卵子凍結できる個数に制限はありません


卵子凍結できる個数にとくに制限はありませんが、年齢が上がれば上がるほど、卵子凍結できる卵子が減っていく可能性があります。

加齢による身体的な老化は卵子にも影響を及ぼし、何らかの異常が発生している卵子の個数が増えるからです。
正常ではない卵子は採卵できたとしても、卵子凍結に適さないため、凍結保存されません。

採卵したすべての卵子に異常が見られる場合は、卵子凍結を見送ることもあります。
不妊治療全般に言えることですが、患者さんの年齢によって成功率が大きく変わってきます。

加齢は不妊症の原因となります

女性の年齢が高くなると卵子凍結に適さない、異常がある卵子の個数が増えやすくなります。
卵子の異常は不妊症の原因となるのです。

不妊治療専門のクリニックでは卵胞の発育を調べ、排卵日を予測するために、卵胞のチェックを行います。

排卵前のエコーでは成長しているように見えた卵胞が、実際は中身が入っていない、空っぽの卵胞だったというケースがあります。

これは空砲と呼ばれるもので、卵子が入っていない空の卵胞のことを指しているのです。
正常な卵胞は袋のように卵子を包み込み、さらに卵子は卵胞液という液体で守られています。

しかし空胞となった卵子は卵胞の壁に貼りついてしまい、未成熟な状態です。
空胞になる原因で最も多いのが、加齢による卵子の老化だと言われています。

年齢を重ねると分泌される女性ホルモンの量が減少し、卵子が育つ環境が悪化していきます。

更年期を迎えるタイミングも近くなるため、不眠やイライラなどのストレスが脳にかかりやすいです。
老化は誰にでも起こるもので、どのような医療行為も美容法も、加齢を止めることはできません。

空胞になる個数を減らし、卵子凍結できる個数を増やすためには、なるべく早く不妊治療を行うクリニックを受診する必要があります。

女性には妊娠適齢期があります


女性には、妊娠適齢期があると考えられています。
卵子凍結は若い年齢の時の卵子を残せる、画期的な技術になりますが、高齢出産を確実に成功させる手段ではありません。

年齢を重ねれば、その分、妊娠できる確率は下がります。
卵子凍結を希望するのであれば、加齢による妊娠率の低下や、高齢出産のリスクについて理解しておきましょう。

多くの人が誤った認識を持っているのが、「生理がある間は、妊娠可能である」という考え方です。
実際は閉経を迎える10年ほど前から、妊娠が難しくなると言われています。

毎月のように生理があったとしても、卵子の周囲の細胞がホルモンを作り続けているために、生理が来ているだけという可能性があるのです。

閉経をする年齢は人によって違いがあるため、断定できませんが、40代前半になると妊娠が困難になると考えられています。
医学の進歩により、卵子凍結などの不妊治療の技術も大きく発展してきました。

しかし人間が確実に年齢を重ねていく以上、どのような方法であっても生殖可能な年齢を引き延ばすことはできません。
不妊治療は自身やパートナーの年齢を考慮しながら、計画的に取り組む必要があります。

卵子凍結などの不妊治療は技術の高いクリニックで受けましょう

数十年前と比較すると、女性が子供を授かる年齢は少しずつ高くなってきています。
30代や40代での妊娠・出産も珍しいことではなくなったとはいえ、子供を望むすべての人が出産を経験できる保証はありません。

年齢が高くなってからの出産を希望するのであれば、生殖補助医療の技術が高いクリニックを選びましょう。
10組のうち1組の夫婦が、子供を望みながら妊娠に至らないとされています。

不妊になる原因はそれぞれで、女性側だけでなく、男性側に問題が見つかるケースも半数あるのです。
男性側の不妊を理由に、卵子凍結を考える女性も増えています。

子供を授かるためには、早めに不妊治療専門のクリニックを受診することです。
不妊治療は時間との勝負になります。
卵子凍結も視野に入れながら、自分に合った治療を見つけましょう。

(まとめ)卵子凍結できる個数に決まりはあるの?

1.卵子凍結できる個数に制限はありません

卵子凍結できる個数に特に決まりはありませんが、患者さんの年齢が高いと卵子凍結できる個数が減る可能性があります。

加齢による老化は卵子にも影響を及ぼすため、年齢が高くなればなるほど、卵子に異常が発生しやすくなります。

2.加齢は不妊症の原因となります

加齢は不妊症の原因になると指摘されており、女性の年齢が上がると空胞などの異常が起きた卵子の個数が増えやすくなります。

老化を止める技術は存在しないため、なるべく早い時期に不妊治療専門のクリニックを受診することをおすすめします。

3.女性には妊娠適齢期があります

卵子凍結をすれば高齢出産のリスクが下がるという認識は、正しくありません。

保存した卵子がいくら若くても、年齢が高くなればなるほど、妊娠率は下がっていきます。
不妊治療は、計画性を持って取り組む必要があります。

4.卵子凍結などの不妊治療は技術の高いクリニックで受けましょう

卵子凍結などの不妊治療は、時間との勝負になります。
とくに年齢が高い女性は、なるべく早くクリニックを受診してください。

生殖補助医療の技術が高い、信頼できるクリニックを選びましょう。


仕事や趣味を続けながら、無理のない不妊治療を

監修医情報

六本木レディースクリニック
小松保則医師
こまつ やすのり/Yasunori komatsu

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経歴
帝京大学医学部付属溝口病院勤務
母子愛育会総合母子保健センター愛育病院
国立成育医療研究センター不妊診療科
六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本産婦人科内視鏡学会

運営者情報

運営クリニック 六本木レディースクリニック
住所 〒106-0032
東京都港区六本木7-18-18 住友不動産六本木通ビル6F
お問い合わせ 0120-853-999
院長 小松保則医師