卵子の着床部位は子宮内膜です


卵子は精子と出会って受精卵となり、卵管を通って子宮へと移動します。
それから約7日間をかけて子宮に到着し、子宮腔内にある子宮内膜に根づいて着床となります。

着床が始まってから終わるまでには、さらに5日間ほどかかるのです。
女性は加齢によって卵子や子宮が徐々に老化していくため、年齢が上がると妊娠する確率が下がっていきます。

晩婚で子供を望む方や、妊娠を希望してから1~2年ほど妊娠の兆しが現れない方は、早いうちに不妊治療を検討しましょう。

排卵から卵子が着床部位にたどり着くまでの流れを把握しておきましょう

着床までの流れを簡単に説明すると、5つのステップを踏んで着床が完了します。

  1. 成熟した卵子が卵巣の外に出て、排卵される
  2. 女性の体内に入った精子が卵子と出会い、受精する
  3. 受精卵となった卵子は細胞分裂を繰り返し、子宮を目指す
  4. 受精卵が着床部位である子宮内膜に到着し、着床の開始となる
  5. 着床の完了をもって、妊娠が成立する

女性の体内に入った精子の数は、数億匹とも言われています。
子宮口から子宮頸管を通り子宮腔と卵管を経て、さらに卵管采へと向かってようやく卵子のもとへたどり着きます。

卵子と出会うまでに99%近い精子が死滅しますが、卵子と巡り会えても卵子と受精できるのはたったの1匹です。
妊娠が奇跡の連続であると言われることがあるのは、それだけ精子が過酷な旅をしているのも理由のひとつになります。

受精卵の着床部位は子宮内膜になりますが、実は子宮内膜はいつでも受精卵を受け入れられるわけではありません。
どんなに質のよい受精卵であっても、着床の準備が整っていなければ、着床することができないのです。

着床可能となるまで期間は自然妊娠の場合は3~4日ほどですが、年齢が高くなるほど、期間が短くなると言われています。
不妊症の方も期間が短くなるため、子宮内膜の準備が間に合わず、妊娠率が下がると考えられています。

子宮内膜症は不妊の原因のひとつとして考えられています


不妊の原因にもなる子宮内膜症は、女性特有の疾患の中でも罹患率が高いと言われています。
子宮内膜症は卵巣内や子宮と直腸の間に発生しやすく、骨盤内の臓器を癒着させてしまいます。

不妊を自覚している女性の20~40%ほどに、子宮内膜症が見られるという報告もあります。
卵巣や卵管、子宮など妊娠に関わる臓器が癒着してしまうと、排卵や卵子のピックアップ、卵管の狭窄や卵管の閉塞などが起きやすくなります。

子宮内膜症にかかると不妊になりやすいのは、このような理由からです。
子宮内膜症の厄介なところは慢性化しやすく、骨盤内の炎症が原因で腹水が起こりやすい点です。

腹水の影響で卵子の質が低下しやすくなり、受精や着床の妨げとなります。
卵巣に発生した子宮内膜症は、チョコレート嚢胞と呼ばれているのです。

卵巣内にたまった古い血液が原因で卵巣に腫れが生じ、年齢が高くなるほど嚢胞が大きくなりやすいと考えられています。
もしチョコレート嚢胞が見つかった場合は、速やかに専門医の診察を受けましょう。

子宮内膜症でも不妊治療によって妊娠が可能になります

子宮内膜症を患った女性のすべてが、不妊症になるわけではありません。
しかし他に不妊の原因が見つからず、子宮内膜症が原因と疑われる場合は、不妊治療を受けることを考えましょう。

子宮内膜症が比較的軽い場合はタイミング法もしくは、排卵誘発剤を使用して排卵数を増やした上で、人工授精をするのが効果的だと言われています。

もしタイミング法と人工授精でも妊娠が成立しない場合は、子宮内膜症の症状が進んでいる恐れがあります。
その場合は体外受精や顕微授精などにステップアップし、より技術の高い不妊治療を受けることが可能です。

子宮内膜は卵子の着床部位となる、とても大切なものです。
しかし子宮内膜症になる原因について詳しいことは判明しておらず、継続的な検査や観察が必要となります。

たとえ自覚症状がなかったとしても、定期的な検査を受けることをおすすめします。

(まとめ)卵子の着床部位はどこ?

1.卵子の着床部位は子宮内膜です

精子と出会った卵子は受精卵となって、卵管を通って子宮内膜に着床します。

女性は加齢によって卵子や子宮が老化していくため、子供の希望する方は早めに不妊治療専門のクリニックを受診しましょう。

2.排卵から卵子が着床部位にたどり着くまでの流れを把握しておきましょう

着床までの流れを簡単に説明すると、排卵→受精→細胞分裂→着床開始→着床完了となります。

数億とされる精子の中の1匹だけが卵子と受精でき、着床部位である子宮内膜にたどり着きます。

3.子宮内膜症は不妊の原因のひとつとして考えられています

子宮内膜症は不妊の原因になると指摘されており、不妊症の女性の20~40%ほどが発症していると言われています。

とくに卵巣に発生したチョコレート嚢胞に関しては、なるべく早く専門医の診察を受けましょう。

4.子宮内膜症でも不妊治療によって妊娠が可能になります

子宮内膜症にかかったからといって、子供を産む可能性がなくなるわけではありません。

適切な検査と治療を受けることで、子宮内膜症であっても妊娠する希望を持てます。

着床部位となる子宮内膜は、妊娠に欠かせないものだという自覚を持ちましょう。

監修医情報

六本木レディースクリニック
小松保則医師
こまつ やすのり/Yasunori komatsu

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経歴
帝京大学医学部付属溝口病院勤務
母子愛育会総合母子保健センター愛育病院
国立成育医療研究センター不妊診療科
六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本産婦人科内視鏡学会

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運営クリニック 六本木レディースクリニック
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院長 小松保則医師