不妊治療を高齢から行うことはできても成功率が問題です


不妊治療を高齢から行うこともできますが、成功率が懸念事項になってきます。
年齢が上がるにつれて妊娠率は低下するため、よく考えて判断しましょう。
40歳以上の高齢出産は流産率が妊娠率を上回るデータもあり、できるだけ早く始めるのが理想です。

不妊治療の体外受精を受ければ何歳でも妊娠できるとは考えず、流産リスクが年齢に比例して高まることを理解しておきましょう。

加齢によって卵子の質や卵巣機能が低下します

不妊治療を高齢から始めるとよい結果がでにくい理由は、卵子の質や数にあります。
年齢を重ねるごとに卵子の質も数も減少していき、体外受精の成功率にも影響が出てくるものです。

卵巣機能も衰えていくと考えられて、医療技術ではカバーできない影響が懸念されます。
医療の発達で平均寿命が延びても、加齢による妊孕性(妊娠しやすさ)は変わりません。

ライフスタイルの変化に応じて安全に妊娠・出産できる年齢が変わるわけではなく、早い段階から準備を進めていかないと不妊症が増える一方になってしまいます。

卵巣機能から見た妊孕性は、血液検査のAMH(アンチミューラリアンホルモン)数値も判断材料の1つです。
不妊検査で数値を調べることができますから、実情を把握するためにも、早めに受診をおすすめします。

妊孕性が低い年齢からのスタートだと、一般不妊治療から体外受精へのステップアップも早い段階の検討事項になるものです。

「体外受精も辞さない」くらいの心積もりをしたうえで医療機関を受診すれば、妊娠率を高めることも可能でしょう。
母子ともに健康で妊娠・出産を迎えるべく、後悔しない判断をしてください。

卵巣機能を維持するためには冷え予防が大切です


高齢出産にはリスクが伴うことを理解してもなお、なんらかの事情ですぐには治療を開始できない人もいるはずです。
妊娠に備えて体内を整えるべく自己努力でできることの1つに冷えを解消する方法が考えられます。

シャワーだけでなく湯船につかる習慣をつける、適度な運動を毎日続けるなど、身体を冷やさないように工夫をしましょう。

冷たい飲み物はほどほどにして、温かいハーブティーや白湯を飲むのも一案です。
コーヒーや緑茶などカフェインが含まれたものは身体を冷やす作用があるため、ノンカフェイン飲料をおすすめします。

自宅にいる時には身体を締め付ける服を避けて、ゆったりと着心地がよいものを選択するのもよいでしょう。
冷えを解消することによって妊娠しやすい体質を維持できるのは、卵巣機能の低下予防ができるためです。

血流がよい女性ほど妊娠率、受精率が高いことを示すデータもあり、体外受精を選択するにしても成功率が向上します。

身体が冷えると免疫力が低下するため、母親になる時に向けて体力を温存するためにも有効です。
出産・育児には相当な体力が必要ですから、元気に動ける身体を維持しましょう。

卵子凍結保存にも高齢出産リスクは伴います

高齢出産に向けた準備として、若い時の卵子を凍結保存する選択肢(卵子凍結)も出始めています。
ライフスタイルに応じた多様な選択を可能にする技術として注目を集めていますが、将来の妊娠を保証する方法とは言えません。

凍結した卵子を使用したとしても高齢出産リスクは伴うため「45歳を過ぎたら破棄する」など方針を定めている医療機関も多々あります。

すでに一定の年齢に達している女性だと良質な卵胞を取り出すことができる保証もなく、十分な数が確保できない心配も伴うものです。

パートナーがいない状態で卵子凍結を行えば、顕微授精を行うことに対する説明が必要になってきます。
顕微授精を行ったとしても成功率が高いとは言えず、妊娠できないケースも多いものです。

卵子凍結は将来に向けた1つの選択肢ではありますが、完璧なリスクヘッジとは言えません。
あくまでも「お守り」としての位置づけと考えて、過剰な期待は避けてください。

適齢期を過ぎてから治療を行う方法はどんな進め方でも一定のリスクを伴うことを忘れず、結婚や妊娠のタイミングを考えましょう。

(まとめ)不妊治療は高齢からでもできるもの?

1.不妊治療を高齢から行うことはできても成功率が問題です

不妊治療を高齢から始める場合、成功率が下がることは理解しておきましょう。

一般不妊治療ではなく体外受精に挑戦したとしても一定のリスクは伴い、よい結果が出る人ばかりではありません。

2.加齢によって卵子の質や卵巣機能が低下します

高齢になって不妊治療を始める場合にネックになるのは、卵子の質や卵巣機能の低下です。

質が高い卵子を取り出しよい状態のものを体内に戻すことは体外受精の成功率を左右する指標でもあるため、どうしても成功率は低くなります。

3.卵巣機能を維持するためには冷え予防が大切です

加齢による影響を少しでも軽減するためには、妊娠しやすい身体を維持する努力が必要です。

卵巣機能を衰えさせないためには冷え対策が大切で、入浴習慣や適度な運動、冷たい飲み物を飲み過ぎないなどの工夫ができます。

4.卵子凍結保存にも高齢出産リスクは伴います

高齢出産に備えて卵子凍結に関心を持つ人もいますが、完璧なリスクヘッジとは言えません。

加齢による影響をゼロにする選択肢ではないことを理解したうえ、お守り代わりの位置づけとして活用できる治療です。

監修医情報

六本木レディースクリニック
小山寿美江医師
こやま すみえ/Sumie Koyama

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経歴
1999年 琉球大学医学部医学科卒業
2000年 東京医科大学病院救急救命センター
2001年 東京女子医大病院腎センター
2003年 緑風荘病院 血液浄化療法センター
2006年 昭和大学病院産婦人科
2009年 昭和大学病院産婦人科 助教
2010年 東京衛生病院産婦人科
2012年 木場公園クリニック勤務
木場公園クリニック 分院 院長
2016年 六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本生殖医学会 生殖医療専門医
日本抗加齢医学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本受精着床学会
アメリカ生殖医学会

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院長 小山寿美江医師