体外受精での妊娠判定後は、妊娠初期症状が出始める方もいます


体外受精において陽性の妊娠判定後は、下腹部痛や微量の出血などの体調に異変を感じる場合があります。
すでに妊娠判定前に感じている方もいるかもしれませんが、それらの症状は妊娠初期症状だと考えられます。

妊娠判定後は、普段通りの生活を送っても問題ありませんが、体に過度な負担がかかるような運動などは控えたほうがよいとされています。

体外受精で陽性判定後、下腹部痛や倦怠感などの体調不良を感じることがあります

体外受精において、陽性の妊娠判定後は妊娠初期症状といって体調に変化が現れ始めます。
通常の子宮は大体鶏の卵1個分位ですが、妊娠後は赤ちゃんの成長に伴い子宮がどんどん大きくなり、下腹部が引き攣れて膨張感や痛みを感じることもあります。

またトイレットペーパーに少しつく程度、ごく少量の出血が見られることもあります。
赤ちゃんの発育のために、血液を作る鉄分が使われるので貧血により、倦怠感や疲労感・めまいや息切れなどの症状が現れることもあります。

さらにホルモンバランスの乱れから吹き出物ができたり、乾燥しやすくなるなど肌トラブルが生じたり、眠気が感じやすくなるケースもあります。
早い人だと吐き気や胸やけ、胃の不快感を抱くつわり症状が出始めます。
つわりによる食欲不振で便秘になる場合や、反対に消化機能が低下して下痢が起こる場合もあります。

またホルモンバランスや生活環境の変化などで、精神的にも不安定になり、急に悲しくなったりイライラすることもあります。
ただこういった症状が出るか否かや時期、程度は個人差があるので一概には言えません。

あまりムリをしない生活を送ることが大事です


体外受精における妊娠判定を行い、陽性が出た時点は排卵から約2週目、一般的に妊娠4週(0~6日)とカウントされます。
その後は超音波検査などで経過観察を行い、妊娠5週では胎嚢という赤ちゃんを包んでいる袋が見え始めるケースが多いとされています。

妊娠6週では胎児になる前の赤ちゃんの姿、胎芽が見え始め、妊娠7週で赤ちゃんの心拍が確認されるというのが医学的な症状とされています。
もちろんそれぞれの見え始める時期については個人差があるので、週数がズレ込むことは考えられます。

赤ちゃんの心拍まで確認されて、はじめて正常な妊娠として確定診断されます。
それまでは、まだ不安定な状態なので安静にしていなければならないのでは?と思う方もいるでしょう。

しかし普段と変わらない生活を送るぶんには全く問題なく、ずっと横になっている必要もありません。
ただやはり体に過度な負担をかけるのは良くないので、仕事や家事、育児においても無理は禁物です。

この時期は、激しい運動もできるだけ控えて、ストレスを溜めないように適度にリフレッシュしながら、体を労わるような生活を送るように心がけましょう。
夫婦生活に関しても、妊娠12週位までは控えたほうがと良いとされています。

陽性の妊娠判定後でも、流産のリスクはゼロではありません

体外受精でせっかく陽性の妊娠判定が出たばかりなのに、流産のリスクの話をされるのはつらい所でしょう。

しかし妊娠初期の流産の可能性はゼロではありません。
もちろん体外受精を行った方だから流産しやすいということはありませんが、それでも流産の可能性については知っておく必要はあります。
妊娠12週までの早期流産の原因は色々考えられますが、受精卵の染色体異常が最も多いとされています。

日常生活ではムリをしないに越したことはないですが、妊婦さんの生活スタイルが流産に直結した原因となることは、ほとんどのケースにおいて考えにくいとされています。

自然流産の場合、サインの一つとして生理時のような多めの出血が起こる、下腹部のみが急に痛くなる、吐き気や胃の不快感などのつわり症状が急になくなるといった症状が出ると一般的には言われています。

ただこれらの症状は体質などによっても異なるので、必ずしも起こるわけはありません。
なにか体にいつもとは違う異変を感じたりして心配になった時には、は早めにかかりつけ医を受診することをおすすめします。

(まとめ)体外受精で、陽性の妊娠判定後に起こる体の変化とは?

1.体外受精での妊娠判定後は、妊娠初期症状が出始める方もいます

体外受精で妊娠判定が陽性だと、その後下腹部痛などの妊娠初期症状を感じる方もいます。

妊娠判定後は、ムリしなければほぼ普段通りの生活を送っても問題ないとされてます。

2.体外受精で陽性判定後、下腹部痛や倦怠感などの体調不良を感じることがあります

妊娠判定後は、ごく少量の出血や貧血によるめまい、眠気やつわりなどの妊娠初期症状が出るとされています。

症状の程度や感じるタイミングには個人差があるので、感じにくい場合もあります。

3.あまり無理をしない生活を送ることが大事です

体外受精で陽性の妊娠判定後は、胎嚢や胎芽・心拍が確認できる妊娠7週位において、妊娠の確定判断がなされるのが一般的です。

妊娠判定後は、過度に体に負担をかけなければ普段通りの生活を送っても問題ないとされています。

4.陽性の妊娠判定後でも、流産のリスクはゼロではありません

妊娠初期は流産の可能性もゼロではなく、そのほとんどは受精卵の染色体異常が原因とされています。

急な多めの出血や下腹部の強い痛みなど異変を感じたら、早めに病院を受診しましょう。



仕事や趣味を続けながら、無理のない不妊治療を

監修医情報

六本木レディースクリニック
小松保則医師
こまつ やすのり/Yasunori komatsu

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経歴
帝京大学医学部付属溝口病院勤務
母子愛育会総合母子保健センター愛育病院
国立成育医療研究センター不妊診療科
六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本産婦人科内視鏡学会

運営者情報

運営クリニック 六本木レディースクリニック
住所 〒106-0032
東京都港区六本木7-18-18 住友不動産六本木通ビル6F
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院長 小松保則医師