ピロリ菌は男性女性どちらの場合にも不妊の原因になるといわれます


ピロリ菌に感染している場合には、ピロリ菌が原因で不妊症になるといわれています。
女性がピロリ菌に感染しているときには精子の運動能力を阻害する恐れがあるのです。

また男性が感染しているときにはピロリ菌が原因で、作られる精子の運動能力が低くなる、形態異常の精子が生じやすくなるなどの問題が発生して妊娠しづらくなるといわれます。

ピロリ菌に感染している女性は体内にピロリ菌に対する抗体ができます

ピロリ菌は正式名称を「ヘリコバクターピロリ菌」といいます。
人間の胃の中に住みつき胃がんや胃炎、十二指腸潰瘍の原因となる細菌といわれています。
幼児期にピロリ菌が体内に入るとそのままピロリ菌が胃に住みつき感染した状態になる場合が多いです。

胃の中に存在するピロリ菌の影響で、胃や十二指腸の病気以外にも鉄欠乏性貧血や糖尿病などさまざまな問題が生じる可能性があるといわれています。

またピロリ菌は不妊症の原因にもなるといわれています。
女性がこのピロリ菌に感染するとピロリ菌に対する抗体が体内にでき、その抗体が体内に入った精子に対しても反応して精子に攻撃をする恐れがあるのです。

そして精子が抗体からの攻撃を受けると運動を妨げられるため、卵子のところまで移動することができなくなり受精する確率が下がるといわれます。

男性がピロリ菌に感染している場合には作られる精子の運動性が低くなり、精子の形態異常の発生、精子の数が減少するなどの問題が生じます。

ピロリ菌に感染していても自覚症状がない場合があるため気づきにくいのですが、男女どちらかが感染していると不妊になる可能性が高くなるため注意が必要です。

ピロリ菌は幼児期に感染するといわれています


幼児期にピロリ菌が口から入り込むと幼児の胃は酸性度が低いためそのままピロリ菌が胃の粘膜に住みついて感染し、胃炎や胃がんなどの病気の原因になるとされています。

日本にはこのピロリ菌に感染している人が約3500万人いて、その多くは中高年といわれているのです。
以前は日本に上下水道が十分に整備されていなかったため生水を飲んで感染することなどもあり、そのためにピロリ菌感染者が中高年に多いと考えられています。

近年では感染する可能性が減ってきていますが、すでにピロリ菌を持っている親から感染している場合もあるため注意が必要です。

不妊症の検査で女性の卵巣や卵管、子宮など、男性の精巣などにも原因が見つからなかった場合には、気づかないうちに感染していたピロリ菌が不妊の原因になっていることも考えられます。

とくにCagA陽性のピロリ菌に感染していると、妊娠後の胎児の死亡原因になる妊娠高血圧腎症にかかる可能性が上がるといわれています。

ピロリ菌に感染している場合には胃がんのように命に係わる病気になる可能性も高まるため、夫婦で早めに検査を受けておくと安心です。

ピロリ菌を無くすためには除菌が必要です

検査でピロリ菌の感染に気がつきピロリ菌を除去したいというときには、病院でピロリ菌の除菌を受けることになります。

ピロリ菌を除菌するためには胃酸の分泌を抑える薬と2種類の抗生物質の服用を7日間行うのです。
薬の服用後には、4週間以上たってからまたピロリ菌の検査を行って除菌が成功しているかを確認し、まだ菌が残っていた場合には抗生物質の種類を変えて2回目の除菌を行うことになります。

ピロリ菌の除菌は1回目で約75%、2回目で約90%の方が成功するといわれています。
ピロリ菌の感染が確認されていて不妊でお悩みの場合には、このピロリ菌の除菌を行うことでも不妊症の改善が期待できるでしょう。

ただ内視鏡検査で慢性胃炎と診断された方や胃潰瘍、十二指腸潰瘍などの病気のときにはピロリ菌の除菌が健康保険の適用になりますが、それ以外の場合には保険適用にならないため費用がかかる場合もあります。

ピロリ菌の除菌期間中には抗生物質などの薬を服用するため一時的に不妊治療を中断する必要はありますが、可能な場合にはピロリ菌の除菌を考えてもよいでしょう。

(まとめ)ピロリ菌が原因で不妊症になる?

1.ピロリ菌は男性女性どちらの場合にも不妊の原因になるといわれます

ピロリ菌に感染していると不妊症の原因につながります。

女性がピロリ菌に感染しているときには精子の運動能力が阻害される場合があり、男性が感染しているときには精子の運動能力の低下や精子の形態異常などが生じ妊娠しにくくなるといわれているのです。

2.ピロリ菌に感染している女性は体内にピロリ菌に対する抗体ができます

ピロリ菌は人間の胃の中に住みついて胃がんや胃炎、十二指腸潰瘍などにつながると考えられています。

また糖尿病や不妊症の原因になることもあり、女性の場合にはピロリ菌に対する抗体が身体にできるとその抗体が精子の動きを妨げるといわれています。

3.ピロリ菌は幼児期に感染するといわれています

ピロリ菌は大人になってからの感染はほとんどなく、主に幼児期に感染する細菌です。

上下水道が完備される前にピロリ菌に汚染された水などから感染した場合が多く、中高年以上の方かその家族に経口感染している可能性があります。

4.ピロリ菌を無くすためには除菌が必要です

ピロリ菌に感染していた場合には、ピロリ菌を除菌することで菌をなくすことが期待できます。

7日間抗生物質と胃酸の分泌を抑える薬を飲むことで除去されるといわれているのです。
ただし服薬中には不妊治療はお休みする必要があります。

監修医情報

六本木レディースクリニック
小松保則医師
こまつ やすのり/Yasunori komatsu

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経歴
帝京大学医学部付属溝口病院勤務
母子愛育会総合母子保健センター愛育病院
国立成育医療研究センター不妊診療科
六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本産婦人科内視鏡学会

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院長 小松保則医師