は4回目以降、累積妊娠率もほぼ横ばいとなってしまうので4回目位までのトライで成功するのが望ましいとされています。
逆に言うと5回以上回数を重ねても、妊娠できる可能性が残念ながら低いと言わざるを得ないことも分かります。
体外受精は保険適用外の不妊治療であり、1回であっても高額な医療費がかかってしまうのも事実です。
また採卵や胚移植、排卵誘発剤の投与のために複数回の通院が必要で、心身に大きな負担がかかるとも言われています。
経済的な問題などは個々のケースによって違いますが、体外受精は4回位が大体の目安だと言われています。
またその間に体調が整わなければ胚移植ができないなど、期間がかかる場合もあります。
そのため、年齢を重ねることでより一層妊娠しにくい状態に陥ってしまうことも考えられます。
これまでタイミング法からステップアップされた方にとっては、つらい決断かもしれませんが、年齢的なリミットも考えて4回目位で結果が出なければ、治療の更なるステップアップも検討したほうがよいと言えるでしょう。
(まとめ)体外受精で累積妊娠率は上がるものなの?
体外受精の累積妊娠率は、概ね4回目までは上昇傾向にありますが、その後は横ばいになるとされています。
心身や費用面の負担も大きいので、ステップアップを検討する方が増えるためだと言われています。
体外受精は2回目でほぼ半数の方が成功し、4回目に至ると累積成功率は7割にまで達しますが、その後はあまり変化がみられません。
体外受精自体を断念し、次の治療へとステップアップを図る方がほとんどだからと言われています。
体外受精を累積妊娠率が上昇している4回目までに成功させるには、妊娠しやすい体作りも大事です。
体を冷やさない、食事に栄養バランスに気を付ける、十分な睡眠をとることなどに気を付ける必要があります。
体外受精は、心身の負担などを考えると大体4回目までが目安とされています。
4回目以降は成功率もさほど上がらないことから、ステップアップの検討も必要となってくると言えるでしょう。