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卵子凍結はいつからかというと、成人したら行えるのが一般的です
卵子凍結が行える年齢については、法律では定められていません。
ただ日本生殖医学会によるガイドラインでは成人してからという見解が示されています。
社会的な責任も考慮してほとんどの専門クリニックでは、対象を成人女性としているのです。
ただしがん治療などを受ける場合は未成年であっても本人と保護者の同意により、卵子凍結を行えるとしている所もあります。
また卵子凍結の上限年齢も卵子の老化による妊娠率を鑑み、ガイドラインでは40歳未満が望ましいとされています。
成人女性なら未婚であっても一般的に卵子凍結、保存は可能です
卵子凍結できる年齢というのは、法律で定められているわけではなく、厳密には決まっていないため、専門クリニックによって異なる場合もあります。
ただし一般社団法人の日本生殖医学会が発表したガイドラインでは成人した女性に限るとの文言もあるのです。
未成年の女性で将来的な妊娠を考えるという方は少なく、また生殖器も未成熟なため採卵の際の負担が大きいなどに理由があります。
放射線治療などを必要とがん患者などは、未成年であっても本人と保護者の同意があれば行えるとされています。
一方で成人女性は社会的な責任もあり、将来的な妊娠出産を望む方も多いです。
卵子凍結できるのが何歳までなのかについては、法律で決まっていません。
そのため上限年齢は各専門クリニックの判断に委ねられており、クリニックにより異なります。
ただ卵子は加齢と共に老化し、質が下がってきます。
とくに30歳頃から徐々に卵巣機能が衰え、35歳を過ぎる頃には急速に老化が進むのです。
ちなみに日本生殖医学会が発表したガイドラインでは、上限年齢に関しては、40歳未満の女性とされています
このガイドラインにしたがって、39歳以下と定めている不妊治療専門クリニックがほとんどです。
加齢により卵子は老化が進むため、卵子凍結には年齢制限が設けられています
見た目はどんなに若々しくても、体は確実に年を取り老化していきます。
卵子も同様で、年齢を重ねた分だけ機能も衰えていくのです。
そもそも卵子の元である原子卵胞は、お母さんのお腹の中にいる、胎児の頃から卵巣に存在しています。
妊娠6ヶ月位の胎児の頃が最も多く、600万個とも言われており、出産時で200万個にまで減ります。
初経を迎える頃に10万個にまで減り、35歳頃には1万個前後にまで激減するのです。
そして毎月1回、もっとも成熟した卵子が卵巣から外に飛び出し排卵となるのです。
年齢を重ねた卵子は、細胞分裂が正常に行えない確率が高まります。
胚が存在しなかったり、成長が止まり未成熟のままであったり、精子と受精させても上手くいかない場合もあるのです。
さらに染色体の本数が通常より多い、もしくは少なくなる染色体異常が起きて受精しても着床しない、もしくは着床しても流産することがあります。
このように卵子は加齢と共に数が極端に減り、しかも衰えが激しくなるため妊娠の可能性を低めることになるのです。
卵子凍結は、高齢出産の成功率を上げる1つの意味のある方法だとも言えるでしょう。
凍結卵子の保存期間にも制限があります
卵子凍結し保存していた卵子は、妊娠を望む時期が来たら融解し、体外受精などに用いられることになります。
アメリカの生殖医会は、凍結した卵子は実際に卵巣にある新鮮卵子と比べても、妊娠率などはほぼ同じであるとの見解を述べています。
ただ体外受精などの不妊治療は年齢と共に成功率が下がってくるのは否めません。
卵子が若くて受精が上手くいっても、母体が年齢を重ねていると子宮機能なども老化が見られるためです。
そのため日本生殖医学会のガイドラインでは、35歳までに妊娠・出産するのが望ましいという見解を示しています。
また凍結卵子をいつまでも続けられるかというと、そうではありません。
やはり卵子凍結の保存にも期限があります。
日本生殖医学会のガイドラインでは、凍結卵子を体外受精などで使うのは45歳未満までと示しているのです。
そのため卵子の保存期限は満45歳の誕生日までと決めている専門クリニックが多く、期限を過ぎたら廃棄となります。
(まとめ)卵子凍結はいつからできるの?
卵子凍結可能な年齢に関しては、日本生殖医学界のガイドラインでは成人してからとされており、専門クリニックでもそれに倣っています。
逆に卵子の老化などを考慮し、ガイドラインでは凍結は40歳未満という年齢制限も設けています。
ほとんどの専門クリニックでは卵子凍結は、成人女性なら未婚であっても可能だとしています。
ただし放射線治療などが必要な方の場合、親の同意があれば未成年でも行える場合があります。
卵子は年齢とともに数が減って機能が衰え、染色体異常などのトラブルを起こし、妊娠率が下がり流産しやすくなると言われているのです。
若い卵子を質のよい状態で保存し、妊娠したいタイミングで精子と受精させることで妊娠しやすい環境が整うとされています。
凍結卵子は専用の容器に入れて、長期間保管してもらうことが可能です。
ただ母体も加齢により子宮機能などが老化するため、妊娠率から考えて一般的に凍結卵子の保存期間は44歳~50歳位までされています。