体外受精による妊娠出産は赤ちゃんに大きな影響があるとは限りません


体外受精のための薬の使用や処置は、妊娠したときに赤ちゃんに悪影響が出ることは少ないと言われています。
実際にアメリカで行われた研究によれば、体外受精に関する治療を受けて妊娠出産した子供の3歳までの成長には悪影響が出ないという結果があります。

むしろ体外受精で誕生したかどうかよりも、その子がどう成長するかは育てられた環境によって大きな影響があるのです。

自然妊娠でも胎児に影響が出ることはあるといえます

体外受精は自然妊娠と違って、治療のために薬を使うなどの方法がとられますが、体外受精で妊娠した場合でも、胎児に異常が出る可能性は自然妊娠とそれほど変わりません。

自然妊娠であれば必ず無事に妊娠継続し出産できると決まっているわけはなく、子供に障害があるかどうかの確率も体外受精による妊娠と自然妊娠のどちらで生まれてもそれほど大きな確率の差はありません。

ちなみに体外受精の治療の中で、プロゲステロンの投与が胎児の生殖器異常や尿道裂傷を起こす可能性があるという説がありますが、詳しくその説について見てみると、ほんの少し障害の可能性が上がるのではないかという説と、まったく関係がないという説に分かれています。

そしてこの論争は25年以上前から続いており決着が未だにつかないことから、それほど気にするところではないでしょう。
現在ではプロゲステロンを補う薬を厚生労働省が認可していることからすれば、胎児に対しての大きな影響が考えられないために広く使われていると考えられます。

体外受精が生まれた子供の成長に影響を与えることは少ないです


体外受精で妊娠出産し誕生した子供と自然妊娠で誕生した子供で発達障害が見られるかどうかを比較したところ、その差はあまりなかったという研究結果が出されています。

またヨーロッパでは子供の神経発達についての研究があり、そこでは体外受精によって生まれた子供と自然妊娠で生まれた子供の間ではほとんど成長に変わりがないとした結果が大半でした。

そのため胎児への影響だけでなく、生まれた子供の成長についても自然妊娠との差を心配する必要はないといえます。
このことから、自然妊娠が難しいと感じる場合には体外受精に踏み切るのもひとつの方法です。
体外受精に対して不安があるのなら専門の医師に相談して、ひとつひとつ不安を解消していった方が、子供を授かるチャンスが増えることでしょう。

体外受精などの不妊治療はできるだけ年齢の若いうちにスタートした方が成功率が高くなっているため、不妊が気がかりなときには医師に相談して不妊治療を行うかどうかを判断してみましょう。

体外受精かどうかよりも子供が育つ環境の方が影響を及ぼします

子供が生まれて3歳までは妊娠中や出産時の影響を受けている可能性が高いですが、それ以上の年齢になれば胎児の頃の影響だけとは言い切れず、子供の育てられる環境が大きく影響しています。

母体から栄養素などをもらって成長していた胎児のときは母体からの影響を大きく受けますが、誕生してからは環境とも接することになり、生活環境により与えられる刺激が子どもの成長への変化をもたらすきっかけになりやすいからです。

大人であれば環境に左右されることなく自分の意思と行動で影響を断ち切ることも可能でしょう。
しかし子供の場合は年齢の低い子供ほど大人のようにはいかず、環境の影響を直接受け成長に反映されてしまうのです。

そのため自然妊娠で何の心配もなく生まれてきた子供であっても、過ごす環境によって成長に影響が出たり病気を抱えたりする可能性はあります。
そして体外受精で生まれた子供が健康で丈夫に育っていることはもちろん少なくありません。

こういったことから、体外受精で生まれたことを心配するよりも子供が健全に成長していける環境を用意してあげることを考えておいた方が、よい影響を受けながら子供が育っていけることでしょう。

(まとめ)体外受精で妊娠出産した場合の赤ちゃんへの影響は?

1.体外受精による妊娠出産は赤ちゃんに大きな影響があるとは限りません

体外受精の治療が胎児・赤ちゃんに悪影響を及ぼすことはまずなく、3歳位までの成長にはとくに影響がないとアメリカの研究結果で言われています。

それよりも子供が育つ環境の方が成長には大きく関係しています。

2.自然妊娠でも胎児に影響が出ることはあるといえます

自然妊娠の場合でも胎児に何らかの影響が出ることはあり、その確率は体外受精でもそれほど変わりがありません。

たとえばプロゲステロンを補う薬は胎児の生殖器異常や尿道裂傷が心配されていますが、見解がわかれており関係がそれほどないとも言われています。

3.体外受精が生まれた子どもの成長に影響を与えることは少ないです

体外受精で生まれた子供と自然妊娠で生まれた子供について、発達障害が見られる割合にはそれほど差がありません。

神経発達についてもそれほど成長に差がないと言われています。

4.体外受精かどうかよりも子供が育つ環境の方が影響を及ぼします

子供が生まれて3歳を過ぎる頃には、子供の成長には育つ環境が大きな影響をもたらします。

子供は大人と違い周りの影響を断ち切ることが難しく、健全な成長のためには体外受精で生まれたかどうかを心配するよりも、適した環境を用意してあげることが大切です。

監修医情報

六本木レディースクリニック
小松保則医師
こまつ やすのり/Yasunori komatsu

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経歴
帝京大学医学部付属溝口病院勤務
母子愛育会総合母子保健センター愛育病院
国立成育医療研究センター不妊診療科
六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本産婦人科内視鏡学会

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院長 小松保則医師