卵子の老化には個人差があると考えられています


卵子の老化が進むスピードには、個人差があると考えられています。
人の見た目が10年前と現在では大きく変化が見られるように、卵子も年齢を重ねて老化していくのです。

時の流れは皆同じですが、成長のスピードに差があるように、老化が進むスピードも人によって違います。
体内の組織や細胞は、遺伝的な原因やストレスなどによって、老化の進み方が変化するのです。

卵子が老化すると妊娠しにくくなるという事実には、個人差はありません。
妊娠や出産は計画的に考えて、不妊治療に取り組みましょう。

体内の酸化が卵子の老化を招きます

美容の世界では「エイジング」という言葉を聞くことがありますが、エイジングは卵子にも当てはまる言葉です。
エイジング、つまり老化はシミやシワなどの外見的な変化だけでなく、卵子の質の低下にも影響しています。

身体の外側や内側が老化していくのは、酸化ストレスが原因です。
ただ卵子を含めた肉体の老化は、遺伝的な原因やストレスのなどにより進行スピードに個人差があります。

同じなのは、卵子が老化すると妊娠しにくくなるということです。
では老化を進行させる酸化ストレスとはどんなものなのでしょうか。

酸化ストレスをリンゴにたとえて説明します。
切ったリンゴをしばらく放置しておくことによって、切り口が茶色く変化していくのを見たことがある方は多いでしょう。

これはリンゴの切り口が空気中の酸素に触れて、酸化した状態です。
まったく同じ作用が、私達の身体にも起こります。

人間は呼吸によって体内に酸素を取り入れていますが、すべての酸素を使い切れません。
取り込んだ酸素のうち、2~3%ほどが体内に残り、フリーラジカルと呼ばれる分子や原子に変化します。

このフリーラジカルが細胞を攻撃して酸化させ、卵子の老化を招いているのです。
通常、分子の中にある電子は対になっており、安定した状態を保っています。

フリーラジカルは対になっていないため、不安定さを補おうと他の物質の電子を奪います。
電子を奪われた物質は変質して酸化し、結果として老化が進んでしまうのです。

抗酸化力を高めてフリーラジカルを防ぎましょう


フリーラジカルの影響を防ぐには、抗酸化力を高めるのが効果的です。
抗酸化力を高めるとされる方法はいくつかありますが、どれも生活習慣に基づいたものになります。

つまり卵子の老化に個人差が見られるのは、生活習慣の違いも影響していると言えるでしょう。

睡眠の質を上げる

スマートフォンなどの普及で睡眠が足りていない人が増えていますが、睡眠不足はホルモンのバランスを崩す原因です。

ホルモンは睡眠中に分泌され、深い眠りが得られるほど、分泌量が増えやすくなります。
睡眠中は体内の酸素量が減るので、フリーラジカルの発生を抑えることが可能と言えるでしょう。

軽めの運動をする

運動不足はフリーラジカルが増える原因になりますが、激しい運動もまたフリーラジカルを増やしてしまいます。

1日30分程度のウォーキングなど、軽めの運動をするとフリーラジカルが発生しにくくなると考えられています。
とくに運動に慣れていない方は、ムリに身体を動かさず、少しずつ運動量を増やしましょう。

ストレスを解消する

人間は過度なストレスを感じると交感神経が優位になり、血管が収縮して酸素が体内に行き渡らなくなります。

酸素が届かない状態が長く続くと、細胞がダメージを受けて、フリーラジカルの発生を招きます。
趣味を楽しむ時間などを作って、イライラや緊張はこまめに解消しましょう。

卵子が老化する前に不妊治療を検討しましょう

不妊を自覚している方は年々増えており、10組のうち1組の夫婦は不妊症だと言われています。
卵子が老化する年齢には個人差がありますが、35歳を迎えたあたりから妊娠率が下がるという指摘があるのです。

卵子の老化を止める手だてはなく、年齢が上がれば高度な不妊治療も効果が現れにくくなります。
子供を持ちたいと望む方は、できる限り早いタイミングで専門医に相談しましょう。

不妊治療を行うクリニックでは、患者さんの状態に合わせて治療を進めるため、治療内容には個人差があります。
卵子の老化など、不妊の原因に応じて適切な治療が行われます。

  • タイミング法
  • 人工授精
  • 体外受精
  • 顕微授精

パートナーともよく話し合って、自分に合った治療を早めに受けましょう。

(まとめ)卵子の老化に個人差はある?

1.卵子の老化には個人差があると考えられています

卵子の老化が進むスピードには個人差がありますが、卵子が老化すると誰でも妊娠率が下がります。

妊娠や出産は計画性を持って考え、専門医と相談しながら不妊治療に取り組みましょう。

2.体内の酸化が卵子の老化を招きます

フリーラジカルによって体内が酸化し、細胞の老化が進むことがわかっています。

呼吸で取り込んだ酸素のうち、2~3%ほどがフリーラジカルとなり、老化の原因になるのです。

3.抗酸化力を高めてフリーラジカルを防ぎましょう

フリーラジカルを防ぐ有効な手段は、生活習慣の見直しだと考えられています。

睡眠・運動・ストレス解消が、体内の酸化を予防するポイントです。
卵子の老化に個人差があるのは、生活習慣の違いによるものだと言えます。

4.卵子が老化する前に不妊治療を検討しましょう

卵子の老化を防ぐ方法はなく、年齢が上がれば不妊となる確率が高くなります。

加齢による不妊は、誰にでも起こり得ることです。
早いタイミングで専門医に相談し、自分に合った不妊治療を受けるようにしましょう。

監修医情報

六本木レディースクリニック
小山寿美江医師
こやま すみえ/Sumie Koyama

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経歴
1999年 琉球大学医学部医学科卒業
2000年 東京医科大学病院救急救命センター
2001年 東京女子医大病院腎センター
2003年 緑風荘病院 血液浄化療法センター
2006年 昭和大学病院産婦人科
2009年 昭和大学病院産婦人科 助教
2010年 東京衛生病院産婦人科
2012年 木場公園クリニック勤務
木場公園クリニック 分院 院長
2016年 六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本生殖医学会 生殖医療専門医
日本抗加齢医学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本受精着床学会
アメリカ生殖医学会

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院長 小山寿美江医師