ヘルペスは一般的には不妊症の原因にならないといわれています


ヘルペスは唇や性器などに感染する、「単純ヘルペスウイルス」によって引き起こされる病気です。
単純ヘルペスウイルスは主に口の周りに水泡などが生じるⅠ型と、性器に水泡が生じるなどの症状が現れるⅡ型がありますが、Ⅰ型とⅡ型の区別があいまいになってきています。

日本人の約50~70%以上がⅠ型に、約5~10%の方がⅡ型に感染しているといわれるほど多くの方がかかっている病気です。
感染していても発症しない場合もあり、通常は不妊の原因にはならないとされています。

ヘルペスは一度感染すると再発するといわれています

性器ヘルペスは飛沫感染ではなく接触感染でうつるといわれています。
単純ヘルペスウイルスは感染しているパートナーとの性交渉でウイルスに感染するといわれ、感染してから2~10日間ほどの潜伏期間をおいて発症します。

ヘルペスにはじめてかかる場合には38度に及ぶ高熱や鼠径部(脚の付け根)のリンパ節の腫れ、外陰部などに潰瘍や多数の水泡ができ激しい痛みが生じるなど症状がひどくなりやすいです。

通常ヘルペスが不妊の原因になるということにはなりませんが、症状がひどいときには強い痛みで入院が必要になる場合もあります。

性器ヘルペスは症状が強い場合には排尿や歩くときにも激しい痛みを伴うツライ病気ですが、一度治ってから再発した場合には症状が軽くすむ可能性が高いです。

一度感染すると、治ったあとにもウイルスが神経節内に潜伏して残ります。
そして疲労やストレス、手術などで免疫が低下したときにはまたヘルペスが再発する可能性があります。

性器ヘルペスが発症したときには通常内服薬と塗り薬が処方され、もし症状が重い場合には点滴が必要です。
性器ヘルペスは早めに薬を飲むことで早く治り次の再発を遅らせることにつながるため、症状が出たときには早めに診察を受けましょう。

妊娠中にヘルペスが発症すると胎児に影響が生じる場合があります


不妊の原因にはならないといわれる性器ヘルペスですが、妊娠中にヘルペスが発症すると胎児に感染する場合があります。
妊娠中に性器ヘルぺスが発症した場合には初感染で約50%、再発の場合には胎児に感染する可能性は3%以下といわれているのです。

しかし再発で症状が重くないときでも早めに抗ウイルス薬を服用してヘルペスの症状を抑える必要があります。

胎児への感染は経産道感染がほとんどなため、分娩の時期にヘルペスへの感染や発症しないように気をつけることが大切です。

分娩時に外陰部にヘルペスが発症している場合や初感染から1ヶ月以内の分娩になる場合、ヘルペスの発症から1週間以内の分娩となる場合などには出産時に新生児ヘルぺスに感染する可能性があります。

万が一胎児に感染して新生児ヘルペスが発症したときには、抗ウイルス薬を服用しても約30%の確率で死亡するといわれ、重度の障害が残る可能性もあるのです。

そのため胎児にヘルペスウイルスが完成しないようにするためには、経産道感染を避けるため帝王切開での出産が安全といわれています。

不妊の原因となる性感染症もあります

性感染症には、クラミジア感染症・淋菌感染症(淋病)・尖圭コンジローマ・トリコモナス膣炎などさまざまなものがありますが、中には不妊の原因となる感染症があります。

不妊の原因となる感染症はクラミジア感染症と淋菌感染症です。
クラミジア感染症はクラミジアトラコマチス菌に感染することで発症します。

性感染症の中でも感染者数が多い病気といわれ、感染している相手との性交渉で子宮頚部や咽頭に感染します。

自覚症状がほとんどない病気で、気づかないうちに症状が進むと卵管炎をおこして卵管閉塞の原因となる可能性があるのです。

さらに症状が悪化すると卵管周囲癒着にもなり不妊症の原因につながります。
淋菌感染症は淋菌に感染して起きる病気です。

性交渉で子宮頚部や咽頭部に感染することが多いといわれ淋菌に感染すると、おりものの変化やのどの痛み、お腹の痛み、発熱などが生じます。

淋菌は感染力が高い菌で、男性が感染すると重篤になりやすく、尿道炎で排尿時の膿、痛みなど引き起こします。

女性が感染すると子宮頚管炎になり、重症化すると炎症が卵管に進んで不妊症になる可能性があるため、気になるときには早めに医師の診断を受けるようにしましょう。

(まとめ)ヘルペスは不妊症の原因になる?

1.ヘルペスは一般的には不妊症の原因にならないといわれています

ヘルペスは単純ヘルペスウイルスが原因で発症する病気です。
口の周りに生じるⅠ型と性器周りに生じるⅡ型があり、日本人の多くの方が感染しているといわれる病気です。

ヘルペスは不妊の原因にはならないといわれています。

2.ヘルペスは一度感染すると再発するといわれています

性器ヘルペスは感染しているパートナーからウイルスに感染するといわれ、不妊の原因にはなりませんが、症状がひどいときには入院する場合もあります。

一度治った後でも体調の変化によりまた再発することがあるため気になるときには早めに診察を受けましょう。

3.妊娠中にヘルペスが発症すると胎児に影響が生じる場合があります

性器ヘルペスは妊娠中に発症すると胎児に感染する場合があります。

胎児への感染は分娩時の経産道感染がほとんどといわれるため、分娩の時期に発症しないように気をつけることが大切です。
分娩と発症が重なると感染しないために帝王切開を選ぶこともできます。

4.不妊の原因となる性感染症もあります

不妊の原因となる性感染症にはクラミジア感染症と淋菌感染症があります。

どちらもパートナーとの性交渉で感染する可能性があり、症状が悪化すると卵管炎などになり不妊の原因になるといわれています。

監修医情報

六本木レディースクリニック
小松保則医師
こまつ やすのり/Yasunori komatsu

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経歴
帝京大学医学部付属溝口病院勤務
母子愛育会総合母子保健センター愛育病院
国立成育医療研究センター不妊診療科
六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本産婦人科内視鏡学会

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院長 小松保則医師