不妊治療では排卵日を把握しておくことで妊娠する確率が高まります


排卵日の前後数日間はもっとも妊娠しやすいタイミングであると言われているため、不妊治療において排卵日を把握することは重要な意味を持っています。

射精された精子は数時間後から受精可能となるため、排卵が起こる前から女性の体内に精子を送り込むことで妊娠の可能性が高まります。

体内の精子は2~3日、排卵された卵子はおよそ24時間生存可能であるとされ、排卵後の6~8時間に受精の可能性があると言われています。

排卵の仕組みについて知りましょう

女性は生まれつき卵胞のもととなる原始卵胞を卵巣に持っており、その数はおよそ200万個とも言われています。
初経を迎える頃には170~180万個近くが自然消滅しているとされ、妊娠可能となる年齢に達する頃には20~30万個まで減少していると考えられています。

その後も月経の度におよそ1000個ずつ失われていき、年齢を重ねるごとに卵子自体も徐々に老化が進んでいきます。

妊娠を望むのであれば不妊治療は早めに受けた方がよいとされるのは、このような理由があるためです。
不妊治療に取り組むために、まずは排卵についての知識を深めていきましょう。

排卵とは2つの卵巣のうち片方から月に一度、卵子が卵管へ排出されることを言います。
原始卵胞の中から数個が選ばれ、卵巣の中で成長しながら排卵するための準備を続けます。

この中から生き残る卵胞はたったひとつであり、残りの卵胞は脳からの指令により閉鎖卵胞となって成長を止めます。

着床しやすくするための準備として、卵胞は卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌を促進します。
卵胞ホルモンの働きによって子宮内膜を厚くし、ふかふかのベッドのような状態を作ります。

子宮内膜が必要な厚さに達すると、脳からの指令が送られて卵子は卵巣から卵管に移動し、精子の訪れを待ちます。

黄体ホルモンの分泌が開始され、子宮内膜の厚さはさらに増していきますが、受精して着床となれば妊娠成立です。
受精に至らなかった場合、子宮内膜は剥がれ落ち血液とともに排出されて月経を迎えます。

一般的な月経周期は28日とされていますが、次の月経が始まる2週間ほど前に排卵が起こるとされています。

基礎体温は正しく測ることが大切です


不妊治療で排卵日を特定するためには、日頃から基礎体温を正しく測る習慣を身につけることが大切です。

基礎体温の計測は自己流で行わずに以下のポイントを踏まえ、正しい手順で行うようにしましょう。

起床時にすぐ計測する

正しい基礎体温を知るためには、目覚めてすぐの状態で計測することが大前提です。

少し身体を動かしただけでも体温が変化してしまうので、身体を起こしたりトイレに立ったりせず、まずは婦人用体温計で計測しましょう。

舌下で計測する

通常、体温を測る時は脇に体温計を当てることが多いですが、基礎体温の場合は舌下で測るのが基本です。
舌下は外気や汗などの影響を受けにくいため、基礎体温の計測に適しています。

計測した基礎体温を記録する

基礎体温は毎日計測して、体温の推移を記録することが大切です。
わからない点は医師に相談し、毎日の記録を欠かさないようにしましょう。

食生活を整えて妊娠しやすい身体作りをしましょう

極端な栄養の偏りはホルモンバランスの乱れに繋がり、排卵が正常にされなくなるリスクを高めます。
好きなものを好きなように食べるのではなく、不妊治療中は食事の仕方にも気を配っていきましょう。

毎日同じ時間に食事をする

規則正しい食生活とは3食をきちんと食べるだけでなく、食べる時間を同じにすることも大切です。

毎日同じ時間に食事をすることで、生活のリズムが整いやすくなります。
交感神経を高める効果があるので、とくに朝食はしっかりと食べるようにしましょう。

早食いをやめる

早食いは消化に悪いだけでなく、満腹感が得られにくいことから過食を招きやすくなります。
夕食は腹八分目を心がけると胃に負担がかからず、翌朝の目覚めがすっきりします。

主食・主菜・副菜をバランスよく食べる

好き嫌いをせず、いろいろな食品を食事に取り入れましょう。
ご自身の食生活で栄養バランスに不安がある時は、医師に相談しましょう。

(まとめ)不妊治療では排卵日を把握しておく必要がある?

1.不妊治療では排卵日を把握しておくことで妊娠する確率が高まります

不妊治療において排卵日を把握することで、もっとも妊娠しやすいタイミングを知ることができます。

射精された精子は数時間後から受精可能となり、排卵前に女性の体内に送り込むことで受精する可能性が高まります。

2.排卵の仕組みについて知りましょう

排卵とは月に一度、卵巣から卵子が飛び出て卵管へ至ることを言います。
卵胞によって卵胞ホルモンの分泌が促進され、子宮内膜を厚くすることで着床のための準備を行います。

その後に受精・着床となれば妊娠が成立し、受精がされなかった場合は月経を迎えます。

3.基礎体温は正しく測ることが大切です

不妊治療で排卵日を把握するためには、基礎体温を正しい方法で継続的に測ることが重要です。

婦人用体温計を用い、起床後すぐに計測すると正しい基礎体温を知ることができます。

4.食生活を整えて妊娠しやすい身体作りをしましょう

不妊治療で排卵日を把握することは大切ですが、まずは正常に排卵がされるような身体作りが大切です。

主食・主菜・副菜の栄養バランスに気をつけて、3食欠かさずに食事をするように心がけましょう。

監修医情報

六本木レディースクリニック
小山寿美江医師
こやま すみえ/Sumie Koyama

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経歴
1999年 琉球大学医学部医学科卒業
2000年 東京医科大学病院救急救命センター
2001年 東京女子医大病院腎センター
2003年 緑風荘病院 血液浄化療法センター
2006年 昭和大学病院産婦人科
2009年 昭和大学病院産婦人科 助教
2010年 東京衛生病院産婦人科
2012年 木場公園クリニック勤務
木場公園クリニック 分院 院長
2016年 六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本生殖医学会 生殖医療専門医
日本抗加齢医学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本受精着床学会
アメリカ生殖医学会

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院長 小山寿美江医師