体外受精の低刺激法は良質な卵を自然に育てられる魅力があります


体外受精では、卵胞を育てて健康で発育のよい卵子を採取することが大切です。
そのために排卵誘発を行いますが、低刺激法では高刺激法よりも体の負担を減らして良質な卵子が育ちやすくなります。

また加齢によって卵子の質が低下している場合にも有効となります。
低刺激法は、経口薬をメインとして、高刺激法よりも少ない回数の注射を行うこともあります。
こうした方法では、体外受精にかかるコストや通院回数を減らすことができ、夫婦の負担も楽になります。

低刺激法は体外受精の加齢リスクや体の負担を抑えます

体外受精で行われる排卵誘発は、低刺激法と高刺激法に分かれますが、低刺激法は文字通り刺激の少ない方法で負担を減らすことができると考えられています。
排卵誘発効果がソフトに伝わることで卵巣への刺激も少なくなっています。

排卵誘発の低刺激のものとしては、主にクロミフェンを使った内服薬だけのタイプや内服薬とHMG注射を組み合わせたものがあります。
月経周期3日目から服薬をはじめて、注射を使う場合には採卵前の数日に使います。

高刺激法と比較すると、薬の量も回数も非常に少ない方法です。
加齢によって卵子の質が低下した場合にも良質な卵子がはぐくまれる可能性があります。

加齢とともに女性の卵子の数や質は低下していく傾向です。
そのため数を増やして妊娠の可能性を高めようとすることもありますが、数を増やすための刺激に機能がついていかないこともあります。

高刺激で数を増やそうとしても、年齢によって卵巣機能が低下していれば働きかけに応じた数の卵子を育てることはできません。
その場合には、低刺激で自然の機能に合わせた働きかけを行った方が効率的です。

さらに卵巣への刺激が少ないため、毎周期繰り返し採卵することもできます。
また刺激の分だけ副作用のリスクもあり、低刺激法よりも高刺激法の方がリスクが高くなります。

低刺激法での体外受精は効率が悪いこともあります


体外受精では、排卵誘発によって複数の卵を育てて、採卵することが大切になることがあります。
たくさんの卵を採卵できれば、その中からよりよいものを選ぶことが可能となるためです。

しかし低刺激法では一度に採卵できる卵子の数に限りがあり、一回の採卵あたり5個程度が限界となります。
そのため失敗のリスクが高くなることもあり、また失敗した場合には再び採卵から行う必要があります。

多くの卵子を採卵できる高刺激の方法であれば、余った卵子を凍結して保存する方法も利用できますが、低刺激法では卵子が少ないので余る可能性が少なくなります。
また低刺激法によって排卵誘発を行う場合には、1個も採卵できないケースや自然排卵してしまい、採卵できなくなることもあります。

低刺激法では、何回も卵胞の大きさを計測しながら、採卵日を決めますが、さまざまなケースで上手く進められずに効率が悪くなってしまうことも考えられます。

低刺激法は比較的安価に体外受精を進められます

低刺激法によって排卵誘発を行う場合には、薬剤の使う種類や量、また通院回数を抑えることができます。
また注射を行う必要がないため、基本的には自宅での服薬となります。

そのためトータルで通院や薬代などにかかるコストを下げることができ、経済的負担を軽くすることが可能です。
体外受精では、排卵誘発から採卵だけでなく、その後の移植や着床の経過、妊娠の確認まで多くの費用がかかります。

そのため安価な低刺激法が体に合っているのであれば、コストを抑えて体外受精を行えます。
また低刺激の方法には、完全に誘発剤を使わない完全自然周期から内服薬のみを使うタイプ、注射を数日使うタイプなどに分かれており、それぞれの適応に合わせて選ばれます。

ただし採卵や受精・着床などで失敗すると、再び採卵から行う必要があるため、コストが増える可能性もあります。
また高刺激法が怖いからと言って低刺激にこだわっても、効果が現れない場合にはコストも時間も余計に掛かってしまいます。

(まとめ)体外受精の排卵誘発は低刺激法がよい?

1.体外受精の低刺激法は良質な卵を自然に育てられる魅力があります

体外受精では、排卵誘発を行うことで卵子を採取します。

低刺激法の排卵誘発では、体の負担を減らして良質な卵子を作ることができ、コストや通院面でも負担が少なくなります。

2.低刺激法は体外受精の加齢リスクや体の負担を抑えます

体外受精では排卵誘発に低刺激法を選ぶことで、卵巣への刺激を減らすことができ、負担なく採卵可能になります。

また刺激が少ないことで毎周期の採卵を繰り返すことも可能です。

3.低刺激法での体外受精は効率が悪いこともあります

低刺激法で排卵誘発を行う場合には、自然に排卵してしまったり、卵子の数が少ないことで効率良く体外受精を進めることが出来なかったりする場合もあります。

採取できる卵子が限られているため失敗のリスクも高く、失敗した場合には再び採卵から行わなければいけません。

4.低刺激法は比較的安価に体外受精を進められます

低刺激法によって排卵誘発を行うことで、体外受精の経済的負担を抑えることができます。

体外受精では排卵誘発以外にも掛かるコストは多いため、コストダウンできれば治療の負担が楽になります。

監修医情報

六本木レディースクリニック
小松保則医師
こまつ やすのり/Yasunori komatsu

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経歴
帝京大学医学部付属溝口病院勤務
母子愛育会総合母子保健センター愛育病院
国立成育医療研究センター不妊診療科
六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本産婦人科内視鏡学会

運営者情報

運営クリニック 六本木レディースクリニック
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院長 小松保則医師