葉酸とカルシウムと鉄分の摂取量に注意しましょう


妊娠を希望する女性や妊婦にとって、葉酸・カルシウム・鉄分はとくに欠かせない栄養素たちです。それぞれ、先天異常の防止や貧血の防止、赤ちゃんの発育に役立つなど、妊婦が摂取するべき明確な理由が存在します。

不足しないよう、また過剰にならないよう、それぞれの特徴と摂取量に気をつけた上で、効果的な摂取をしていきましょう。

葉酸は赤ちゃんの先天異常の防止などに役立ちます

葉酸はビタミンB群の1つで、ほうれん草などの葉物野菜に多く含まれる栄養素です。この葉酸が妊娠に必要不可欠と言われる理由の1つが、赤ちゃんの先天異常を防止するからだとされています。

妊娠のごく初期、わずか6週末までの間に出る可能性のある、神経管閉鎖障害という先天異常を葉酸が阻止してくれるのです。そのため妊娠初期はもちろん、できるなら妊娠1ヶ月以上前から、3ヶ月目までは葉酸のサプリメントを使いながら摂取した方がよいとされています。

また葉酸には子宮内膜を厚く、ふかふかにする効果もあると言われています。受精卵が着床しやすくなることが期待できるため、これから妊娠したいと思っている人や、不妊で悩んでいる人にも最適な栄養素なのです。

葉酸の摂取目安量は1日240µgです。妊娠を希望する、あるいは妊娠3ヶ月目までである場合は、さらに追加で400µgサプリメントで摂取することが理想とされています。

なお900~1000µg以上は過剰摂取となり過剰症の危険があるため注意しましょう。

カルシウムはお腹の赤ちゃんの発達に欠かせません


カルシウムといえば、真っ先に思い浮かぶのは丈夫な骨を作るということかもしれません。実際にカルシウムは妊娠にあたり、お腹の赤ちゃんの骨格や、歯を作るのに多く必要となる栄養素です。

葉酸の場合は通常時より妊娠中の摂取量が多く設定されていますが、カルシウムの摂取量は通常時も妊娠中も実は変わりません。そうであるにも関わらず、なぜカルシウムが妊娠中重要視されるのかというと、もともと不足しやすい栄養素であることが関連しています。

赤ちゃんの骨や歯を作るため、母親からはどんどんカルシウムが赤ちゃんへと送られます。しかし実はこの時、赤ちゃんに送るためのカルシウムが足りなくなってしまうと大変なことが起こります。

なんと、母親の骨などからカルシウムを奪って赤ちゃんに分け与えられるのです。カルシウムが不足した母親は、骨粗しょう症などのリスクが上がるなど、カルシウム不足特有のデメリットが出てきてしまいます。

赤ちゃんはもちろん、母体も健康できるためにも、カルシウムを積極的に摂取しましょう。

カルシウムの摂取目安量は650mgです。また2500mg以上の摂取は過剰となり、やはり過剰症の危険があります。

ビタミンDと一緒に摂取すると、カルシウムをより吸収しやすくなるでしょう。

鉄分は妊婦の貧血を防止します

鉄分といえばやはり血を作る働きが思い浮かぶのではないでしょうか。生理が重く、鉄分の不足を感じたことのある人もいるかもしれません。

妊娠にあたっても、やはり鉄分は赤ちゃんや母親の血の材料となります。妊娠すると、赤ちゃんへ栄養を送るため、母親の血液量が1リットルも増えていきます。

しかしこの時水分は増えるものの、血の中に含まれる赤血球まで一緒には増えてくれないのです。赤血球が足りないと貧血の症状が現れます。

そのため赤血球をできるだけ早急に作っていく必要があるというわけです。ちなみに赤血球の材料が鉄分であり、赤血球の合成を助けるのが葉酸やビタミンB12です。

貧血防止として鉄分を摂取する時は葉酸やビタミンB12の摂取も意識するとよいでしょう。

妊婦の貧血の9割は、実は鉄分の不足による鉄欠乏性貧血だと言われています。鉄分の重要性が伺える数字です。

鉄分の1日の摂取目安量は女性で6~6.5mg、妊婦の場合は倍以上となる21.5mgとされています。また40mg以上は過剰摂取となるため注意しましょう。

(まとめ)葉酸とカルシウムと鉄分を摂取する時の注意は?

1.葉酸とカルシウムと鉄分の摂取量に注意しましょう

葉酸・カルシウム・鉄分は、それぞれ先天異常の防止や貧血の防止、赤ちゃんの発育などに役立つ栄養素とされています。理由があって必要とされているものであるため、過不足なく効率的な摂取をしていきましょう。

2.葉酸は赤ちゃんの先天異常の防止などに役立ちます

葉酸は赤ちゃんの神経管閉鎖障害のリスクを下げる栄養素とされています。また子宮内膜を整え着床を助ける効果もあると言われるのも特徴です。

妊娠前から妊娠3ヶ月目までを中心に、積極的に摂取していきましょう。

3.カルシウムはお腹の赤ちゃんの発達に欠かせません

カルシウムは赤ちゃんの骨や歯を形成するための栄養素です。カルシウムが不足すると母親の骨から栄養が分け与えられます。

母親がカルシウム不足に陥らないよう、積極的な摂取が望まれるのです。ビタミンDと一緒に摂取するのがよいでしょう。

4.鉄分は妊婦の貧血を防止します

鉄分は妊婦や赤ちゃんの血液の生産に必要です。妊娠中は血液の増加に赤血球の生産が追いつきにくいため、葉酸・ビタミンB12とともに鉄の摂取をしていきましょう。

妊婦の貧血は鉄分が足りないことによるものがほとんどです。

監修医情報

六本木レディースクリニック
小山寿美江医師
こやま すみえ/Sumie Koyama

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経歴
1999年 琉球大学医学部医学科卒業
2000年 東京医科大学病院救急救命センター
2001年 東京女子医大病院腎センター
2003年 緑風荘病院 血液浄化療法センター
2006年 昭和大学病院産婦人科
2009年 昭和大学病院産婦人科 助教
2010年 東京衛生病院産婦人科
2012年 木場公園クリニック勤務
木場公園クリニック 分院 院長
2016年 六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本生殖医学会 生殖医療専門医
日本抗加齢医学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本受精着床学会
アメリカ生殖医学会

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院長 小山寿美江医師