喫煙は、卵子の老化を進める原因の一つです


喫煙が体内に多くの害を及ぼす恐れがあるということについて、ご存知の方は多いでしょう。喫煙は、卵子にとっても悪影響を与える可能性があると言われています。

卵子の老化を進め、遺伝子異常を増加させる可能性があると考えられているのです。さらに男性が喫煙を行うことで、精子の運動量低下に繋がる恐れがあります。

そのため喫煙によって、妊娠する確率を下げる可能性もあると言えるでしょう。妊娠中に喫煙することで、流産のリスクを高めるとも言われていますから、今からでも禁煙を心がけましょう。

女性の喫煙は、妊娠の成功率を下げる恐れがあります

喫煙することは、あらゆる面で体内に悪影響を及ぼすと言われています。妊娠する前であっても女性の喫煙は、卵子に何らかの影響を与えると考えられています。

喫煙によって、女性ホルモンの分泌が抑制される恐れがあります。その結果として生殖機能の低下に繋がるとされています。

さらに喫煙によって血流が悪化する可能性があります。そのため卵子に十分な栄養を届けることができません。

これらの影響によって卵子の老化が早く進行する、遺伝子異常になると言われています。

喫煙は、妊娠する確率も下げると考えられています。喫煙する人は妊活をしていても妊娠できない確率が、喫煙していない人の3~4倍にもなるというデータがあります。

これは喫煙によって、受精率や着床率が低くなるからと言われています。体外受精の成功率も、喫煙する人の方が低くなるという報告もあり、喫煙が原因で女性の身体は妊娠しにくい環境へと変化すると言えます。

現在妊娠していなくても、将来妊娠を希望する可能性があるのなら、喫煙は控えることがおすすめです。とくに高齢での妊娠を希望する際、妊娠・出産のリスクを高めるとも言われているため注意しましょう。

男性の喫煙は、精子の活動量を低下させると言われています


女性の喫煙だけでなく、男性の喫煙も妊娠に悪影響を与える可能性があります。男性が喫煙することで精子の状態が変化すると言われており、精子の数についても喫煙していない人に比べ15%程度減るという報告もあります。

たとえ数は減らなくても、精子の活動能力低下や正常な形態の精子は減る恐れがあります。ほかにも精子には多くの悪影響をきたす恐れがあります。

・受精する機能の低下
・精子のDNAが傷つきやすい
・勃起不全

これらの症状が引き起こされることで、妊娠がしにくくなると言われています。

また男性が喫煙することで、受動喫煙という形で女性に影響を与えることがあるでしょう。受動喫煙で吸う副流煙には、害になる成分が主流煙よりも多く含まれています。

たとえ、別の部屋などで吸っても、喫煙している人の呼気には、数時間以上もその成分が含まれていると考えられています。

その結果として同じ空間にいる人への影響は避けることができないと言えるでしょう。女性が喫煙していなくても受動喫煙によって、染色体異常の確率なども高める恐れがあります。

体外受精の成功率も低下すると言われており、妊娠を希望する場合には、男性も禁煙するようにしましょう。

妊娠中に喫煙することで、早産を招く恐れがあります

喫煙が習慣してしまっている方や、ヘビースモーカーの方の場合、妊娠が決まってから急に禁煙を始めるということは極めて難しいです。しかし妊娠中に喫煙することで、胎児に害となる成分が届く恐れがあります。

喫煙を行うことで、胎児が先天的異常を持って生まれてくる可能性が高まると言われています。そのほか、子宮外妊娠や流産のリスクも高まる恐れがあるでしょう。

正常な妊娠が行えず、早産になる確率を高めるとも考えられています。早産になれば、超低出生体重児など未熟児で生まれてくる場合もあります。

もちろん女性が喫煙していなくても、男性が喫煙することで胎児にも影響を及ぼします。胎児の成長のためにも、できる限り早く禁煙するように取り組んでみる必要があるでしょう。

(まとめ)卵子の状態に喫煙は影響を与えるの?

1.喫煙は、卵子の老化を進める原因の一つです

女性が喫煙することで、卵子の老化や遺伝子異常を増加させる恐れがあります。また男性の喫煙も精子の活動量を低下させる恐れがあります。

妊娠中の喫煙は流産のリスクにもつながるとされていますから、今からでも禁煙するように心がけましょう。

2.女性の喫煙は、妊娠の成功率を下げる恐れがあります

喫煙で女性ホルモンの分泌が抑制され、生殖機能の低下を招く恐れがあります。血流低下も起こるため、卵子の老化や遺伝子異常などを増やす可能性があります。

喫煙によって着床率や受精率も低下すると言われており、妊娠の成功確率を下げる恐れがあります。

3.男性の喫煙は、精子の活動量を低下させると言われています

男性の喫煙によって、精子数の低下、精子の運動能力の低下、正常形態の減少などが起こる可能性があります。また女性の前で吸わなくても、呼気には有害物質が多く含まれていますから、受動喫煙によって妊娠の確率を低下させる恐れがあります。

4.妊娠中に喫煙することで、早産を招く恐れがあります

妊娠中に喫煙することで、胎児が先天的異常を持って生まれてくる可能性が高まります。子宮外妊娠や流産のリスクもあるほか、早産を招き、超低出生体重児で生まれてくる場合もあります。

胎児の成長のためにも禁煙を心がけましょう。


仕事や趣味を続けながら、無理のない不妊治療を

監修医情報

六本木レディースクリニック
小松保則医師
こまつ やすのり/Yasunori komatsu

詳しくはこちら

経歴
帝京大学医学部付属溝口病院勤務
母子愛育会総合母子保健センター愛育病院
国立成育医療研究センター不妊診療科
六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本産婦人科内視鏡学会

運営者情報

運営クリニック 六本木レディースクリニック
住所 〒106-0032
東京都港区六本木7-18-18 住友不動産六本木通ビル6F
お問い合わせ 0120-853-999
院長 小松保則医師