母乳をあげているあいだは、病院によっては体外受精ができないこともあります


子供に母乳をあげている間は多くの場合、生理も不規則で体外受精や不妊治療に適していないこともあります。

ただし授乳期間であっても排卵があり妊娠できないわけではないので、授乳期間中に自然妊娠することもあります。
卒乳を計画的に進めるか、自然に妊娠するのを待つなど、家族計画については配偶者ともよく話し合うようにしてください。

母乳をあげているあいだは、排卵が安定していないこともあります

子供は食習慣の定着や食欲の変化にあわせて離乳食をスタートします。
自然と母乳を卒業する子供もいれば、親のサポートで離乳食に切り替える子供もいるでしょう。

昔は1歳ごろには母乳をストップするのが一般的と考えられていましたが、現在ではその考えは改められています。
近年では、お母さんと子供それぞれのペースに任せるという考え方が主流と言われています。

その一方で体外受精など不妊治療は年齢の壁との戦いです。
できるだけ早く妊娠したいと考えるのであれば、母乳のストップを待たずに治療を開始したいと考える人もいるでしょう。
しかし基本的には、不妊治療を開始するのは母乳が終わってからだと言われています。

なぜなら授乳中は多くの場合、生理が周期的ではありません。
これは母乳を出すことで、排卵が抑制されているからです。
もちろん個人差もあり、授乳期間中でも排卵がある人もいます。

不妊治療ではなく、夫婦間のコミュニケーションとして性交渉をして、自然妊娠するケースも少なくありません。
不妊治療や体外受精にこだわらず、子供と自分のペースに合わせて家族計画を立てましょう。

二人目の妊娠は一人目の治療とは違いがあります


一人目の子供で妊娠したから、すぐに二人目も妊娠できるはずと考えるのは楽天的かもしれません。
不妊治療で特に重要視されているのが加齢や卵子の老化です。

当然のことですが、年齢のハードルは第一子の時よりも高くなります。
もちろん適切な治療で不妊の原因さえ取り除けばあっさりと妊娠できたという人であれば、すぐに第二子を妊娠することができるかもしれません。

しかし基本的には不妊治療の開始は早いに越したことがないと言われています。
第二子になれば、母親も父親も第一子の時よりも年を重ねています。
そのため男性側の問題が出てくるという可能性もあるわけです。

母乳には愛着形成や免疫力強化など大切な役割があるため、無理な断乳はあまり好ましくないと指摘する医師もいます。

しかし第二子を希望するのであれば、母子のペースに合う形で早めに母乳から卒業させるということも検討してもいいかもしれません。
第二子の妊娠には第一子の預け先の問題や、職場復帰との両立、体力などの問題が付きまといます。

さらに夫婦間で第二子のタイミングについて考え方が違うケースもあるでしょう。
まずはお互いに第二子の考え方を話し合い、夫婦で問題に向きあうことが大切です。

不妊治療は早めに開始しましょう

人間が妊娠しやすいピークはおよそ25歳と言われています。
人間の平均寿命は時代とともに伸びています。

しかし出産に適した年齢は太古の昔と比べても大きく変わっていないと考えられています。
現代は女性が社会で活躍し、努力次第で男性と同等のキャリアを積むことが可能です。

また見た目からは信じられないほど、若々しい女性も少なくはありません。
そのため女性の働き方や生き方が自由になった一方で、出産にも適した時期があることは見過ごされがちではないでしょうか。

多くの人は、生理が来ている間であれば妊娠可能と考えます。
しかし閉経の10年ほど前から妊娠はしにくくなっていくと言われているのです。

つまり女性の一生のうち妊娠ができる期間というのは、非常に限られているのです。
年齢的に不安があるものの、自然妊娠を希望する人もいるかも知れません。

しかし妊孕力、つまり妊娠するための力は加齢とともに低下します。
様子見という行動は現実的に何もしていないことと変わりません。

様子を見ているあいだにも、卵子の老化は進んでしまいます。
妊娠を希望するのであれば、早い段階で治療をスタートすることをおすすめします。

(まとめ)母乳をあげていても体外受精はできるの?

1.母乳をあげているあいだは、病院によっては体外受精ができないこともあります

授乳期間中は多くの場合周期的な生理でないと言います。

そのため、体外受精や不妊治療が難しくなることがあるのです。
卒乳を計画的に進める、自然妊娠を待つなど、配偶者とよく話し合って家族計画を考えましょう。

2.母乳をあげているあいだは、排卵が安定していないこともあります

母乳をあげているあいだは多くの場合、生理の周期が整っていません。

そのため、排卵が安定していないケースが多く、不妊治療に適しているとは考えにくいでしょう。
授乳中は不妊治療に固執せずに、回復に努めることも大切だと考えられています。

3.二人目の妊娠は一人目の治療とは違いがあります

第二子の妊娠には母乳や第一子の育児との両立など、第一子の妊娠時にはなかった問題が付きまといます。

体力などを考えると妊娠は早いほうがいいと言われています。
第二子の妊娠についてはタイミングなどを夫婦で意思統一しておきましょう。

4.不妊治療は早めに開始しましょう

出産には適した年齢があります。
女性の社会進出が進み、平均初婚年齢も昔よりも高くなりました。

生理がある間は妊娠できると考えがちですが、加齢とともに妊娠はしにくくなります。
年齢で不安がある場合は早めに不妊治療を検討しましょう。



仕事や趣味を続けながら、無理のない不妊治療を

監修医情報

六本木レディースクリニック
小松保則医師
こまつ やすのり/Yasunori komatsu

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経歴
帝京大学医学部付属溝口病院勤務
母子愛育会総合母子保健センター愛育病院
国立成育医療研究センター不妊診療科
六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本産婦人科内視鏡学会

運営者情報

運営クリニック 六本木レディースクリニック
住所 〒106-0032
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院長 小松保則医師