体外受精は精子の運動率が悪いと成功しづらいといえます


体外受精は、排卵前に体内から採取した卵子と精子を一緒に培養し、体外で自然に受精をさせるという方法です。
その体外受精において、精子の運動率が低下していると成功は難しいといえます。

運動率が低下していると、卵子の中に入り込む力が弱いため、受精しにくいのです。
そのため、精子の運動率が悪い場合には、体外受精以外の方法を選択することが多いです。

体外受精に精子の運動率は必要ですが大切なのはそれだけではありません

体外受精を成功させるには、精子の運動率が高いことが必要です。
自然受精をするための運動率は、32%以上必要だと言われています。
体外受精は体内から採取した卵子に、精子が自分の力で結合し侵入して受精する環境を作る方法です。

そのため精子の運動率が必要となるのです。
運動率が高い精子は卵管や子宮腔内を、秒速0.1mmで進むといわれています。

しかし現在では精子の運動能力が低下していると言われています。
そのため男性不妊が原因で妊娠できないということも増えているのです。
ただし不妊の原因は精子の運動率の低下だけではありません。
精子の数にもよるのです。

ある研究によると、明治時代の男性と現代の男性を比較すると、正常な精子数は半分しかないという報告があります。
数千万から数億個と言われる精子の中で、卵管にたどりつける精子は数十から数百です。

その中で卵子にたどりつくためには、運動率が高い元気な精子でなければたどりつけません。
強い精子は、卵管や子宮腔内を移動する途中で多くの精子を淘汰し、強くなると言われています。

精子の数が少なければ、ライバルも少ないということで運動能力も低いまま、という可能性もあります。
なにより卵管に到達する確率が下がるということです。

体外受精の場合は、卵子一つひとつに精子を媒精していきますが、精子が少ない男性の場合、性染色体異常の可能性もあり、それが子どもに受け継がれ、子どもも男性因子の不妊症のリスクを背負うことになりやすくなります。

運動率が低下する原因は生活習慣にもあります


精子の運動率が低いと、不妊の原因になるばかりか体外受精の成功率も低くなってしまいます。
精子の運動率が低くなる原因はほとんどが先天的なものと言われていますが、生活習慣にも原因があると言われています。

原因の一つは酸化ストレスです。
精子は活性酸素に弱く、ダメージを受けやすいと言われています。

活性酸素が体内に増える原因は、ストレス・睡眠不足・過度の喫煙・激しい運動などのほか、野菜や果物を食べる習慣がないことも原因となります。
野菜や果物には抗酸化作用のある成分が多く含まれているのです。
それを摂取しないと、活性酸素は減っていきません。

また精巣を締め付ける下着を身に付ける習慣があったり、バイクや自転車などに乗りすぎたりすると、精巣が圧迫させるため生殖機能にダメージを及ぼすと言われています。

さらに過度の飲酒や喫煙は、精子の形を変形させてしまったり、精子にダメージを与えたりすると言われています。
運動率が低下する原因には、おたふく風邪や前立腺炎・耳下腺炎性精巣炎・精索静脈瘤などといったことも挙げられます。

運動率を低下させないためには日常生活での注意が必要です

精子の運動率を低下させないためには、日常生活の中で気を付けることがあります。
一つは活性酸素を必要以上に増やさないことです。

そのためには、抗酸化作用のあるリコピンやビタミンE、亜鉛などを積極的に摂取すると良いでしょう。
リコピンは抗酸化力が高いことでも知られていて、精巣に多く集積すると言われています。

それは精子が活性酸素に弱く、それを守るためです。
リコピンを多く含むトマトを毎日食べるようにしましょう。
精子の量を増やすビタミンEは、精子の運動量を増加させる栄養素です。

うなぎやカボチャ・アーモンドなどに多く含まれているビタミンEは、ビタミンCと一緒に摂取することで、相乗効果を得ることもできます。
また睡眠不足をせずに質の良い睡眠をとること、過剰な喫煙や飲酒は控えることも必要です。

さらに精子は熱にも弱いので、サウナやこたつなどに長時間入らないよう、注意することも大事です。
温度に注意するには、下着にも配慮することが大事です。
ブリーフよりも通気性のいいトランクスなどの方が、締め付けもなくなります。

(まとめ)体外受精には精子の運動率が重要なの?

1.体外受精は精子の運動率が悪いと成功しづらいといえます

体外で自然に受精させる体外受精では、精子の運動率が悪いと、卵子に入り込む力がないため、受精しにくいといわれています。

運動率が悪い場合は体外受精以外の方法を選択することが多いです。

2.体外受精に精子の運動率は必要ですが大切なのはそれだけではありません

体外受精においては精子の受精能力が必要なため、運動率が低いと成功の可能性も低くなります。

また精子の運動率だけではなく、精子の数が少ないと性染色体異常を受け継いでしまい、子どもも男性因子の不妊症のリスクがあると言われているのです。

3.運動率が低下する原因は生活習慣にもあります

運動率が低下する原因には、おたふく風邪・前立腺炎・耳下腺炎性精巣炎・精索静脈瘤などのほか、睡眠不足・ストレス・過度の飲酒・喫煙など、活性酸素を増やす生活習慣も関係しています。

4.運動率を低下させないためには日常生活での注意が必要です

精子の運動率を低下させないためには、活性酸素を増やさないよう、抗酸化作用のある成分が含まれる食べ物を食べたり、質のよい睡眠を心がけたりするとともに、精巣を温めすぎたり、締め付けたりしないようにしましょう。

監修医情報

六本木レディースクリニック
小松保則医師
こまつ やすのり/Yasunori komatsu

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経歴
帝京大学医学部付属溝口病院勤務
母子愛育会総合母子保健センター愛育病院
国立成育医療研究センター不妊診療科
六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本産婦人科内視鏡学会

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院長 小松保則医師