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不妊症の方が妊娠の確率を上げるために最初に行うのがタイミング法です
タイミング法とは排卵に合わせて夫婦生活をもつという方法です。
不妊治療を始めたばかりの段階で試されることが多く、タイミング法で妊娠した方のおよそ9割の方が1~5回で妊娠に至ったというデータもあります。
排卵は月に1回しかなく、排卵時期以外に夫婦生活を持っても妊娠することはまずありません。
医師の診断をもとに排卵日を予測して、もっとも効果的なタイミングを計ることが重要になります。
ただ夫婦生活を重ねるよりもタイミング法で排卵を把握した方が妊娠する確率を上げることができます。
排卵時期は一般的に排卵日前の3日間を指し、排卵日の数日前に夫婦生活をもつことがよいとされています。
タイミング法で妊娠する確率を上げるには排卵日を把握することが大切です
タイミング法で何より重要なのは、排卵日を正確に予測することです。
予測する方法には主に、基礎体温の計測・排卵検査薬の使用になります。
基礎体温の計測をする目的は、低温期と高温期を把握することです。
3ヶ月間の計測を続けると生理リズムがわかるようになり、ある程度予測することが可能になります。
排卵はもっとも体温が低くなる日の前日から高温期に移行する間で起こるとされ、基礎体温を毎朝計測して体温の変化を見極めることが肝心です。
- 必ず婦人用体温計を使用する
- 起床後すぐに体温を計測する
- 体温の計測は一定期間継続する
基礎体温は身体を動かす前の安静時に計測します。
女性の基礎体温はホルモンバランスや体調によって変化するため、一定期間計測を続けるようにしましょう。
排卵検査薬は、卵胞が成熟した際のホルモン値が一定以上で陽性反応が出る仕組みになっています。
陽性であれば排卵間近だと判断できますが、陽性反応が出た日=排卵日ではないので注意しましょう。
基礎体温の計測と併せることで、より正確な排卵日を知ることができます。
タイミング法を行う期間や回数は年齢などによりますが、一般的には5~6周期が目安とされています。
自力でタイミング法を行い妊娠を目指すこともできますが、確実性を求めるなら早い段階でクリニックでの治療を開始することが望ましいです。
排卵から着床までの身体のメカニズムについて知りましょう
妊娠は排卵・受精・着床という流れを経て成立します。
排卵された卵子は卵管に移動し、数多くの精子の中の1つと結ばれて受精卵となります。
その後に細胞分裂をくり返しながら子宮へと移動し、やがて子宮内膜で着床すると妊娠成立となります。
排卵された卵子の寿命は1日しかなく、精子の寿命も2~3日で長くても5日間だと言われています。
精子は卵子がいる卵管を目指しますが、何億もの精子のうち卵子の近くまでたどり着けるのはわずか数百です。
その中のたった1つの精子が卵子の膜を破り、卵子の中に入ることができますが、この時に他の精子が入り込めないよう卵子はバリアを張ります。
これが受精に至るまでの大まかな流れとなります。
受精後、受精卵は細胞分裂をくり返しながら子宮へと進みます。
受精してから7日目に受精卵は着床し、母体の血管から必要な栄養素や酸素を取り込んで成長していくのです。
タイミング法で妊娠の確率を上げるには治療のためという義務感を手放しましょう
排卵日を把握するということは大切ですが、タイミング法の本来の目的は排卵日周辺で夫婦生活をもつ頻度を上げることです。
タイミング法を始めた方の中には夫婦生活が楽しめなくなり、回数が減ってしまうといったケースも見られますが、排卵日を意識しすぎるとこのように妊娠の確率を下げてしまうことになります。
タイミング法は治療というよりも、不妊症に悩む方が妊娠の確率を上げるためのアドバイスであると受け止めましょう。
タイミング法で妊娠するためには、卵子・精子・排卵・卵管・受精・着床などに問題がないことが前提となります。
もしいずれかに異常が見つかれば、その問題点を解決しない限り、妊娠は望めないということになります。
少しでも妊娠する確率を高めたいと考えるのであれば、信頼のおける不妊治療専門のクリニックに相談し、必要な治療を受けることが大切です。
クリニックで基礎的な検査を受け、不妊症の原因を知ることが妊娠する確率を上げることに繋がります。
(まとめ)不妊症でも妊娠の確率を上げる方法はあるの?
タイミング法は医師の診断をもとに排卵日を予測した上で、夫婦生活をもつという方法です。
基本的に排卵時期以外に夫婦生活を持っても妊娠することはなく、もっとも効果的なタイミングを計ることで妊娠する確率を上げることができます。
タイミング法では基礎体温の計測・排卵検査薬の使用によって排卵日を予測します。
自力でタイミング法を行うよりもクリニックでの治療を開始した方が、妊娠する確率が上がります。
妊娠に至るまでの大まかな流れは、排卵・受精・着床となります。
受精卵は細胞分裂をくり返しながら子宮へと進み、受精後7日目に受精卵は着床して、母体の血管から栄養素や酸素を取り込んで成長します。
タイミング法は治療というより、妊娠の確率を上げるためのアドバイスだと考えましょう。
排卵日を意識しすぎてプレッシャーを感じると、妊娠の確率を下げてしまうことにもなりかねません。
信頼のおけるクリニックに相談をして、不妊症の治療に臨みましょう。