体外受精は早産などのリスクがあるといわれる方法です


体外受精を行って妊娠した場合、自然妊娠の場合よりも早産などのリスクが若干高くなるといわれています。
早産だけではなく低体重での出産や前置胎盤など胎盤異常のリスクも考えられ、胎児に影響が出る可能性があることは否めないでしょう。

また上記のような場合は帝王切開を行うことがあるほか、子宮外妊娠や妊娠高血圧症候群など、母体への影響も考えられます。

早産の他にもいくつかリスクがあるのが体外受精です

体外受精においては、早産だけではなくいくつかのリスクが自然妊娠よりも若干高い傾向にあります。
考えられるリスクには、以下のようなものがあります。

多胎妊娠

早産や低体重出産のリスクが高まるのは、主に多胎妊娠によるものといわれています。
さらに多胎妊娠をした場合、妊娠高血圧症候群などの妊娠中毒症にもかかりやすくなるのです。
このように多胎妊娠が起こるのは、分割した胚を複数移植するためだと考えられますが、そのリスクを軽減するために移植数は制限されています。

胎盤異常

胎盤異常とは、胎盤の位置が正常にならないことを指し、特に胎盤が子宮口をふさいでしまう前置胎盤の確率が若干高くなるといわれています。
またこの状態になると胎盤と子宮が癒着する前置癒着胎盤を起きすこともあるのです。

このような胎盤異常が起きた場合、帝王切開での出産となり母子ともに負担が大きくなります。

子宮外妊娠

これは子宮以外の場所で着床し、妊娠してしまうものです。
体外受精で胚は子宮に移植されるわけですが、移植後に卵管など別の場所に移動してしまうことで発生します。
子宮外妊娠をした場合にも手術が必要となり、母体に負担がかかります。

早産を防ぐためにできることがあります


たとえば早産や低体重出産のようなリスクを少しでも減らすために、できることもあります。
その方法は、葉酸を積極的に摂取することです。

もちろんこれによって100%防げるとは言い切れませんが、リスクの軽減のために覚えておいて損はないでしょう。
葉酸は体外受精の場合に限らず、妊婦には必須の栄養素であるといわれます。

葉酸がもたらす効果とは、主に以下のようなものです。

  • 早産、低体重出産の防止
  • 胎児の神経管閉鎖障害など先天性異常発生の防止
  • 母体の貧血防止
  • 妊娠高血圧症候群などの妊娠中毒症の防止

このように母体にとっても胎児にとっても、葉酸の摂取は重要なものとなります。
とくに先天性異常の発生を防ぐためには重要視されており、妊娠初期の葉酸の摂取がすすめられています。

その摂取量の目安は1日に0.4mg~1.0mgです。
この摂取量の上限を超えて摂取した場合には、妊婦は発熱などを起きす可能性があり、胎児はぜんそくのリスクが高まるともいわれています。

さらに近年の研究により、早産や低体重出産を防ぐ可能性がある栄養素として、ドコサヘキサエン酸(DHA)が挙げられるようになりました。
またDHAは、胎児の脳の発達にも有効であるとされています。

数値としては成功する割合の方が高いといえます

体外受精による早産の確率は、自然妊娠と比べるとおよそ1.3倍、低体重出産の確率はおよそ1.4倍というデータがあります。
また割合でいうと、早産になる要因のひとつである多胎妊娠は、体外受精を受けた人のうちおよそ2割~3割になるといいます。

さらに単胎妊娠での早産も2割弱と、いずれも自然妊娠よりも高いとされる数値です。
しかしこれらの数値を見てもわかる通り、体外受精を行った人のすべてに早産などのリスクが降りかかるわけではありません。

むしろ体外受精をしても問題なく妊娠し、無事に出産できる割合の方が多いのです。
そして不妊治療の技術の発達により、体外受精による早産などの割合の数値は、自然妊娠の場合に近づきつつあります。

つまり必ずしも体外受精だから危険であるとは言い切れないわけです。
いずれにしろ、妊娠や出産にはある程度のリスクがついて回ることは覚えておく必要があるでしょう。

そのリスクをよく把握し、医師からの説明をきちんと受けることが大切です。
もちろん体外受精が成功すれば無事に待望の赤ちゃんを迎えられることになるわけですから、過度にリスクを怖がることもないといえます。

(まとめ)体外受精をすると早産などのリスクがあるの?

1.体外受精は早産などのリスクがあるといわれる方法です

体外受精で妊娠したとき、自然妊娠よりも早産などのリスクが高くなるといわれています。

その他にも低体重出産や胎盤異常など、胎児に影響が出る可能性も否めません。
さらに帝王切開や子宮外妊娠など母体への影響も考えられます。

2.早産の他にもいくつかリスクがあるのが体外受精です

体外受精を行うと、早産のほかにもいくつかのリスクが高まるといわれています。

多胎妊娠は早産を引き起こすものであり、その他には前置胎盤などの胎盤異常、子宮外妊娠などが挙げられます。
いずれも母子ともに負担がかかることになるのです。

3.早産を防ぐためにできることがあります

早産を100%防げるわけではありませんが、リスクを軽減する方法として有効とされているのが葉酸の摂取です。

葉酸は体外受精に限らず妊婦全般に必要な栄養素です。
さらにDHAも早産防止に有効的だといわれています。

4.数値としては成功する割合の方が高いといえます

体外受精による早産や低体重出産の確率は、自然妊娠の場合よりも若干高くなるというデータもあります。

しかし体外受精を受けた人すべてがリスクを負うわけではありません。
どのような場合であっても妊娠・出産にはリスクは伴うと言えるでしょう。

監修医情報

六本木レディースクリニック
小松保則医師
こまつ やすのり/Yasunori komatsu

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経歴
帝京大学医学部付属溝口病院勤務
母子愛育会総合母子保健センター愛育病院
国立成育医療研究センター不妊診療科
六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本産婦人科内視鏡学会

運営者情報

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院長 小松保則医師