体外受精の胚移植1回あたりの妊娠率は、全年齢平均で40%程度とされています。また、回数を重ねるごとに累計妊娠率は上がるとされています。しかし、陰性判定が続き、なかなか妊娠に至らないケースも少なくありません。

本記事では、体外受精で陰性になる主な原因から、判定後の乗り越え方、より高度な検査の選択肢までを詳しく解説します。

体外受精をしても陰性になる原因

体外受精をしても妊娠に至らない場合、多くのケースでは胚(受精卵)か子宮のどちらかに原因があるといわれています。35歳以上で体外受精で陰性になる方の7割以上は、受精卵の染色体異常が原因ともいわれる一方、検査を重ねても原因が特定できないこともあります。

以下では、体外受精で陰性となる主な原因について詳しく解説します。

胚(受精卵)の問題

体外受精で妊娠しない原因の多くは、胚にあるといわれています。妊娠にもっとも重要なのは胚の染色体であるとされ、構造異常などがあれば胚は着床しません。グレードがよい胚であったとしても、あくまで見た目の評価であり、より精密な検査をしないと染色体の構造や異常を見つけることは困難です。

さらに、年齢とともに卵子・精子の質の低下が進み、特に女性は35歳を超えると、胚の分割率や着床率の低下がみられます。

子宮内膜の厚さの問題

通常、子宮内膜は卵胞ホルモン(エストロゲン)や黄体ホルモン(プロゲステロン)の影響を受けて厚くなり、胚を受け入れる準備をします。着床には8mm以上の厚さが必要とされており、6mm以下では着床率が1割未満ともいわれています。

子宮内膜が厚くならない原因として考えられるのが、採卵周期に用いる誘発剤の影響です。近年では、一度胚を凍結させてホルモンバランスや子宮内膜を整えてから移植する「凍結融解胚移植」が主流になりつつあります。

また、子宮内膜ポリープや子宮筋腫も着床しづらくなる原因のひとつです。
子宮内膜ポリープは、ホルモンバランスの乱れや炎症などが原因で生じることがあります。子宮鏡検査で、子宮内をファイバースコープで見ることでポリープを発見することができます。

子宮内環境の問題

子宮内膜の厚さ以外にも、子宮内の細菌環境(子宮内フローラ)の乱れが着床に影響する場合があります。子宮内にはさまざまな細菌が存在しますが、乳酸菌の一種であるラクトバチルス属の割合が多い状態が、妊娠に適した環境とされています。ラクトバチルスが不足していたり、細菌性膣炎などで子宮内フローラのバランスが乱れていたりすると、着床率や妊娠継続率が低下する可能性があるとされています。

また、子宮内膜には受精卵を受容できるタイミングが存在しており、これを「着床の窓(Implantation Window)」と呼びます。この着床の窓には個人差があり、胚移植のタイミングとずれていると、良好な胚を移植しても着床しないことがあります。海外の報告では、検査を受けた方の約30%に着床の窓のズレが認められたとされています。

原因が特定できないケース

体外受精の前にひと通りの検査を受けますが、原因が特定できないケースは少なくありません。原因不明不妊の場合、各治療を数周期ずつ試したり、より高度なオプション治療を受けたりして妊娠を目指します。

しかしいろいろな治療法を試みても妊娠に至らないケースもあります。明確な原因が見つからないことは珍しくなく、特に着床障害に関してはいまだに解明されていないことも多いといわれています。

体外受精の陰性判定後、どう乗り越える?

陰性の判定後、落胆や喪失感を覚えるのはごく自然なことです。「またダメだった」という気持ちに向き合うことは、簡単ではありません。まずはゆっくり受け止めることも治療のプロセスのひとつです。

しかし、陰性は治療の終わりではなく、原因を探す起点となります。胚の染色体に問題があったのか、子宮の環境が整っていなかったのか、着床のタイミングがずれていたのか、医師と振り返ることで前向きに次の治療計画が立てられます。また、陰性が続く場合、遺伝や着床に関するより専門的な相談を受けることも有効です。

当院では、遺伝カウンセリングを実施しており、着床前検査(PGT-A・PGT-SR)を検討されている方を対象に、染色体や遺伝に関する疑問・不安に専門医が丁寧にお答えしています。

次のステップを、より専門的に考えたい方はご相談ください。
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体外受精の陰性が続くときに検討したい高度な検査

良好な胚を移植しても着床しない、あるいは妊娠しても流産が続く場合、より精密な検査で原因が明らかになることがあります。原因を突き止めることで、次回の治療の精度や妊娠可能性の向上につながります。

胚移植を2回以上おこなっても不成功であった方や、流産の既往がある方を対象に、検討したい高度な検査を紹介します。

PGT-A、PGT-SR

PGT-A、PGT-SRとは、体外受精で得られた受精卵(胚)の染色体を、胚移植前に調べる検査です。PGT-Aは着床前胚染色体異数性検査と呼ばれ、染色体の数を調べます。PGT-SRは着床前胚染色体構造異常検査と呼ばれ、染色体の構造(染色体の欠損や重複の有無)を調べます。

胚移植の前に染色体の異常を調べることで、正常な染色体構造や染色体数を持つ胚を選定でき、着床率や妊娠継続率の向上が期待できます。

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ERA検査(Endometrial Receptivity Array)

ERA検査は、子宮内膜の受精卵の受け入れ状態を遺伝子レベルで調べる検査です。受精卵が着床できるタイミングである「着床の窓(Implantation Window)」は個人差があり、胚移植のタイミングを最適化することで、妊娠率の向上が期待できます。

海外では、妊娠率が24%上昇したというデータも報告されており、世界中のクリニックで実施されている検査です。

ERA検査の詳細はこちら>

子宮内フローラ検査

子宮内フローラ検査は、ラクトバチルス属菌と呼ばれる細菌が、膣または子宮内にどの程度存在するのかを確認する検査です。子宮内のさまざまな細菌のなかでも、乳酸菌のひとつであるラクトバチルスの比率が多いほうが、妊娠に適した環境であるとされています。

ラクトバチルスの割合が低い場合、着床率や妊娠継続率が低下する可能性があります。検査結果をもとに抗菌薬の処方やサプリメントの活用など、適切な治療計画の策定が可能になります。

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「最後の砦」六本木レディースクリニックの取り組み

六本木レディースクリニックは、体外受精をはじめとする生殖補助医療の豊富な実績を持つ不妊治療専門クリニックです。他院で思うような結果が得られなかった方も来院しており、転院された方の約70%が採卵・妊娠に至っています(当院で採卵した患者78名/2022年6月〜2024年6月の実績)。

不妊治療の「最後の砦」として、高い妊娠率を支える当院の取り組みを以下にご紹介します。

タイムラプスや培養室などの最新設備

当院では、卵子・精子・受精卵を保管・育成するための設備を整え、培養器は24時間体制でタンクを管理しています。

なかでも、タイムラプス撮像法による培養器の導入は、胚の観察精度の向上に貢献しています。従来の観察では培養器を一時的に外部環境にさらす必要がありました。しかし、タイムラプス培養器では胚を安定した環境に保ったまま一定時間ごとに撮影が可能です。胚の分割過程を動画のように連続観察できるため、正常に発育する着床可能な胚を的確に選別でき、妊娠率・着床率の向上が期待できます。

先進医療の選択肢が充実

保険診療の範囲内で妊娠に至らない場合でも、先進医療を組み合わせることで、着床率や妊娠率の向上が期待できるケースがあります。
先進医療とは、厚生労働大臣が定める高度な医療技術のうち、保険診療との併用が認められた医療行為です。医療技術ごとに実施できる医療機関が限定されており、当院は実施医療機関として国から認められています。タイムラプス・ERA検査・子宮内フローラ検査・SEET法・二段階移植など、幅広い先進医療を提供しています。
※先進医療は六本木院のみでの取り扱いとなります。
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ベテラン培養士による高い受精率・胚盤胞率

体外受精の成功には、医師だけでなく、培養室での胚の取り扱い技術が大きく影響します。受精率や胚盤胞率(胚盤胞に成長する割合)は、培養士の経験や技術、培養室の品質管理によって変わることがあります。

当院には、培養歴10年以上のベテラン培養士が複数在籍しており、高い受精率・胚盤胞率の実績につながっています。

次のステップを考えたい方は六本木レディースクリニックへ

体外受精で陰性となる原因には、主に胚(受精卵)や子宮が関係していることが多くあります。ただし、一般的な検査や治療だけでは、原因が特定できないケースも少なくありません。そのような場合は、より精密な検査を受けることで原因が明らかになる場合もあります。

六本木レディースクリニックでは、豊富な実績と充実した先進医療・精密検査の体制を整え、他院で結果が出なかった方のご相談も広くお受けしています。次のステップについて考えたいという方は、お気軽にご相談ください。

六本木駅・池袋駅から徒歩3分!
当院は六本木と池袋にクリニックがございます。



仕事や趣味を続けながら、無理のない不妊治療を

監修医情報

六本木レディースクリニック
小松保則医師
こまつ やすのり/Yasunori komatsu

ドクターのご紹介

帝京大学医学部付属溝口病院、母子愛育会総合母子保健センター愛育病院、国立成育医療研究センター不妊診療科を経て、2019年より現職。
資格・所属学会は、日本産科婦人科学会専門医のほか、日本産科婦人科学会、日本生殖医学会、日本産婦人科内視鏡学会。

医師からのメッセージ

当院は、不妊検査やタイミング指導、人工授精といった一般不妊治療から高度生殖補助医療までの不妊治療を専門としたクリニックです。
痛みが心配な方、ご安心ください。卓越した技術と最大限の配慮をお約束します。
また夜間や休日も診療を行い、不妊治療の苦労を少しでも軽減できるように努めています。

運営者情報

運営クリニック 六本木レディースクリニック
住所 〒106-0032
東京都港区六本木7-18-18 住友不動産六本木通ビル6F
お問い合わせ 0120-853-999
院長 小松保則医師