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卵子凍結の保存期間は1年間になっている病院が多いです
卵子凍結後の卵子の保存期間は病院によって異なりますが、保存の契約が1年間になっている病院が多いといえます。
最初の1年を超えて長期間卵子凍結を続けたい場合には、凍結期間延長の手続きをすることで、その後も卵子を凍結し続けることができるようになります。
卵子凍結は何年でも行うことができるといわれていますが、保存期間には決められた制限があるため注意が必要です。
卵子凍結は病院の契約を更新すると凍結期間を延ばすことができます
卵子凍結は老化によって卵子の質が低下して妊娠しにくくなったときに備えて行う治療です。
卵子の老化は30歳前後から始まるといわれているため、老化が進まないように年齢が若いうちに行うほど妊娠しやすい卵子が保存できます。
早い時期に卵子凍結を行った場合でも、技術的には卵子は半永久的に保存することが可能といわれています。
ただ、凍結した卵子を保存できる期間は「卵子を採取した女性が生殖年齢を超えるまで」と定められているのです。
そのため女性の閉経まで保存が可能ですが、多くの病院では1年ごとに凍結の保存延長を行って、女性の45歳の誕生日になったらその時点で保存期間が終了するという契約内容になっています。
卵子凍結を行う場合にも年齢制限があり、39歳を超えると卵子凍結ができない病院も多くあるのです。
卵子凍結をする時期が遅くなると卵子の老化が進んでいる可能性があるため、そこも考慮して行いましょう。
また老化していない卵子でも移植した年齢によっては生殖機能が下がっているため妊娠が難しいこともあります。
このため卵子凍結をする時期と実際に移植する時期は早い方がよいといえるでしょう。
一度融解した卵子は再び凍結することができません
卵子の凍結をした後には、その何か月か何年かののち妊娠を望んだときに、凍結している卵子を融解して顕微授精を行うことができます。
卵子凍結時には卵子は1ケースに2個まで保存でき、1ケースごとに凍結しています。
融解を行うときもケースごとの融解になるので、卵子1つだけを融解することはできず、2つとも融解することになるのです。
もちろん、1つのケースに多くの卵子をまとめて凍結することもできません。
もし採卵時にたくさんの卵子が採取できた場合などなるべく多くの卵子を凍結しておきたいというときには、保存用のケースの個数を増やして凍結する卵子の数を増やすことができます。
卵子凍結の料金はケースごとに保存料金がかかるので、たくさんの卵子を保存する場合には料金がそれだけ高額になるのです。
多くの卵子を保存しておくことは費用面での負担にはなりますが、一度で妊娠できなかった場合にもまだ凍結した卵子が残ることになるので安心感があります。
また何回も卵子凍結を行うよりは費用が安く済む場合もあり、採卵時の体への負担も少なくすむ、老化の進んでいない卵子が残せるなどメリットも多いです。
胚の凍結期間にも制限があります
ご夫婦で不妊治療を受けている途中などのときには、卵子の凍結だけでなく受精後の胚の凍結を行うこともあるかもしれません。
不妊治療の体外受精を行ったときに受精が成功すると、複数の良好なグレードの胚ができるときがあります。
そのような場合にはグレードの高い胚を胚凍結しておくことで移植時に妊娠する確率が上がるといえます。
一度にすべての胚を移植することはできません。
ただ移植後に残りの胚を凍結して保存した方が十分な備えになるのです。
またグレードの高い胚ができた場合でも、女性の子宮の状態が悪いときなどには移植を行っても妊娠が難しいと考えられるため、一旦胚を凍結させて移植できる機会を待つ場合もあります。
胚の凍結も卵子の凍結と同じように半永久的に保存できるといわれます。
ただ胚の凍結保存と融解胚移植は婚姻している夫婦だけが治療可能と決められているので、夫婦が婚姻を継続している期間で、かつ採卵した女性の生殖年齢を越えない期間のみ保存が可能です。
凍結保存できる女性の年齢は病院によって異なる場合もありますが、卵子凍結と同じ45歳未満までとしているところが多い傾向にあります。
(まとめ)卵子凍結を行った場合の保存期間はどのくらい?
卵子の保存期間は1年契約になっている病院が多いです。
最初の1年が経った後にも卵子凍結を続けるというときには、病院で凍結期間の延長を行うと何年でも凍結保存を続けることができます。
卵子凍結は老化によって卵子の質が低下した場合に備えて行うことができます。
凍結した卵子の移植は、病院によって異なりますが一般的には女性が45歳になるまで行うことができるところが多いです。
卵子は1ケースに2個まで保存でき、1ケースごとに凍結と融解をすることができます。
数多くの卵子を凍結したい時にはケースの数を増やすことになり、費用負担は増加しますが 一度で妊娠できなかった場合にも安心です。
不妊治療を受けている途中などに卵子ではなく受精後の胚を凍結する場合もあるでしょう。
胚凍結では妊娠する確率が高くなるとされますが、夫婦しか治療が受けられず、婚姻期間中で女性が45歳前までしか凍結保存ができないといわれています。