体外受精の費用は医療費控除によって税金の還付を受けられます


体外受精を受けたときにかかった費用は医療費控除の対象になり、税金の還付を受けることができます。
家族の1年間における医療費の合計が10万円を超えた場合は、医療費控除を申告するために確定申告をしてください。

医療費控除を受けることで住民税の税率が安くなることもあるので、支払った医療費は必ず記録しておきましょう。

医療費控除で税金の還付を受けられることがあります

高額の医療費を支払った場合、確定申告でお金が戻ってくると聞いたことはありませんか?
医療費控除制度とは、家族で1年間にかかった医療費が10万円を超えた場合、確定申告によって払ったお金の一部が戻ってくる制度です。
ここでいう医療費には不妊治療や体外受精の費用も含まれます。

そのほか病院で支払った診察費、歯の治療代、検査費用なども医療費控除の対象です。
薬局で購入した薬などは治療のために買ったものなので医療費控除の対象、一方サプリメントや審美歯科にかかる費用は治療が目的ではないため医療費控除を受けることができません。

ただし医療費控除によって不妊治療にかかった費用全額が戻ってくるわけではないため注意しましょう。
医療費控除で戻ってくる金額は収入によって違います。

私たちの支払っている税金は収入から各種の控除を差し引いた額に税率をかけて計算します。
かかった医療費から10万円と助成金を差し引いた額を収入から差し引くことで、支払う税金額が少なくなるというシステムです。

不妊治療を続けるにはお金も時間もかかります。
支払わなくてもいいお金を払って損することがないよう、医療費控除を上手く活用しましょう。

医療費控除を受けるには確定申告が必要です


医療費控除は年末調整で処理できないため、申告しないと控除を受けることができません。
面倒で確定申告をしたことがないという人もいるでしょう。

確定申告をするには必要な書類を用意するところから始めます。
必要になるのは勤務先からもらう源泉徴収票と医療費の明細書、さらに確定申告書です。

確定申告書は税務署で説明を受けながら記入することもできますし、自宅でパソコンを使って作成することもできます。
税務署で作成する場合は、印鑑と還付を受けるための口座がわかる通帳、身分証明書を用意しましょう。

医療費の領収書は事前に整理してください。
家族ごとにかかった医療費をまとめて、集計しておきます。

還付金は指定した自分の銀行口座に支払われます。
税務署から還付金のお知らせが届くので確認しておきましょう。

面倒なイメージがある確定申告ですが、税務署で書き方を教えてもらえるので難しくはありません。
普段から医療費の領収書は、別に保管しておくように心がけましょう。

交通費などがわかるようにファイリングしておくと見やすくて便利です。
やってみれば思っていたよりも簡単と感じる人も多いので、確定申告にチャレンジしてみましょう。

不妊治療の費用は医療費控除の対象になるものとそうでないものがあります

妊娠出産は不妊治療を含めて様々な費用がかかります。
ある調査では不妊治療をしている人の過半数は100万円以上の医療費がかかっているともいわれています。

不妊治療の費用や人工授精、体外受精の費用は医療費控除の対象です。
不妊治療や体外受精は医師の診療行為で、子どもを授からない場合にかかる診療の費用と判断されます。

婦人科系の疾患がない原因不明の不妊であっても、治療する行為は診療と解釈されるのです。
また通院にかかった交通費も公共交通機関を使用したときには、交通費を医療費として申告することができます。

公共交通機関は領収証がないこともあるので、交通費の申告は領収証が不要です。
いくら交通費がかかったか、あとからでもわかるように記録しておきましょう。

ただし自家用車で通院したときのガソリン代やタクシー代は医療費控除に含まれないため注意してください。
これは妊娠後の検診など、そのほかの医療費であっても同じです。
医療費控除は妊娠前前だけでなく、妊娠してからの検診や出産まで長く関係するので申告漏れがないようにしましょう。

(まとめ)体外受精で税金の控除が受けられるって本当?

1.体外受精の費用は医療費控除によって税金の還付を受けられます

体外受精や不妊治療にかかった費用は医療費控除の対象になり、支払った税金が返ってきます。

確定申告が必要なため、医療費の領収証や交通費の記録は必ず保管しておきましょう。

2.医療費控除で税金の還付を受けられることがあります

医療費控除とは支払った医療費に応じて税金の還付を受けられる制度です。

体外受精や不妊治療に伴う検査は医療費控除の対象になるため、確定申告をして税金の還付を受けましょう。

3.医療費控除を受けるには確定申告が必要です

医療費控除を受けるには確定申告が必要です。

自宅でパソコンを使って確定申告書類を作成することもできますし、税務署でも教えてもらえます。
支払った医療費の領収書は必ず保管しておきましょう。

4.不妊治療の費用は医療費控除の対象になるものとそうでないものがあります

不妊治療は原因不明の不妊であっても診療行為になるため医療費控除の対象です。

そのほか公共交通機関を使ったときの交通費も医療費控除に含まれます。
かかった交通費はこまめに記録するようにして申告忘れがないようにしましょう。



仕事や趣味を続けながら、無理のない不妊治療を

監修医情報

六本木レディースクリニック
小松保則医師
こまつ やすのり/Yasunori komatsu

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経歴
帝京大学医学部付属溝口病院勤務
母子愛育会総合母子保健センター愛育病院
国立成育医療研究センター不妊診療科
六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本産婦人科内視鏡学会

運営者情報

運営クリニック 六本木レディースクリニック
住所 〒106-0032
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院長 小松保則医師