体外受精で妊娠しないこともあるといえます


体外受精を行っても必ず妊娠するわけではありません。
体外受精は妊娠のサポートを行うもので、強制的に妊娠させることはできないのです。

妊娠しない場合には、何度か治療を繰り返していくことになります。
妊娠するにはいくつかの条件がそろうことが必要です。
妊娠の成功率を下げる要因としては、加齢・喫煙・飲酒・ストレスなどが考えられます。

体外受精では強制的に妊娠させることはできません

女性の卵子と男性の精子を採取して、シャーレの中で受精させ、受精卵を子宮へと戻すというのが大まかな体外受精の流れとなります。
人工的に卵子と精子を受精させるのではなく、シャーレの中で自然に受精するのを待つため、必ずしも受精卵ができるとは限りません。

受精卵は培養し選別された状態の良いものを子宮内へと戻します。
妊娠と呼ばれる状態になるには、受精卵が子宮内膜に潜り込んで着床する必要があります。
しかし体外受精の治療で行うのは子宮内に受精卵を戻すところまでです。

着床できるかどうかは、子宮内の状態や受精卵の状態にもより、必ず着床するとは限りません。
このことから、体外受精の治療を行ったからといって必ず妊娠するわけではなく、妊娠しないこともあるのです。

受精卵を子宮内に戻す胚移植には、初期胚移植や胚盤胞移植など種類があり、それによって着床率が異なるともいわれています。
胚盤胞移植とは受精卵を胚盤胞と呼ばれる段階まで培養してから行う方法で、初期胚移植よりも着床率が高いといわれています。

しかし必ず胚盤胞まで育つとは限らないため、トータルの妊娠成功率は大きく変わらないとも考えられています。
どのような方法で体外受精を進めていくかは、事前に医師ときちんと相談しておく必要があります。

加齢によって妊娠の確率が低下するといえます


妊娠の成功率を下げる要因として挙げられるのが、加齢による影響です。
自然妊娠の場合でも、年齢とともに妊娠しにくくなるといわれています。
女性の年齢ばかりに注目されやすいですが、男性の加齢も妊娠率に影響すると考えられます。

女性の場合から見ていきましょう。
卵子の元となる細胞は、生まれたときにすでに作られているといわれ、卵子も歳を取るといわれています。
卵子は年齢によって機能が衰えていき、受精しにくくなったり着床しにくくなったりするといわれています。

着床しても流産してしまう可能性が高くなったり、子どもになんらかの異常が出たりする可能性も加齢とともに高まると考えられています。
男性は女性のように閉経があるわけではなく、直接男性の体内で子どもを育てるわけではないので、不妊の原因として注目されないことがあります。

しかし男性も年齢とともに精巣の機能が衰え、男性ホルモンの分泌が減っていくなどします。
そのため精子の量が減る、精子の染色体に異常が出るなどして妊娠に影響を与える可能性があるとされます。

体外受精は本人たちが持つ卵子・精子を用いて行う治療なため、卵子の成長を促す薬などを用いたとしても、加齢とともに妊娠する確率が低下してしまうのは避けられないといえます。

妊娠率を高める生活習慣が大切です

妊娠率を上げるためには、卵子や精子の老化を防ぐことが大切になってきます。
男女ともに、規則正しい食事や睡眠・適度な運動などを取り入れていくことが大切だと考えられています。

喫煙習慣は卵子や精子にとってもよい影響を与えないとされます。
妊娠後の喫煙も良くないとされているため、体外受精の治療を始めるのでしたら同時に禁煙も心がけると良いでしょう。

アルコールも摂り過ぎると良くないため、飲酒習慣がある人は見なおした方が良いでしょう。
活性酸素は、卵子や精子にダメージを与えると考えられています。

体内の活性酸素増やす要因としても、喫煙や飲酒が知られています。
ほかにストレスによっても活性酸素が作られるといわれています。

体内の活性酸素を減らすためには、抗酸化力の高い食品を取り入れると良いとされています。
トマトに含まれるリコピンは、抗酸化力が高いことで知られています。
ナッツ類などに含まれ、抗酸化力が高いことで知られているビタミンEには、精子の数を増やしたり、ホルモンバランスを整えたりする作用があるといわれています。

積極的に取り入れていきたい栄養素です。
もちろん他の栄養素と合わせてバランス良く食事をすることが大切です。

(まとめ)体外受精で妊娠しないこともある?

1.体外受精で妊娠しないこともあるといえます

体外受精は強制的に妊娠させるものではないため、妊娠しない可能性もあります。

妊娠しない場合は、治療を繰り返していくことになります。
加齢などが原因で妊娠しにくくなっている可能性もあります。

2.体外受精では強制的に妊娠させることはできません

体外受精は体外で卵子と精子を受精させる環境を作り、受精したら子宮内へと戻す治療法です。

強制的に受精させたり、子宮内に着床させたりするわけではないため、妊娠しないこともあります。

3.加齢によって妊娠の確率が低下するといえます

加齢により、卵子や精子の機能が衰えていくといわれています。

自然妊娠で妊娠率が下がるように、体外受精の場合も加齢によって妊娠率が低下してしまいます。
また流産などの可能性も高まると考えられています。

4.妊娠率を高める生活習慣が大切です

卵子や精子の老化を防ぐような、生活習慣が大切です。

飲酒や喫煙のように悪影響となる習慣を見直し、正しい食生活や運動習慣を取り入れていくとよいでしょう。
抗酸化力の高い栄養素が卵子や精子の老化予防に役立つといわれています。

監修医情報

六本木レディースクリニック
小山寿美江医師
こやま すみえ/Sumie Koyama

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経歴
1999年 琉球大学医学部医学科卒業
2000年 東京医科大学病院救急救命センター
2001年 東京女子医大病院腎センター
2003年 緑風荘病院 血液浄化療法センター
2006年 昭和大学病院産婦人科
2009年 昭和大学病院産婦人科 助教
2010年 東京衛生病院産婦人科
2012年 木場公園クリニック勤務
木場公園クリニック 分院 院長
2016年 六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本生殖医学会 生殖医療専門医
日本抗加齢医学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本受精着床学会
アメリカ生殖医学会

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院長 小山寿美江医師