体外受精でルトラールを使うと生理が遅れることはありますが心配はありません


体外受精の治療の中で使われることのあるルトラールという飲み薬は、女性ホルモンの一種であるプロゲステロンという黄体ホルモンが成分です。

プロゲステロンは排卵後から生理前にかけて多く分泌されるホルモンであり、ルトラールを服用するとプロゲステロンの量が増えたことになります。
飲み続けている間は排卵後から生理前の状態が続くため、生理が来ず結果的に生理が遅れたということになります。

ルトラールは排卵後~生理前の高温期を維持する薬です

ルトラールは天然のプロゲステロンが成分であるため、体内で分泌されているプロゲステロンと同じ働きをします。

その働きとは、排卵後から生理前に起こるもので具体的には、基礎体温の上昇・子宮内膜を厚くする・受精卵の着床や発育をしやすくする・乳腺の発達があり、これらはどれも妊娠に関するものです。

ルトラールを服用することによりこの状態を安定して継続させ、妊娠しやすい状態を保ちますが、使用の目安は1週間~10日ほどで、担当の医師の指示に従って正しく飲むことが大切です。

実際に、健康な状態の女性の身体では高温期はだいたい長くても14日間ほどなので、その期間と同じくらいにルトラールを使うことが目安になります。
そして生理が来るときは基礎体温が下がることから、ルトラールの服用をやめて基礎体温が下がってくると生理が起こることになるでしょう。

もしルトラールの服用をやめても生理が来ず、基礎体温が高温の状態が続く場合には妊娠している可能性があります。

ルトラールは飲み合わせや副作用に注意しましょう


基礎体温が低かったり生理不順があったりすると、ルトラールが処方されますが、重篤な肝機能障害や肝疾患がある場合は必ず担当医へ伝えるようにしましょう。

ルトラールはとくに飲み合わせが重要なため、この場合に限らず服用中の薬がある時や、すでに完治していても心疾患・肝疾患・腎疾患といった病歴がある時は必ず医師にすべて伝えることが安全な治療につながります。

もしルトラールとの飲み合わせを考えずに他の薬を服用してしまうと、効き目が強くなりすぎたり効きにくくなったりすることがあるためです。
またルトラールを服用中にその他の疾患などが出て治療を受ける場合は、ルトラールを飲んでいることを担当医に伝えておくことをおすすめします。

それからルトラールの副作用として多く感じられている症状に、吐き気・乳房の張り・むくみ・だるさ・体重増加・頭痛・イライラなどがあります。
しかしこれらの症状は通常のホルモンバランスの変化よりも大きく変化が出ることから、このような副作用が出やすくなるのです。

中でも吐き気を強く感じる人が多いと言われています。
またもし期間中に1回だけ飲み忘れてしまったときは、だいぶ時間があいてしまったのならその1回はとばして飲むようにしましょう。

飲み忘れなく続けることがルトラールの効果を働きやすくしますが、たった1回の飲み忘れで効き目が全くなくなるわけではないので、その後は継続していくことです。
何度も忘れたり長く飲み続けていなかったりする場合は、担当医に相談してみましょう。

ホルモン分泌を安定させるために自分でもできることがあります

不足したりバランスが乱れたりするプロゲステロンのような女性ホルモンを安定させるためには、日頃の生活習慣の中で自分でできることがあります。
なかでも忙しく毎日を過ごす女性が多いことから、きちんと睡眠をとり休養することが必要です。

とくに睡眠中に分泌されるホルモンには疲れを回復する働きや成長を促す働きがあり、身体の修復や回復に役立ちます。
休養は身体だけでなく心にも必要で、常にイライラしたり神経をとがらせていたりすると、デリケートなホルモン分泌に乱れが生じやすくなるのです。

そしてタバコは体内の血流を低下させ卵巣の働きを悪くするため、やめるようにしましょう。
お酒は大量に飲むとホルモンバランスが崩れやすくなるので、飲む時は少しずつ控えめにすることがおすすめです。

(まとめ)体外受精に使うルトラールは生理が遅れることがある?

1.体外受精でルトラールを使うと生理が遅れることはありますが心配はありません

体外受精の治療薬のひとつであるルトラールは、女性ホルモンのひとつプロゲステロンが成分です。

服用中は体内でプロゲステロンの量が増えるため、排卵後から生理前の状態が続くために生理が遅れたと感じることが多くなります。

2.ルトラールは排卵後~生理前の高温期を維持する薬です

天然のプロゲステロンが成分のルトラールを服用すると、排卵後~生理前の妊娠しやすい状態の維持に働きます。

もしルトラールの服用をやめても高温期が続く時は妊娠の可能性があります。

3.ルトラールは飲み合わせや副作用に注意しましょう

ルトラールを服用するとき、重篤な肝障害や肝疾患があれば必ず医師に伝えましょう。

飲み合わせが重要な薬のため、他の薬の影響で効きすぎたり効きめが弱まったりするからです。

4.ホルモン分泌を安定させるために自分でもできることがあります

ホルモンバランスの分泌を安定させるためには、休養をきちんととって睡眠もよくとることです。

とくに睡眠中には体の修復と回復に働くホルモンが分泌されます。
そして休養は心にも必要で、常に緊張した状態が続くと女性ホルモンバランスが乱れやすくなります。

監修医情報

六本木レディースクリニック
小松保則医師
こまつ やすのり/Yasunori komatsu

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経歴
帝京大学医学部付属溝口病院勤務
母子愛育会総合母子保健センター愛育病院
国立成育医療研究センター不妊診療科
六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本産婦人科内視鏡学会

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院長 小松保則医師