体外受精をしても、残念ながら失敗してしまうケースがあります


体外受精は、タイミング法や人工授精からステップアップした高度な不妊治療です。
しかしそれでも残念ながら失敗してしまうというケースはあります。

ただ1回目は上手くいかなくても、数回の治療で成功するケースや顕微授精へステップアップする方法もあるので、まだ希望は持てます。
体外受精が上手くいくように、失敗の原因を考えて改善策を講じることや、妊娠確率を把握しておくことも大事です。

体外受精の失敗の原因は、卵子や精子の質が良くないことが考えられます

体外受精に残念ながら失敗してしまうと、原因は何なのかとても気にいなるところです。
主な原因としては、まず、卵子や精子の質の低下が考えられます。

通常はキレイな円形をしている卵子の形がいびつに変形したり、卵子を覆う膜が固かったりすると精子が通過できず受精が困難となります。
さらに卵子が成熟していないと精子が通過しても卵子内で活性化しない場合もあります。

逆に精子側も卵子を通過したり、活性化させるだけの力がないと受精が上手くいかない場合があります。
この受精障害は、タイミング法や人工授精などの一般不妊治療では一般的に診断できないとされています。

体外受精を行い、培養液で受精を試みて卵子や精子には特に問題がなさそうなのに、受精率が低いことが初めてわかり、診断されるのです。
卵子と精子どちらか一方が原因の場合、両方が原因の場合の3つのケースが考えられますが、原因不明の場合もあります。

また受精が成功しても子宮内に戻した後に、子宮内膜の状態が良くないと上手く着床せずに、失敗に終わるケースも考えられます。

体外受精の妊娠確率は年齢と共に下がりますが、回数を重ねると上がります


体外受精における成功率、つまりに妊娠確率は年齢を重ねるごとに低下してしまいます。
やはり加齢により卵子や精子が老化し、質が低下して受精、着床しにくくなるからです

体外受精の妊娠確率は、20代半ば位で40%前後、30代半ばになると35%前後と徐々に下がっていき、40歳だと20%前後と急に低くなります。
更に45歳以降になるとかなり難しく、妊娠確率5%にまで下がってしまいます。

加齢による妊娠確率の低下は、自然妊娠と同様体外受精にも言えることなのです。
また体外受精の回数における妊娠確率を見ると、1回目だと60%前後となっています。

さらに2回目では70%、3回目以降では80%と回数を重ねるごとに確率が高くなっています。
もちろん、個人の不妊原因やクリニックの設備や技術なども異なるので一概には言えませんが、体外受精での妊娠を望む方にとっては励みとなる結果ではないでしょうか。

体外受精を行う回数も、クリニックの方針や患者さんの経済的な負担を考えると、はっきりとは言えません。

しかし1回目が上手くいかなくても、失敗の原因を分析し、結果を踏まえて2回目以降の治療に生かせるため、あきらめずに続けることもまた妊娠確率が上がる可能性につなげることができると言えるでしょう。

体外受精の失敗を防ぐには、卵子や精子の質を高める生活が大事です

体外受精を成功させるには、まず卵子や精子の質を高める生活を送るように心がける必要があります。
ダメージを負った卵子を含めた細胞を修復するホルモンは、睡眠時に多く分泌されます。

遅くとも日付が変わる前までに寝て、1日7時間程度は睡眠をしっかりとることが大事です。
更に、とくに女性は下半身が冷えると子宮の血流が滞り、卵子の成熟にも影響を与えます。

夏でも湯船に浸かる、靴下をはいて薄着を避ける、温かい食べ物や飲み物を摂るようにするなど子宮が冷えないように気を付けましょう。
また身体を動かすと血流が良くなる上に、汗と共に卵子や精子を劣化させる体内の老廃物も排出されます。

軽めの運動からでもよいので、運動の習慣をつけるようにしましょう。
食事面でも、卵子や精子の酸化を防ぐ抗酸化作用のあるビタミンを含んだ食品を取り入れる工夫をしましょう。

それでも先述したように受精障害があると、生活習慣の改善だけでは体外受精の成功も難しい場合があります。
卵子を活性化させる治療や、次の顕微授精にステップアップすることも検討してみましょう。

(まとめ)体外受精でも失敗することってあるの?

1.体外受精をしても、残念ながら失敗してしまうケースがあります

体外受精を行っても、残念ながら失敗に終わるケースも実際にはあります。

しかし回数を重ねて成功した例もあり、顕微授精というステップアップ治療も検討できるので希望を持ちましょう。

2.体外受精の失敗の原因は、卵子や精子の質が良くないことが考えられます

体外受精が失敗する原因は、卵子や精子の老化や劣化だとされています。

さらに受精が成功しても子宮内の状態が良くないと、着床しないこともあり、それも原因のひとつと考えられます。

3.体外受精の妊娠確率は年齢と共に下がりますが、回数を重ねると上がります

体外受精における妊娠確率は、年齢を重ねるごとに下がっていき、40歳以降は5%前後になってしまいます。

しかし体外受精は失敗を分析して次の治療に活かせるため、回数を重ねるごとに成功率が上がっていくとされています。

4.体外受精の失敗を防ぐには、卵子や精子の質を高める生活が大事です

体外受精を成功に導くには、まず卵子や精子の質を上げるために規則正しい生活を送ることが大事です。

受精障害が重いと、生活習慣の改善だけでなく受精、着床を促す治療が行われることもあります。

監修医情報

六本木レディースクリニック
小松保則医師
こまつ やすのり/Yasunori komatsu

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経歴
帝京大学医学部付属溝口病院勤務
母子愛育会総合母子保健センター愛育病院
国立成育医療研究センター不妊診療科
六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本産婦人科内視鏡学会

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運営クリニック 六本木レディースクリニック
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院長 小松保則医師