適切な睡眠で卵子の質を上げられます


体外授精をした方に睡眠の調査をしたところ、睡眠の質が高いグループは受精率が高いことがわかっています。さらに受精後の胚盤胞発生率にも影響することがわかっているため、卵子の質を高めるために睡眠が重要だといえるでしょう。

質のよい睡眠とは睡眠時間が長いことではなく、規則正しい睡眠です。必要以上に睡眠をとることも自律神経を乱すため、適度な睡眠をとるようにしましょう。

卵子の質はメラトニンが影響しています

適度な睡眠が卵子の質を上げる理由は、卵子の周りにメラトニンが多数含まれているためです。メラトニンは睡眠に必要なホルモンで、メラトニンが多ければぐっすり眠ることができます。

暗くなることでメラトニン分泌量が増えていき、20時~翌8時くらいまで分泌が続きます。メラトニンは体をリラックスさせ、睡眠に欠かせないホルモンです。

卵子の老化対策としてメラトニンが注目されるのは、メラトニンに活性酸素を無害化する働きがあるためです。メラトニンはアンチエイジングホルモンとしても期待されています。

動物実験でメラトニンを与えたところ、寿命が1.2倍伸びたというデータもあります。
植物にメラトニンを与えるほうと与えないほうを比較すると、メラトニンを与えた植物は7時間経っても元気なままでした。

卵子の周りにもメラトニンが多く存在しているため、質のよい睡眠でメラトニンの分泌量を高めれば、卵子のアンチエイジング対策にもなると考えられます。日々の生活で卵子も活性酸素の影響を受ける可能性があるためです。

メラトニンを増やす対策ができます


睡眠の質が下がりやすく、卵子の質の低下が気になる方は、メラトニンの分泌を促す対策をしましょう。メラトニンは太陽の光を浴びることで、分泌量を促すことができます。

とくに午前中に太陽の光を浴びることが、メラトニン分泌に必要です。午前中に太陽の光を十分浴びることで、夜になるとメラトニンの分泌量が自然と上がっていきます。

仕事をされている方は、午前中に太陽の光を浴びるために歩いて通勤してみましょう。女性の場合紫外線が美容に大敵ということから、太陽の光を避けている方もいます。

極端に太陽の光を浴びるのを避けすぎると、メラトニンの生成が促されず、質の悪い睡眠となっている可能性があるのです。メラトニンは高照度の光を浴びないと分泌することはできません。

高照度といっても強い日差しを浴びる必要はなく、曇りの日でも屋内より高照度です。デスクワークなどのため、室内で過ごす時間が多い場合方は、せめて午前中の一部だけでも太陽の光を浴びるようにしましょう。

一方で携帯電話やパソコンなどから発せられるブルーライトは、メラトニンの生成を阻害してしまいます。寝る直前まで携帯電話を見ているのは、睡眠の質が低下しやすいでしょう。

早起きがメラトニン分泌におすすめです

質のよい睡眠が卵子の質を上げるとわかっても、なかなか寝付けない方もいるでしょう。そのような方は、早く寝るのではなく、早く起きる対策がおすすめです。

普段から日が変わってから寝る習慣がある方が、早く寝ようとしても難しいことがあります。しかし意識していつもより早起きすることはできるはずです。

朝の6時や7時に起きる努力をすれば、活動時間がいつもより早まるため、夜になれば自然と眠くなり寝る時間も早くなるでしょう。メラトニンの分泌を増やすには、いつも決まった時間に寝ることが重要です。

朝日を浴びてから15~16時間後にメラトニンが分泌しはじます。早起きすればそれだけメラトニンが分泌する時間が早まり、体温が下がって眠くなるのです。

仕事の関係上、どうしても早寝早起きができない場合は、メラトニンサプリメントを活用する方法もあります。

体外授精を受ける方にメラトニンを服用してもらったら、受精率が上がったという報告もあるようです。

ただし大量に服用すると自力でのメラトニン分泌を低下させる原因となるため、服用する場合は一時的に活用するようにしましょう。

(まとめ)卵子の質は睡眠で上げることができますか?

1.適切な睡眠で卵子の質を上げられます

体外授精した人にアンケートをとったところ、睡眠の質がよいグループほど受精率が高いことがわかっています。質の高い睡眠とは規則正しい睡眠のことで、長時間寝ることではありません。

卵子の質を高めたいなら、毎日適度な睡眠をとりましょう。

2.卵子の質はメラトニンが影響しています

卵子の周りには活性酸素を無害化するメラトニンが多く含まれています。

メラトニンは質のよい睡眠で分泌を高めることができるため、卵子の質の向上に睡眠が役立っているといえるでしょう。

3.メラトニンを増やす対策ができます

睡眠の質が下がり卵子の質の低下が気になるなら、太陽の光を浴びてメラトニンの分泌を促しましょう。午前中に太陽の光を浴びることで、夜にメラトニンの分泌が高まります。

曇りの日でも屋外で過ごせば、メラトニン分泌は高めることができるでしょう。

4.早起きがメラトニン分泌におすすめです

夜なかなか寝付けない方は、早寝するのではなく早起きすることからはじめましょう。早く寝ることはできなくても、意識して早起きすることはできるはずです。

いつもより早く起きれば、メラトニンの分泌も早まるため眠くなります。

監修医情報

六本木レディースクリニック
小山寿美江医師
こやま すみえ/Sumie Koyama

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経歴
1999年 琉球大学医学部医学科卒業
2000年 東京医科大学病院救急救命センター
2001年 東京女子医大病院腎センター
2003年 緑風荘病院 血液浄化療法センター
2006年 昭和大学病院産婦人科
2009年 昭和大学病院産婦人科 助教
2010年 東京衛生病院産婦人科
2012年 木場公園クリニック勤務
木場公園クリニック 分院 院長
2016年 六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本生殖医学会 生殖医療専門医
日本抗加齢医学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本受精着床学会
アメリカ生殖医学会

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院長 小山寿美江医師