不妊治療には段階がある?各ステップの治療とステップアップのタイミングを解説MV

不妊治療はより高度な治療法に段階的に切り替えながら妊娠を目指す「ステップアップ」という考え方があります。
どのタイミングで切り替えるのか、疑問に思う方もいるかもしれません。また不妊治療で実際にどのような治療をおこなうのか、把握しきれていない方もいるのではないでしょうか。

この記事では、各ステップごとの治療内容の紹介とともに、ステップアップするタイミングやその判断基準について解説します。

不妊治療のステップとは?

不妊治療では、段階ごとに治療法を変えていきながら妊娠を目指します。
35歳未満であれば、タイミング療法→人工授精→生殖補助医療(体外受精など)といった、3ステップで治療を進めるのが一般的です。

ステップ1:タイミング療法

タイミング療法は、最初のステップとして実施されることが多い不妊治療です。医師が予測した正確な排卵日をもとに、最適なタイミングで性交をおこなうことで妊娠を試みます。タイミング療法は大体5回を目安にし、ステップアップして次の人工授精に移ることが検討されます。

ステップ2:人工授精

人工授精は、受精しやすいように調整した精子を人工的に子宮に注入する方法です。6回目以降では妊娠しにくくなるとされているため、1〜5回までを目安とし、次の体外受精へのステップアップを検討します。

ステップ3:生殖補助医療(体外受精など)

生殖補助医療とは、採卵や胚移植などをともなう高度な技術を要する不妊治療のことです。体外受精や顕微授精などが該当します。

女性の体内から卵子を採取し、体外で精子と受精させ、培養したあと子宮へ戻して妊娠を試みます。

段階ごとに不妊治療をおこなうのはなぜ?

不妊治療は心身への負担はもちろん、費用と時間もかかるため、できるだけ効率よく最短の妊娠を目指すことが求められます。一定期間治療法を試して効果が出ない場合、次の治療へステップアップしていくことで、患者さまの身体的・精神的・経済的負担を軽減し、また妊娠確率を高めるメリットがあるのです。

不妊治療はさまざまな検査をおこない、不妊の原因や卵子・精子の状態を把握したうえで、適切な治療方針が立てられます。
女性の年齢がまだ若い場合や不妊原因が特定できなかった場合に、ステップアップ治療を数周期ずつ、段階的に実施するのが一般的です。

しかし不妊原因や年齢によってはタイミング療法からはじめるのではなく、体外受精などの治療法をピンポイントでおこなった方が、より効率的なケースもあります。

ステップアップのタイミングはどこで判断する?

ステップアップの判断は通常、医師が判断します。これまでの妊娠成功実績や傾向などをもとに1〜5回を目安とし、妊娠に至らなければ次のステップアップを提案することがあります。
また回数だけでなく、年齢や不妊原因も判断材料となる重要ポイントです。

年齢や不妊の原因をもとに検討

年齢や不妊原因などを総合的にみて、どの段階からステップアップしていくか検討します。
加齢によって卵子の数や質が低下することが明らかになっているため、年齢により治療法を変えなければなりません。特に早期に治療を実施すべきなのは、35歳以上の方です。男性も同様に精子の質の低下がみられます。

また子宮筋腫や子宮内膜症を合併されている方も、早い年齢から治療を進めていく必要があるでしょう。
このように年齢や不妊原因によって段階的なステップアップだけでなく、早期に生殖補助医療(体外受精や顕微授精)へ進む判断をすることもあります。

「ステップダウン」する治療法もある

不妊治療は、タイミング療法→人工授精→生殖補助医療へとステップアップしていくのが一般的です。しかし年齢を重ねるにつれて卵子の数や質の低下、女性ホルモン分泌量の減少などにより、妊娠率が低下します。

妊娠の機会を逃さないため、女性の年齢が高い場合は始めから妊娠率が高い体外受精から治療をスタートすることもあります。
また、若年層でも一般不妊治療での妊娠が困難と考えられる場合に生殖補助医療からスタートするケースもあります。

これらのケースの場合、ご本人の希望や治療期間によっては、人工授精やタイミング療法にステップダウンしていくこともあります。

大切なのは自分に合った治療法で取り組むこと

年齢・身体の状態・体質・環境などを踏まえて、ご自身に合った不妊治療で取り組むことが大切です。ステップアップのタイミングは人それぞれで、医師との話し合いのなかで、治療回数が増えたり減ったりすることもあります。医師が患者さまのご希望を聞いたうえで、お互い納得した治療方針で進めていくことが重要です。

不妊治療専門の六本木レディースクリニックでオーダーメイドの治療を

不妊治療は段階的に治療を進める場合もあれば、患者さまの年齢やお身体の状態に合わせてピンポイントに治療を選択する場合もあります。いずれにしても大切なのは、患者さまに合った治療法で取り組むことです。

六本木レディースクリニックでは、年齢や不妊期間はもちろん、精神的・身体的・経済的な面も考慮し、最適な治療法の選択や組み合わせをおこなうオーダーメイド治療をおこなっています。従来のステップアップ治療だけでは、妊娠率だけでなく治療に対する満足度にも限界があると考えています。

患者さま一人ひとりに合った治療をおこなうことが当院のコンセプトです。不妊にお悩みの方は、不妊治療専門の当院にぜひご相談ください。



仕事や趣味を続けながら、無理のない不妊治療を

監修医情報

六本木レディースクリニック
小松保則医師
こまつ やすのり/Yasunori komatsu

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経歴
帝京大学医学部付属溝口病院勤務
母子愛育会総合母子保健センター愛育病院
国立成育医療研究センター不妊診療科
六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本産婦人科内視鏡学会

運営者情報

運営クリニック 六本木レディースクリニック
住所 〒106-0032
東京都港区六本木7-18-18 住友不動産六本木通ビル6F
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院長 小松保則医師