卵子凍結は卵子の老化を防ぐことが期待できます


卵子凍結は、卵子を採卵して凍結保存しておく方法です。
卵子は年齢とともに老化が進むため、卵子の老化がまだ進んでいない時期に凍結保存を行うことで、何年も先まで受精しやすく、流産しにくい質の高い卵子を残しておくことができるといえます。

少しでも若い時期の卵子を凍結しておくと妊娠する可能性が高くなるでしょう。

老化した卵子は妊娠率が低くなるといわれています

女性が胎児のときにはすでに身体の中に一生分の卵子が作られているため、排卵の度に新しく卵子が作られるということはありません。

そのため女性の年齢が上がると同時に卵子の老化が進み、体内に準備されている卵子の数が体内に吸収されるか、もしくは排卵によって減少していくといわれています。

また晩婚化や女性の社会進出のために出産年齢が昔よりも高くなっています。
30代、40代で出産する方が多いこともあり、卵子の老化についてそれほど心配に思っていない場合が多いかもしれません。

実際に卵子の老化には個人差があり、なかには50歳を過ぎてから妊娠、出産している方もいます。
ただ一般的には20歳代から徐々に妊娠率が低下して流産率が上がり始めるといわれます。

不妊治療を受けている女性のうち70%以上の女性が35歳以上といわれ、不妊治療中の40歳以上の方が顕微授精を行った場合には妊娠率が10%以下といわれています。

凍結卵子での顕微授精の妊娠率は約10%といわれているため、40歳を過ぎてから不妊治療を行うことになる場合に備えて、卵子を早めに凍結しておくと不妊治療時の妊娠率を高めることが可能といえるでしょう。

卵子の老化は検査ではわかりません


不妊症の主な原因には、無月経などの排卵因子・卵管が炎症を起こして通りが悪くなっているなどの卵管因子・ 子宮内膜症などの子宮因子・免疫異常が原因の免疫因子・男性が不妊の原因となる男性因子があります。

さまざまな原因が絡み合って不妊の症状がでている場合もあるため、不妊治療時にはその不妊の原因に適した治療が行われます。
卵子の老化は検査ではわからないためこれらの不妊原因に当てはまらず、特別な不妊原因がない状態です。

不妊症検査を行っても異常が見られない場合には、タイミング法などの一般不妊治療ですぐに妊娠できる可能性があります。

ところが実際には卵子の老化により妊娠が難しくなっている場合には、なかなか妊娠できずに不妊治療の期間が長引くケースもあるのです。

期間が長引くことで、卵子の老化がさらに進んでより妊娠しづらくなる可能性もあるため、心配な時には卵子凍結を保険として行っておくと安心といえます。

また男性が原因の不妊症で、精子の数が少ない、精子の運動性が低いなどの場合には体外受精が適した治療です。
体外受精(顕微授精)時には、凍結した卵子で行った方が卵子の老化の影響を受けづらいなどのメリットがあります。

卵子凍結には年齢制限があります

卵子凍結は卵子の老化が進む前の妊娠しやすい時期に行うといいでしょう。
不妊治療を行った場合には年齢が若い女性の成功率の方が高くなり、それは卵子の老化に関係があるといわれます。

また出産時に染色体異常が発生する確率も女性の年齢によって異なってくるのです。
女性が30歳までに妊娠した時には染色体異常が発生する確率は約3%ですが、35歳で出産した場合には約25%まで確率が増加するといわれています。

卵子が老化すると、受精卵の成長過程で減数分裂を行うときに分裂が正常に行われない場合があります。
減数分裂が正常に行われないと、全部で46本ある染色体が均等にわかれることができず、22本や24本にわかれてしまう可能性が高くなる傾向にあるのです。

このように受精卵に染色体異常が生じた受精卵のほとんどが着床後に流産してしまうといわれます。
卵子凍結は卵子の老化を止めるための治療といえるため、40歳未満の女性しか行えない病院が多いです。

卵子凍結はできるだけ早いうちに行っておくことで将来的に役立つ可能性がある治療といえます。

(まとめ)卵子凍結で卵子の老化を止められるの?

1.卵子凍結は卵子の老化を防ぐことが期待できます

卵子は年齢とともに老化が進むため、早い時期に卵子を採卵して卵子凍結しておくことで、受精しやすく流産しにくい質の高い卵子を残すことができるといわれています。

少しでも年齢が若い時期の方が妊娠しやすい卵子が残せるといえます。

2.老化した卵子は妊娠率が低くなるといわれています

卵子は女性の体の中に胎児の時点ですでに一生分の量が作られています。

そのため卵子は年齢と同時に徐々に老化が進むと考えられているのです。
一般的に、凍結していた卵子の場合には不妊治療時の妊娠率が高くなる可能性があるといわれます。

3.卵子の老化は検査ではわかりません

卵子の老化は検査ではわからないため不妊原因には当てはまらず、原因不明の不妊として不妊治療の期間が長引く場合があるといわれます。

期間が長引き卵子の老化が進む心配がないように卵子凍結を行うという選択肢もあります。

4.卵子凍結には年齢制限があります

不妊治療は年齢が若い女性の方が成功率が高く、卵子の老化にも関係があるといわれています。

卵子の老化は受精卵の減数分裂時に染色体異常が生じる可能性を高めるともいわれているため、卵子凍結は早めに行う方がいいでしょう。

監修医情報

六本木レディースクリニック
小山寿美江医師
こやま すみえ/Sumie Koyama

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経歴
1999年 琉球大学医学部医学科卒業
2000年 東京医科大学病院救急救命センター
2001年 東京女子医大病院腎センター
2003年 緑風荘病院 血液浄化療法センター
2006年 昭和大学病院産婦人科
2009年 昭和大学病院産婦人科 助教
2010年 東京衛生病院産婦人科
2012年 木場公園クリニック勤務
木場公園クリニック 分院 院長
2016年 六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本生殖医学会 生殖医療専門医
日本抗加齢医学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本受精着床学会
アメリカ生殖医学会

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院長 小山寿美江医師