男性ホルモンが過剰に分泌されると健康な卵子が育ちにくく不妊になることがあります


女性の体で男性ホルモンの分泌が過剰になると、卵胞が多く育ちすぎて十分な成長まで達することができない多嚢胞性卵巣症候群になることがあります。

そのため男性ホルモンが適度になる生活習慣を心がけるには、十分な睡眠や適度なツボ刺激、ストレス解消が効果的です。

もし男性ホルモンの分泌過剰が心配な時は体の状態をチェックし、不妊治療のクリニックを受診しましょう。

男性ホルモンの分泌過剰によって卵子が成熟しすぎてしまいます

男性ホルモンは女性の体でも分泌されており、まったく分泌されなくてもその逆で分泌過剰であっても、不妊症になる可能性が出てきてしまいます。

過剰に男性ホルモンが分泌されると多嚢胞性卵巣症候群(PCO)を招く恐れがあり、PCOになるとたくさんの卵胞が育つものの十分な大きさまにまではならなくなります。
すると健康な状態であれば卵胞が2cmほどになった時排卵されますが、排卵が起きず不妊になってしまうのです。

ちなみにPCOは病気ととらず、クリニックを受診し、適切な治療を受けることで改善が期待できます。

また、肥満の方は男性ホルモンが増えやすいため注意が必要です。
体脂肪には男性ホルモンやエストロゲンが多く蓄えられることから、肥満になるとPCOになり排卵障害から不妊を招く恐れがあります。

加えて体脂肪の量だけでなく、肥満の人はインスリン濃度が高くなりやすいために排卵機能が低下する可能性も出てくるのです。

ホルモンバランスを整えるために生活習慣を改善しましょう


女性ホルモンの分泌がスムーズであっても、男性ホルモンの分泌が過剰であればホルモンバランスが乱れてしまい、不妊につながることがあります。

そのため、日頃から男性ホルモンの分泌が過剰にならないよう、ホルモンバランスを整えるための習慣に取り組みましょう。

睡眠時間を確保する

男性ホルモンは起きている間に分泌されるため、睡眠不足にならないよう十分眠るようにしましょう。
そして夜の睡眠を取ることで成長ホルモンの分泌が行いやすくなり、細胞の修復や疲労回復がスムーズになることもホルモンバランスの安定につながります。

ツボを刺激する

ホルモン分泌に関わるツボを刺激することでホルモンバランスの安定を促します。

  • 耳の穴下の方にある切れ込み部分の内側のツボ
    ツボに人差し指をあてて親指でつまむようにはさみ、10回ほど押すことを1セットにして1日4~5回行いましょう。
  • 脇の下の高さ位にある背骨上のツボ
    自分では刺激しにくいため、イスの背もたれの角やテニスボールの上に仰向けで寝ころぶなどして刺激しますが、息を吐きながら10回程度押しましょう。
ストレス解消する

ホルモンバランスの乱れに影響しやすいことがストレスで、大きなストレスを抱えていると不妊を招く恐れがあります。
またストレスから食べ過ぎになると肥満を招きやすくなり、すると男性ホルモンの分泌過剰になる可能性もあるのです。

男性ホルモン過剰かどうかはクリニックで相談しましょう

なかなか妊娠しないなど心配がある時は、早めに不妊症に詳しい医師へ相談することがおすすめですが、男性ホルモンの分泌過剰なのか判断に迷う時は次のポイントに当てはまるかチェックしましょう。

  • 月経不順や無月経
  • 毛深くなった、にきびが増えた、声が低くなった
  • 月経過多や出血が止まらない
  • 避妊していないけれど、妊娠しない

これらの項目に当てはまるようであれば、早めに不妊症治療を行っているクリニックを受診することがおすすめです。

すると男性ホルモンが過剰になっていないかやその他に不妊の原因となっていることがないか、問診や検査を行って調べていきます。

そして夫婦の希望や体質などに合った妊娠の方法が提案されるため、パートナーと話し合って治療を進めていきましょう。

仕事をしながらでも続けやすいクリニック

仕事をしながら不妊治療のために何度も休みを取ることは難しいため、完全予約制で待ち時間の少ないクリニックを受診すると、治療を続けやすくなります。

夫婦での受診が原則であることから、お互いの勤務先からも通いやすいこともポイントで、どちらかだけ負担が大きくならないようにしましょう。

(まとめ)男性ホルモンが過剰に分泌されると不妊になるの?

1.男性ホルモンが過剰に分泌されると健康な卵子が育ちにくく不妊になることがあります

男性ホルモンの分泌過剰からPCOになることがあるため、健康的な生活習慣を心がけましょう。

そのためには十分な睡眠やストレス発散などを行い、心配がある時は不妊治療のクリニックの受診がおすすめです。

2.男性ホルモンの分泌過剰によって卵子が成熟しすぎてしまいます

過剰に男性ホルモンが分泌されると、多くの卵胞が育ちますが、十分な大きさにならないため排卵が起こらず不妊になる可能性があります。

肥満の人は体脂肪が多いことで男性ホルモンが過剰になりやすく、排卵障害につながることもあるでしょう。

3.ホルモンバランスを整えるために生活習慣を改善しましょう

女性ホルモンと男性ホルモンのバランスが乱れると不妊になる可能性があります。
そのため、日頃から男性ホルモン過剰にならない生活習慣を心がけましょう。

ポイントは、睡眠時間の確保やツボの刺激、ストレスの発散などがあります。

4.男性ホルモン過剰かどうかはクリニックで相談しましょう

男性ホルモンの分泌過剰が心配な時は、月経不順や無月経、声が低い、月経過多、不妊などに思い当たることはないかチェックしましょう。

気になることがあれば不妊症治療のクリニックを夫婦で受診し、相談することをおすすめします。



仕事や趣味を続けながら、無理のない不妊治療を

監修医情報

六本木レディースクリニック
小松保則医師
こまつ やすのり/Yasunori komatsu

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経歴
帝京大学医学部付属溝口病院勤務
母子愛育会総合母子保健センター愛育病院
国立成育医療研究センター不妊診療科
六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本産婦人科内視鏡学会

運営者情報

運営クリニック 六本木レディースクリニック
住所 〒106-0032
東京都港区六本木7-18-18 住友不動産六本木通ビル6F
お問い合わせ 0120-853-999
院長 小松保則医師