不妊治療の副作用とは排卵促進剤の副作用です


不妊治療を利用する場合に副作用のリスクがあるのは、排卵促進剤を使った場合です。
排卵促進剤は妊娠率を高めるために使われるもので、卵巣に刺激が加えられ、排卵しやすくするための薬です。

卵子に直接作用するわけではないため、排卵促進剤で卵子に奇形がおこるわけではありません。
ただ、排卵促進剤を使うことで、卵巣が腫れたり、体調が変化するなどの副作用がおこるリスクが考えられるとされています。

飲み薬の副作用は影響が小さいです

排卵促進剤には飲み薬と注射による投与方法があります。
副作用の強さでいえば、飲み薬のほうが弱いとされています。
排卵促進剤の経口薬としてよく用いられているのが、クロミッドです。

無排卵の人の排卵誘発に使う場合や、黄体機能不全の方にも使われています。
人工授精でも妊娠率を高めるために、経口薬としてクロミッドを使うのが一般的です。

クロミッドの副作用で考えられるのが、使用期間が長くなると、子宮内膜が薄くなるリスクや、頸管粘膜の減少リスクでしょう。
子宮内膜は受精卵が着床するためにある程度の厚みが必要となるため、クロミッドの副作用で子宮内膜が薄くなった場合は、治療をいったんお休みします。

またはエストロゲン製薬を同時に使用することで副作用リスクを軽減させる方法や、HMGに切り替えてリスクを軽減させる方法も可能です。
頸管粘膜は精子の通過を助ける作用があるため、減少した場合はエストロゲン製薬を使った対策や、お休みするなどの方法が求められます。

また通常の妊娠と比べて流産リスクが少し高くなることや、頭痛や吐き気なども人によってはあるようです。
ほかにもクロミッドでは双子が生まれる可能性が、約5%あるといわれています。

注射の場合は飲み薬と比べて副作用が高いです


不妊治療の排卵促進剤で注射薬を使う場合は、HMG製剤が用いられています。
飲み薬と比べて作用が高くなるため、場合によっては注射薬が必要です。

HMG製剤は作用が強いため、卵巣過剰刺激症候群の副作用が出ることがあります。
卵巣過剰刺激症候群とは、卵巣が腫れてくる症状のことです。

お腹や胸に水が溜まり、呼吸がしづらくなることもあります。
副作用リスクは薬の感受性によって異なり、軽症の場合は安静にすれば治りますが、重症化すると入院が必要です。

HMG製剤は双子が生まれる確率が、20%程度と高くなります。
卵巣を直接刺激する薬で、一度にたくさんの排卵がおこるためです。

双子や三つ子などが生まれる確率もあるため、事前に確認しておきましょう。
注射薬のほうが作用は強く、危険だと思うかもしれませんが、一概にそうとは限りません。

卵子が十分にあるうちは、一度にたくさんの卵子が採取できる注射薬を使うべきという考え方が、国際的には一般的です。
採取できる卵子の数が多ければ、それだけ妊娠できる確率も高くなります。

飲み薬では1個~数個しか採取できないところ、注射を使うと何倍もの卵子が採取できるのです。
質のよい卵子をたくさん採取したい場合は、注射薬のほうがいい場合もあります。

卵巣過剰刺激症候群が最大のデメリットです

不妊治療の副作用で最大のリスクとなるのが、HMG製剤でおこりやすい卵巣過剰刺激症候群です。
卵巣過剰刺激症候群は、卵巣に卵胞がたくさんある方がおこりやすく、若い女性がなりやすいといえます。

多嚢胞性卵胞の体質がある方や、AMH検査で数値が高かった人も注意が必要です。
卵巣過剰刺激症候群のリスクはある程度予測ができるため、その場合はHMG製剤の代わりに異なる治療薬を使うことで、対処はできます。

治療薬をGnRHアゴニストに変えることで、リスクは軽減できるでしょう。
卵巣過剰刺激症候群は、HMG製剤を注射してから、HCG注射をしたときにおこりやすくなります。

不妊治療を受けている本人も、この注射を受けている自覚をもって、症状が出たら早めに病院へ受診することで対処しやすくなるでしょう。
症状が出るとお腹や胸に水が溜まり、膨満感があります。

下腹部痛があるとき、吐き気や嘔吐があるときは注意が必要です。
急に体重が増えてきたときも、水が溜まっている可能性があります。

HMG製剤を利用される方は、事前に医師からリスクの説明をよく聞き、もしなったときのための病院との連携について説明を受けましょう。
ちなみに注射薬は卵子の数に余裕がないと受けられないため、年齢によっては飲み薬となることがあります。

(まとめ)不妊治療に副作用の心配ってあるの?

1.不妊治療の副作用とは排卵促進剤の副作用です

不妊治療での副作用は、排卵促進剤によるものです。

妊娠しやすくするため卵巣に刺激を与え、排卵しやすくします。
卵子の奇形がおこるのではなく、卵巣の腫れや体調の変化などの副作用です。

2.飲み薬の副作用は影響が小さいです

排卵促進剤の飲み薬クロミッドには、副作用リスクがあります。

使用期間が長くなると、子宮内膜が薄くなる、頸管粘膜の減少リスクです。
双子が生まれる確率は約5%で、やや流産リスクが高くなることも考えられます。

3.注射の場合は飲み薬と比べて副作用が高いです

排卵促進剤のHMG製剤は、飲み薬と比べて副作用リスクが高めです。

卵巣過剰刺激症候群のリスクや、双子が生まれる可能性が約20%あります。
しかし一度に採取できる数が多く、場合によっては注射の治療が必要です。

4.卵巣過剰刺激症候群が最大のデメリットです

卵巣過剰刺激症候群は、なりやすいタイプの方がわかっています。

卵巣に卵胞がたくさんある若い女性や、多嚢胞性卵胞の方、AMH検査で数値が高い方です。
治療方法を変える方法もできますから、リスクは軽減させることができます。

監修医情報

六本木レディースクリニック
小松保則医師
こまつ やすのり/Yasunori komatsu

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経歴
帝京大学医学部付属溝口病院勤務
母子愛育会総合母子保健センター愛育病院
国立成育医療研究センター不妊診療科
六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本産婦人科内視鏡学会

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運営クリニック 六本木レディースクリニック
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院長 小松保則医師