卵胞が十分な大きさに成長していると体外受精の成功率が上がりやすくなります


卵胞が成長して卵子となり排卵される時の大きさは2mm程度ですが、卵胞の大きさがそれに満たない状態で層が厚くなってしまうと体外受精が成功しにくくなってしまいます。

多嚢胞卵巣になると卵胞が小さいままで成長が止まっている卵胞が多数存在することになるのです。
十分な大きさの卵胞を育てるには、不妊治療とあわせて質のよい卵子を育てるための生活習慣改善もおすすめです。

体外受精で質のよい卵子の条件のひとつには十分な大きさがあります

卵子は卵胞が卵巣の中で育ち、できあがった後で排卵されますが、体外受精を成功させるには卵胞が十分育って卵子になることが大切です。

たとえば質のよい卵子の条件とは、形が整っており十分な大きさがあることですが、場合によっては卵胞が小さいままで成長を止めてしまう症状のために、不妊になっている可能性もあります。

卵子の成長の過程

生まれた時から卵巣に持っている原始卵胞が、発育を始めて150日ほどの時間をかけて1次細胞になった時、その大きさは0.1~0.3mm位です。
そして2次細胞になると大きさは0.2~0.4mm、排卵直前になると2.0mmほどになります。

自然排卵の場合数ある卵胞の中から1個だけ排卵されるので、自然の状態では排卵されないはずの卵胞も採卵することで体外受精に役立てることができるのです。

多嚢胞性卵巣症候群の場合排卵誘発することがあります


卵巣に卵胞がたくさんあるものの、ある程度まで成長してそれ以上大きくならずなかなか排卵が起こらない状態を、多嚢胞性卵巣症候群と言います。
これは病気ではなく病態のため、この状態があれば危険というわけではありません。

しかし多嚢胞性卵巣症候群にかかっていると、十分な大きさまで卵胞が成長しないために体外受精に適した良質の卵子を採卵しにくくなってしまうのです。
そのため、多嚢胞性卵巣症候群の心配がある時は早めに治療を受けましょう。

多嚢胞性卵巣症候群の症状

多嚢胞性卵巣症候群になると、これらの症状が出ることがあります。

  • 無月経
  • 月経不順
  • 体毛が濃くなる
  • 声が低くなる
  • 肥満の場合、ホルモンの分泌不全やインスリン濃度が高くなる
  • 月経過多
  • 出血が止まらない

こういった症状がある時は、必要と判断されるとホルモン検査やホルモン負荷検査、卵巣の超音波検査を行って診断をします。
そして多嚢胞性卵巣症候群と診断された場合、確実な治療法は今のところ確立されていないため、体外受精をするには排卵誘発を行って採卵する手段が取られるのです。

十分な大きさに卵胞を成長させるために心がけられることがあります

生まれた時から持っている原始卵胞が無事成長して十分な大きさの卵子になるまでには、あらゆる体の働きが必要です。
そのうちのひとつ、ホルモンの適度な分泌も欠かせないので自律神経が乱れないような生活習慣を心がけましょう。

血行促進を心がける

血流が悪くなると体のすみずみまで必要な栄養素や酸素が行き渡りにくくなり、老廃物も体に滞りやすくなってしまいます。
すると体のあらゆる部分でそれぞれの働きが十分機能しづらくなり、その結果自律神経が乱れてホルモンバランスが崩れることもあるのです。

血行を良くするためには日頃から体が冷えない対策を行っておくことや、積極的に体を動かして運動不足にならないようにする方法がおすすめです。

ちなみに運動不足は肥満を招きやすく、肥満も卵胞が大きくなりにくくする要因となることもあるので定期的に適度な運動を行う習慣を付けることは大切です。
他にも血管を収縮させる原因を取り除いていくことが必要になります。

たとえば喫煙していると有害物質が血流を悪くするため禁煙し、過大なストレスも常に緊張状態にあることで血管が収縮したままになってしまうため適度にストレス発散をしましょう。

(まとめ)体外受精の成功率は卵胞の大きさが関係ある?

1.卵胞が十分な大きさに成長していると体外受精の成功率が上がりやすくなります

排卵される頃の卵胞大きさは2mm位になりますが、それより小さいままで成長が止まってしまうと体外受精の成功率が下がってしまいます。

多嚢胞卵巣は小さいままで成長が止まった卵胞が多い状態になり、その治療とあわせて生活習慣の改善も行ってみましょう。

2.体外受精で質のよい卵子の条件のひとつには十分な大きさがあります

卵巣で卵胞が成長し卵子となって排卵されますが、その後妊娠・出産につなげるには卵子が十分育っていることが必要です。

たとえば形がよい、大きさが十分にあるといったポイントの卵子の方が、体外受精で成功しやすいと言われています。

3.多嚢胞性卵巣症候群の場合排卵誘発することがあります

多嚢胞性卵巣症候群は卵胞の成長が途中で止まってしまうため、排卵に至らず妊娠が難しくなります。

たとえば月経不順や無月経、月経過多や出血が止まらないなど気になる症状がある時は多嚢胞性卵巣症候群の可能性があるため、早めに受診しましょう。

4.十分な大きさに卵胞を成長させるために心がけられることがあります

体外受精の成功率を上げるために卵胞が十分な大きさまで成長するためには、自律神経が正しく働き適度なホルモン分泌が必要です。

そのためには血行促進することがおすすめで、体を冷やさないこと、運動不足やストレスの解消、禁煙などを行いましょう。

監修医情報

六本木レディースクリニック
小山寿美江医師
こやま すみえ/Sumie Koyama

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経歴
1999年 琉球大学医学部医学科卒業
2000年 東京医科大学病院救急救命センター
2001年 東京女子医大病院腎センター
2003年 緑風荘病院 血液浄化療法センター
2006年 昭和大学病院産婦人科
2009年 昭和大学病院産婦人科 助教
2010年 東京衛生病院産婦人科
2012年 木場公園クリニック勤務
木場公園クリニック 分院 院長
2016年 六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本生殖医学会 生殖医療専門医
日本抗加齢医学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本受精着床学会
アメリカ生殖医学会

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院長 小山寿美江医師