レトロゾールは排卵誘発を目的として、体外受精で使われることがあります


体外受精において事前に行われるさまざまな検査結果に基づき、子宮や卵巣の機能低下、排卵障害などのトラブルが発見されたり、予想されるケースがあります。

その場合は問題点を改善し、妊娠しやすい環境を整えるために、薬剤投与による治療が行われる場合があります。
レトロゾールも体外受精において卵胞の成熟や排卵、受精卵の着床を促すために用いられる薬剤のひとつです。

レトロゾールは、卵胞形成ホルモンを抑制する作用があるとされています

レトロゾールを短期間服用することで、女性ホルモンの一種エストロゲンを構成する主要物質、エストラジオールの生成を抑える作用があると言われています。

エストロジオールの量が減少すると、脳が反応して指令を下し、卵巣を刺激して卵巣内に存在する卵胞を成熟させる働きを担う、卵胞刺激ホルモンの分泌量が増えます。
その結果、卵胞が成長して排卵が促されます。

また体外受精で卵子と精子の受精が上手くいっても、受精卵の着床に失敗すると妊娠自体の継続も危うくなります。
着床を成功に導くには、子宮内膜をふかふかに分厚くして受精卵が着床し、育ちやすい環境を整えることも大事です。

一般的に、子宮内膜の厚みは8㎜以上あるのが好ましく、それ以下だと子宮内膜が薄いと判断され、妊娠確率も低くなってしまいます。
レトロゾールには、先述したようにエストラジオールを抑制して、卵巣を刺激する作用があるので、服用することで子宮内膜を増殖させる効果が期待できるのです。

レトロゾールは、自然な形で卵胞の成長を促すなどのメリットが多いとされる薬です


排卵誘発剤として使われている薬には色々な種類がありますが、中でもレトロゾールは比較的体への負担が軽いと言われています。
自然に近い形で緩やかに卵胞刺激ホルモンの分泌を促して卵胞を成熟に導き、子宮内膜に厚みを与える薬だとされています。

さらに服用してもその役目を終えると自然に短時間で体外に排出されるため、蓄積されることもありません。
また卵巣そのものに刺激を与えるわけではないので、卵巣の機能を阻害する恐れもほぼないと言えます。

他の排卵誘発剤に中には、服用することで子宮内膜が薄くなる薬もある中で、レトロゾールはそういった危険性がないとされるのも特徴の一つだと言えます。

レトロゾールは主に、加齢により卵巣機能の衰えが検査により判明した方や基本的に子宮や卵巣の機能が低下し始める40歳以降の方、他の排卵誘発剤では効果が得られない、子宮内膜症にかかっている方など、が体外受精を成功させるために服用するのに適していると言えます。

ただし卵胞を大きく育てることを目的としているため、新たに卵胞を増やすことはできません。
卵胞が存在していることが投与の条件となるので注意しましょう。

レトロゾールには、稀に頭痛や眠気などの副作用が起こる可能性もあります
レトロゾールは先述したように、緩やかに効果を発揮するとされる排卵誘発剤であり、体への負担は比較的少ないと言われています。

しかし場合によっては副作用が出ることもあるとされています。
主な副作用としては、頭痛・関節痛・眠気・皮膚の発疹・むくみなどの症状が挙げられます。

また脳梗塞や心筋梗塞などを引き起こす恐れのある、血液が詰まってしまう血栓症や肝臓の機能障害といった重篤な副作用が起こるリスクもゼロではありません。

ただ体調や体質なども副作用の有無や程度に大きく関係するため、一概には言えませんが、重篤な副作用が出る可能性は極めて低いとされています。
それでも少なからず副作用の可能性がある薬ですので、担当医師からきちんと処方を受けて、決められた用法や用量を守って服用することが大事です。

また処方の際の担当医師からの説明をしっかり聞いたうえで、服用中に体に異変を感じたらすぐ服用止めて医師に相談するようにしましょう。
症状をみながら、服用量を調節したり服用期間を短くしたりなどの指示を受ける場合もあるので、くれぐれも自己判断しないように気を付けて下さい。

(まとめ)体外受精で使われるレトロゾールはどんな薬?

1.レトロゾールは排卵誘発を目的として、体外受精で使われることがあります

体外受精では、子宮や卵巣の機能低下などが見受けられる場合、より妊娠しやすい体作りを実現させるために、薬剤の投与が行われる場合があります。

その際に、排卵誘発を主な目的としてレトロゾールが用いられることがあります。

2.レトロゾールは、卵胞形成ホルモンを抑制する作用があるとされています

レトロゾールは、卵胞を成熟させる卵胞刺激ホルモンの分泌を促し、卵子を成長させたのちに排卵させるための排卵誘発剤の一種です。

さらに着床しやすいように子宮内膜を増強する作用もあるとされています。

3.レトロゾールは、自然な形で卵胞の成長を促すなどのメリットが多いとされる薬です

レトロゾールは排卵誘発剤の中では、短期間で体外に自然に排出され体への負担も比較的軽い薬剤だと言われています。

さらに子宮内膜に厚みをもたらす作用も期待されていますが、卵胞そのもの数を増やすことはできません。

4.レトロゾールには、まれに頭痛や眠気などの副作用が起こる可能性もあります

レトロゾールは比較的体に優しい排卵誘発剤ですが、まれに頭痛や眠気などの副作用が起こることもあります。

また脳梗塞などの重篤な副作用が起こるリスクも全くないとは言えないので体調の変化には注意しましょう。

監修医情報

六本木レディースクリニック
小松保則医師
こまつ やすのり/Yasunori komatsu

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経歴
帝京大学医学部付属溝口病院勤務
母子愛育会総合母子保健センター愛育病院
国立成育医療研究センター不妊診療科
六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本産婦人科内視鏡学会

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院長 小松保則医師