卵子の受精可能時間は6~8時間です


排卵した卵子はおよそ24時間は生きていると言われています。しかし受精可能時間はもっと短く6~8時間程度と考えられているのです。

精子の場合、女性の体内に入ってから72時間程度は生きているとされています。卵子の受精可能時間は短いため、妊娠を希望する場合には排卵の時期を見極めることが大切です。

排卵の時期を自分で見極めるためには排卵検査薬などを使用するやり方があります。

卵子の寿命と受精可能時間は異なります

卵子は、母親のお腹の中にいる頃に基本となる卵子がすべて作り出されています。卵巣の中で卵子は大きくなり、およそ30日に1度のペースで卵巣から放出されるのです。

この放出された卵子が精子と結びつくことで、受精卵ができます。受精卵は細胞分裂が何度か起こりながら、子宮内膜に結合します。

ここで妊娠が成立するのです。卵子は排卵されてから6~24時間しか生きられないと言われています。

また受精しやすい受精可能時間は、そのうちの6~8時間とされているのです。精子の場合は、常に新しい精子が作り出されています。

さらに女性の体内に入ってから72時間、3日程度は生きていると考えられています。卵子と精子では生きられる長さが異なるため、卵子の排卵に合わせることで、妊娠につながりやすくなるでしょう。

基礎体温でタイミングを計りましょう


排卵した日を調べる方法として、基礎体温をチェックするやり方があります。基礎体温は測り方を間違えると、正しい排卵日の時期がわかりません。

また最低3ヶ月程度は測定する必要があります。基礎体温の計測方法は以下の通りです。

1.起床時、身体を動かす前に寝た状態で計測します

2.婦人体温計を舌で押さえながら、測ります

3.基礎体温表などに記録します

決まった手順で正しく計測を行うようにしてください。また性行為があった日や体調が悪い日などは記録するようにしましょう。

正しく計測できていれば、低温期と高温期の2相性のグラフになります。もし2相性のグラフにならない場合には、無排卵などの異常が疑われます。

その際は、できるだけ早めに婦人科など専門の病院を受診するようにしましょう。2相性のグラフの場合、排卵は低温期から高温期の移る時期に起こると言われています。

高温期に移る時期に、体温が急激に下がる時があるのです。この時期が排卵している指標となります。

ただ人によっては、体温が下がらないまま、高温期に移ることもあります。そのため基礎体温だけでは、正確な排卵時期を見極めるのは難しいと言われているのです。

まずは、基礎体温を3ヶ月以上測定し、排卵がきちんと起こっているかを確認するようにしましょう。

専門の医師によるタイミング指導を受けましょう

排卵の時期を見極める方法には、基礎体温以外にもあります。

おりもので確認する方法

排卵日の近くになると、精子が子宮に届きやすくするためおりものが増えると言われています。普段よりも、粘り気があるおりものが増えた時は、排卵が近づいているサインとされているのです。

市販の排卵検査薬で確認する方法

排卵検査薬とは、尿中の黄体形成ホルモンの分泌量によって排卵日を予測する検査薬です。排卵が起こる際には、黄体形成ホルモンの分泌量が増えると言われています。

この量をチェックすることで、排卵日を推測することができます。

しかし、どの方法も確実な排卵日がわかるわけではありません。できるだけ正確に排卵日を知る方法として、専門の医師によるタイミング指導があります。

この方法は卵胞の大きさなどを検査する、ホルモン値を詳しく検査するなど多くの検査結果から総合的に排卵日を推測します。そのため「明日、性交渉を行ってください」など具体的な指導を受けることができるでしょう。

排卵の時期は、多くの方法で確認することができます。妊娠を希望する場合には、自分にあったやり方で排卵の時期を見極めるようにしてください。

(まとめ)卵子には受精可能時間があるの?

1.卵子の受精可能時間は6~8時間です

卵子の受精可能時間は6~8時間程度と考えられています。精子の場合は女性の体内に入ってから72時間程度は生きていると言われています。

妊娠を希望する場合には、排卵の時期を見極めることが大切です。

2.卵子の寿命と受精可能時間は異なります

卵子と精子が結びつき受精卵ができます。卵子は排卵されてから24時間しか生きられません。

また受精可能時間は、そのうちの6~8時間程度と言われています。精子は72時間は生きられるため、排卵のタイミングに合わせることで妊娠につながりやすくなるでしょう。

3.基礎体温でタイミングを計りましょう

基礎体温で排卵のタイミングを計る方法があります。最低3ヶ月以上は正しいやり方で計測しましょう。

低温期と高温期の二相性がない場合には、早期に病院などを受診してください。低温期から高温期に移るタイミングが排卵の時期です。

4.専門の医師によるタイミング指導を受けましょう

排卵のタイミングを確認するためには、おりもの、排卵検査薬などの方法があります。また専門の医師によるタイミング指導もあります。

自分にあったやり方で排卵のタイミングを見極めるようにしましょう。


仕事や趣味を続けながら、無理のない不妊治療を

監修医情報

六本木レディースクリニック
小松保則医師
こまつ やすのり/Yasunori komatsu

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経歴
帝京大学医学部付属溝口病院勤務
母子愛育会総合母子保健センター愛育病院
国立成育医療研究センター不妊診療科
六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本産婦人科内視鏡学会

運営者情報

運営クリニック 六本木レディースクリニック
住所 〒106-0032
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院長 小松保則医師