体外受精の採卵の間隔は誘発法によって違いがあります


体外受精は体外に卵子と精子を取り出して行うもので、採卵が必要ですが、そのためには排卵を誘発する刺激を行います。
ほとんど刺激を必要としない自然周期による採卵では特に間隔をあける必要はなく、卵巣を多めに刺激する方法をとるのであれば2か月ほど間隔をあけることが望ましいとされています。

卵巣を休ませてよい卵子を採卵するためにも、刺激を与える間隔をあけ、あわせてピルを使うなどの治療を行い卵巣の回復に役立てるとよいでしょう。

卵巣への刺激方法によって間隔が変わります

採卵のために排卵を誘発する刺激をしますが、その刺激方法には種類があります。
なかでも刺激が少ない方法は自然周期での排卵を利用した採卵で、誘発を行わないことから特別間隔をあけてから次回の採卵を行う必要はありません。

毎月の排卵にあわせて採卵するので、1か月ごとに採卵が可能です。
卵巣を刺激して排卵を誘発する方法のなかでも刺激が多めの方法は、アンタゴニスト法やロング法です。

ここではアンタゴニスト法のやり方を簡単に説明しておきます。
この方法ではより多くの卵子を育てて採卵するために、卵胞をたくさん育てる注射を打ち続けますが、すると採卵より前に排卵が起きてしまうため、排卵抑制剤が使用されます。

このときに使われる薬剤がアンタゴニストで、方法名になっているのです。
アンタゴニストは毎日注射をしてもらいに病院へ出かける必要はありますが、即効性や調節性に優れているなどのメリットが特徴です。

しかしこれだけの刺激を行うことから、誘発を行ったあと2か月間は卵巣を休ませてあげる必要があります。
その間に休ませつつピルを使ったりカウフマン療法を行なったりすることもおすすめです。

どちらも正常な月経サイクルを取り戻すために行われるもので、カウフマン療法はエストロゲンとプロゲステロンを投与し、それをやめることによって月経を起こさせるという仕組みがあります。

誘発によって複数の卵胞を採取することによる閉経が早まる心配はありません


体外受精のために採卵を行う場合、育って採取できるようになった卵胞がたくさんあればそれだけ体外受精のチャンスが増えます。
体内で起こる自然な排卵は1個ですが、採卵する場合には質の良い卵子をとる可能性が上がり、妊娠の確率もアップするのです。

しかし自然な状態であれば1個しか排卵しないところを複数個も採卵してしまうので、将来的に閉経が早まるのではないか?といった心配が生じる人もいるでしょう。
ところが採卵は、自然な場合では使われず消滅してしまうはずだった卵子を利用しているため、閉経が早まるなどの身体への影響はありません。

ただし必ずしも複数個を採卵できるとは限らず、年齢にともなってその数は減少していきます。
とくに多い頃でも、31歳未満で15~18個・35歳未満で10個前後・39歳未満なら5個前後・42歳未満では3個前後になってしまいます。

このことからも、体外受精にチャレンジするのなら年齢の若いうちに踏み切った方が妊娠成功の可能性が高くなると言えるでしょう。

より刺激の少ないを採卵するため喫煙などはやめましょう

排卵を誘発するための刺激は身体にとって負担のかかることであるため、日頃から体調のよい状態を維持、増進するようにしておきましょう。
そしてなかでも身体に負担の少ない方法は自然周期を使っての採卵のため、排卵の周期が整いやすいよう健康を心がけた生活がおすすめです。

生活習慣のなかでも、体外受精による胚移植成功で妊娠するのためには、たばこ・睡眠薬・精神安定剤の常用はやめましょう。
これらを使うことで、気分がスッキリしたり眠りやすくなったりという一時的なメリットはあるかもしれませんが、続けて使っていくと健康を損ないやすく妊娠の可能性を下げてしまいます。

飲酒も連日の飲みすぎは身体に負担をかけるためおすすめしませんが、適量の飲酒はストレス解消や血行促進などに役立つと言われるため、自分が飲める適量で楽しむようにしましょう。

(まとめ)体外受精の採卵は間隔をあけた方がいい?

1.体外受精の採卵の間隔は誘発法によって違いがあります

体外受精のために採卵を行いますが、ほとんど刺激のない自然周期での採卵であれば間隔をあける必要は特にありません。

しかし多めの刺激を卵巣に行う方法で排卵を促すのであれば、2か月ほどは間隔をあけて休める必要があります。

2.卵巣への刺激方法によって間隔が変わります

採卵のための刺激には自然周期による排卵を利用した採卵があり、ほとんど刺激がないため毎月1回の採卵ができます。

一方で刺激を多めに行うアンタゴニスタ法などでは、卵巣に負担がかかることから2か月休ませる必要があるというように間隔に差があります。

3.誘発によって複数の卵胞を採取することによる閉経が早まる心配はありません

採卵では、自然な状態なら1個だけの排卵のところを複数個卵子を取り出すことができるため、妊娠の可能性が高まります。

しかし複数個卵子を採卵しても、本来消滅してしまうものだったため採卵の影響で閉経が早まることはありません。

4.より刺激の少ないを採卵するため喫煙などはやめましょう

採卵のために排卵を誘発することは体に負担がかかります。

そのためできるなら自然周期を使った刺激の少ない誘発法を行ってみましょう。
自然周期による採卵を目指すのなら、たばこや睡眠薬などの常用はやめることをおすすめします。

監修医情報

六本木レディースクリニック
小松保則医師
こまつ やすのり/Yasunori komatsu

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経歴
帝京大学医学部付属溝口病院勤務
母子愛育会総合母子保健センター愛育病院
国立成育医療研究センター不妊診療科
六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本産婦人科内視鏡学会

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院長 小松保則医師