体外受精では卵子の数よりも、質の良さが大事だとされています


体外受精において採取する卵子が多ければ、それだけ移植できる胚も増えると考えられるため、より有利だと思われがちです。
たしかに卵子の数は加齢と共に減ってしまうのである程度は必要ですが、それ以上に卵子の質が重要視されています。

複数の卵子があっても、受精から着床へと順調に育つとは限らないからです。
質のよい卵子を得ることが、体外受精の成功につながると考えられています。

採卵する卵子の数よりも、卵子の質が高いほうが体外受精は成功しやすいと言われています

卵巣内の卵子の数は、誕生時は約200万個とかなり多いですが、年齢と共にその数はかなり急激に減っていきます。
月経が始まる10代頃には約160万個に減少し、さらに35歳を迎える頃には約2~3万個にまで減少するとされています。

新たに作られることはないので、卵子の数には限りがあるとされており、加齢共に妊娠しづらくなるのも分かります。
ただ卵子がいくらたくさんあったとしても、卵子の質が低下していると体外受精が上手くいかない場合が多いとされています。

質のよい卵子というのは、受精できるほどに成熟し、受精後は正常に細胞分裂を繰り返し、着床後は胎児にまできちんと成長することができる性質をもったものを指します。
体外受精にはある程度の卵子の数も確かに必要となります。

しかしいくらたくさん卵子を採取しても、受精がうまくいかない・受精卵が育たない・着床しても妊娠が継続しない可能性が出てきてしまうのです。
そのため、数は少なくても1つ1つの卵子の質が高ければ、体外受精の成功率は上がるとされています。

卵子の質の向上には、生活スタイルの見直しがポイントになります


卵子は年齢を重ねるごとに数が減る上に、一般的に機能が衰えて老化現象が起き、質が低下すると言われています。
ただ質の低下は加齢のみならず、生活習慣なども要因の一つと考えられています。

少しでも卵子の質を高めるためには、子宮や卵巣に優しい生活スタイルに改善していくことも大事だと言えるでしょう。
質のよい卵子を育てるためには、卵巣内は十分な栄養と温かい環境が必要となります。

冷えは血流を悪化させ卵巣機能の低下を招くので、特に下半身を冷やさないようにして、しっかり温めて血流を促すことが大事です。
そのためにはお風呂に浸かる・適度な運動をする・服装に気を付けることなどが大切です。

また卵巣や子宮の機能は、体内のホルモンバランスに影響を受けやすいと言われています。
ホルモンバランスを整えるために、十分な睡眠をとり、ストレスを溜めないようにしましょう。

さらに卵子の老化を食い止めるために効果的だとされる、ビタミンCやE、カロテンやポリフェノールなどを含んだ食品を食事に取り入れるなど、食生活にも気を遣いましょう。

排卵誘発剤の頻回な投与は、卵巣機能を低下させる可能性があるとされています

体外受精では卵子を人工的に成熟させ、排卵を促すために排卵誘発剤を使った治療が行われる場合もあります。
たしかに排卵誘発剤は、受精が上手くいくように卵子を育てるのに有効的な手段の一つだとされています。

通常月経の周期において、排卵日に1、2個の成熟した卵子が自然に排出されます。
しかし排卵誘発剤を使うことは、この自然の流れに手を加えることになると言えます。

そのため、継続的に投与することで却って卵巣機能が弱る可能性や、月経周期が乱れ、卵子の質を落とす可能性もあるとされています。
また頻回に投与することで体が薬剤に慣れて効きが悪くなったり、卵巣や子宮トラブルを引き起こしたりするリスクもゼロではないとされています。

ただ排卵誘発剤は適切に投与すれば、卵巣や子宮、排卵などにトラブルを抱え、体外受精にトライする方の妊娠をサポートする上で役立つと言えます。

さらに薬剤には様々な種類があって効き目の強さなども異なるので、体の状態にあったものを選べば有効的とも言えます。
でも場合によっては卵子の質を低下につながることもあるので注意が必要です。

(まとめ)体外受精を行う上で、卵子の数は多いほうが良いの?

1.体外受精では卵子の数よりも、質の良さが大事だとされています

加齢と共に卵子の数はどんどん減ってしまいますが、少ない卵子であっても質がよければ、体外受精での妊娠の可能性が高まるとされています。

つまり卵子の数よりも質が重要だと考えられています。

2.採卵する卵子の数よりも、卵子の質が高いほうが体外受精は成功しやすいと言われています

卵子の数は誕生時から加齢と共に急激なスピードで減少する上に、その後体内で新たに作られることはないのでどんどん減ってしまいます。

しかし少ない卵子であっても、質が良ければ体外受精の成功率は高まるとされています。

3.卵子の質の向上には、生活スタイルの見直しがポイントになります

加齢と共に質が低下するとされる卵子は、生活習慣の改善によってもある程度質を高めることができるとされています。

血流を促すための冷え防止やストレスを溜めない、十分な睡眠をとることなどが大事です。

4.排卵誘発剤の頻回な投与は、卵巣機能を低下させる可能性があるとされています

卵子を成熟させ、排卵を促す排卵誘発剤は体外受精の治療で使われることがあります。

しかし排卵誘発剤の継続的、頻回な使用は却って卵巣機能を弱らせ、卵子の質を低下させることにもなるので注意が必要です。

監修医情報

六本木レディースクリニック
小山寿美江医師
こやま すみえ/Sumie Koyama

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経歴
1999年 琉球大学医学部医学科卒業
2000年 東京医科大学病院救急救命センター
2001年 東京女子医大病院腎センター
2003年 緑風荘病院 血液浄化療法センター
2006年 昭和大学病院産婦人科
2009年 昭和大学病院産婦人科 助教
2010年 東京衛生病院産婦人科
2012年 木場公園クリニック勤務
木場公園クリニック 分院 院長
2016年 六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本生殖医学会 生殖医療専門医
日本抗加齢医学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本受精着床学会
アメリカ生殖医学会

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院長 小山寿美江医師