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病気による不妊の悩みを解決するための治療が体外受精です
不妊の要因となるものにはいくつかの病気や症状が考えられていますが、赤ちゃんを授からない悩みは体外受精による治療で解決できることがあります。
不妊治療を専門とするクリニックでは患者さんの症状に合わせて、最も適した治療計画を提案してくれます。
長年自然妊娠がうまくいかなかったという方もクリニックに相談をすることで、妊娠できる可能性が広がります。
不妊となる原因にはさまざまな病気があります
不妊とは一般的に、妊娠を望む健康な男女が一定期間(1年間)、赤ちゃんを授からなかった場合を言います。
なかなか妊娠できない理由はいくつか考えられていますが、女性の場合は子宮内膜症などの病気によって妊娠しにくくなっていることもあります。
不妊の原因は女性側にある場合、男性側にある場合、双方にある場合とさまざまです。
下記は女性側の原因として挙げられる主な病気です。
月経不順が極端である場合、出血があっても排卵が起こらないことがあり、排卵がなければ妊娠には至りません。
排卵が起こらない原因として、女性ホルモンを出す仕組みに影響を与える病気や、極度の体重変動、ホルモンバランスに異常が起こる多嚢胞性卵巣症候群などがあります。
自覚症状がなくても、気づかないうちに卵管が詰まっていることがあります。
月経痛がひどい場合は子宮内膜症が隠れていることがあり、症状によっては卵管の周りに癒着が起こってしまい、卵管が詰まる可能性があります。
子宮筋腫などにより子宮内膜の血流が悪く、子宮内に炎症などによる癒着が起こることがあります。
たとえ胚が子宮内に到達したとしても成長しづらく、妊娠する可能性が低くなります。
また男性側の原因としては、次のような病気があります。
精子の数が少ない、または精子がまったくないと妊娠しづらくなります。
なんらかの原因により、精子が作りづらいという症状です。
精子が通る道が詰まっていると射精ができないため、不妊の原因となります。
炎症により詰まりが生じている可能性があります。
不妊の原因を調べるための検査があります
病気による不妊を疑われる場合には、クリニックにて検査を受けることができます。
男性であれば採取した精液を使って、精子の数や運動率などを調べることで不妊の原因を探します。
女性の場合は次のような検査を行います。
子宮内膜症や子宮筋腫などの病気の有無を調べます。
いずれかの疑いがある場合には、MRI検査や腹腔鏡検査を行うこともあります。
子宮の異常・卵管の詰まりについて検査をします。
女性ホルモンの分泌・甲状腺の機能などを調べるため血液検査を行います。
妊娠が成立する黄体期に女性ホルモンが正常に分泌されているかどうかを調べるため、月経周期にあわせて2回の検査を行うことが多いです。
もっとも妊娠しやすいタイミングで夫婦生活を持った後で、頚管粘液の中に精子が進入できているかを調べる検査です。
テストの結果によっては数回行うこともあります。
不妊の原因がわからなくてもクリニックで治療ができます
いくつかの検査を経ても、妊娠に至らない原因を特定できないこともあります。
そのような場合は妊娠を諦めず、まずはクリニックのカウンセリングを受けてみましょう。
不妊治療専門のクリニックでは、患者さんの状態に合わせたさまざまな治療を行っています。
一般的な流れとして、タイミング法・排卵誘発法・人工授精・体外受精というように、ステップアップさせるやり方で治療を進めていきます。
とくに体外受精は不妊治療の中でも高度な治療となります。
体外受精では卵子を成熟した状態で採卵します。
採卵した卵子を専用の培養液に入れた後、卵子1個あたり約10万個の精子を媒精します。
その後は卵管内とほぼ同じ温度・湿度・pHなどに設定した培養庫の中で、自然に受精するのを待ちます。
翌朝には受精したかどうか結果がわかり、受精率は一般的に約60~70%と言われています。
病気になってしまったのは自分のせいでも、パートナーのせいでもありません。
病気だからといって諦めず、まずは信頼できるクリニックに相談をしましょう。
自分に合った治療法が必ず見つかるはずです。