フェリチン不足は隠れ貧血の状態のため不妊症の原因になるといわれます


フェリチンは貯蔵鉄のことで、体内にある鉄分の約20~30%を占めているといわれています。
また約70%の鉄はヘモグロビンとして赤血球中に存在し、ほかにも血清や細胞組織の中に鉄が存在すると考えられています。

鉄は赤血球を作る働きや身体の細胞に酸素を運ぶという大切な働きをする、妊娠しやすい身体を作るためにも必要な栄養素の1つです。
フェリチン不足はこの鉄が欠乏している状態で、不妊の原因になるともいわれています。

女性の6割は不妊になりやすい隠れ貧血になっているといわれます

鉄は主に食べ物から摂取するミネラルの1種で、体内の血液中のヘモグロビンを作る材料です。
血液中のヘモグロビンに含まれている鉄は身体の各組織に酸素を運ぶなどの働きをします。

一方フェリチンはヘモグロビンを作るために必要な鉄が足りているときに、肝臓や脾臓などにタンパク質に覆われた状態の貯蔵鉄として蓄えられているのです。

とくに女性は月経などで不足しやすくなりますが、不足時にはこのフェリチンが使われ、まだ足りないときには血清中の鉄まで使用されてヘモグロビンを補充するといわれています。

最終的にヘモグロビンを作る鉄まで足りなくなった状態が貧血の状態で、その前段階の、ヘモグロビンが足りていてもフェリチンが足りない状態が女性の6割がなっているといわれる隠れ貧血の状態です。

鉄は酸素を運ぶほかにも身体のさまざまな細胞を作り出すときに必要な栄養素です。
隠れ貧血になるとめまいや頭痛のほかに肌荒れや免疫力の低下による体調不良などの症状も起きるといわれてます。

また鉄は子宮内膜を作る材料になるため、鉄が欠乏していると子宮内を妊娠しやすい環境に整えることが難しくなり不妊の原因となる可能性があります。

フェリチンが不足していることは基本的な健康診断ではわかりません


一般的な貧血検査では、血液の1平方ミリメートルに含まれている赤血球の数や100cc当たりのヘモグロビン量などを調べます。

貧血検査では「Hb値」を測定するのですが、実際に貧血と診断される方は少なくほとんどの方が正常値になるといわれているのです。
そのため隠れ貧血になっていないかどうかを調べるためには、血中のフェリチン量を測る必要があります。

フェリチン量は成人女性で5~157ng/mlが基準値といわれ、基準値から外れているとめまいなどの症状のほかに皮膚や髪、粘膜のトラブルなどさまざまな体調不良の原因につながるのです。

成人男性で3~3.5g、成人女性の体内には2~2.5gの鉄が存在していて、毎日の生活で鉄が約1mgずつ消費されるといわれます。
とくに女性の場合は、毎月の月経によって数日間で30mgもの鉄が失われるため、鉄分が不足しがちになります。

健康診断では貧血と診断されていないけれど、肌荒れや体調不良、不眠など鉄が不足しているときに生じる不調が自分に当てはまるという場合にはフェリチン値の低い隠れ貧血を疑いましょう。

フェリチン値が低いと卵子の質が悪くなり不妊の原因になるともいわれているため、妊娠しやすい身体作りのためにはフェリチン値に注意して50ng/ml以上の状態をキープするといいとされています。

食生活の見直しやサプリメントで妊娠しやすい身体を作ることが期待できます

不妊治療を受けている女性の多くが貧血にかかっているといわれています。

鉄分の不足がさまざまな体調不良などの原因になり不妊の原因にもなっていることから、鉄分不足を解消することで妊娠しやすい身体を作ることができるといえます。

妊娠を望んでいる方の場合にはフェリチン値を50ng/ml以上にしたほうがいいといわれるため、50ng/mlに満たない場合には食生活に気をつけたりサプリメントを摂取したりしましょう。

ただし鉄分は摂りすぎても身体に良くありません。
鉄は酸化力が強いため、摂りすぎて体内で余ってしまうと貯蔵鉄からあふれて肝臓にダメージを与えたり血管にダメージを与えたりする場合があります。

鉄の摂りすぎは妊娠糖尿病になりやすくなる可能性もあるといわれているので、摂りすぎにも気を付けなければなりません。

摂取量が少なくても多すぎても良くないとされる鉄分は、自分の判断だけではなく医師に相談して正しい量を摂取するようにしたほうが安心といえます。

(まとめ)フェリチンが不足すると不妊症の原因になる?

1.フェリチン不足は隠れ貧血の状態のため不妊症の原因になるといわれます

フェリチンは体内に溜め込まれている貯蔵鉄のことで、その他の鉄はヘモグロビンとして血液中に存在したり血清などに含まれたりしています。

鉄には身体の細胞に酸素を運ぶなどの大切な働きがあり、フェリチン不足は鉄不足で不妊の原因になる可能性があります。

2.女性の6割は不妊になりやすい隠れ貧血になっているといわれます

鉄はミネラルの1種で体内のヘモグロビンを作る材料になります。

血液中のヘモグロビンが不足するとフェリチンが使われてヘモグロビンを作り出されるため、ヘモグロビンは足りているけれどフェリチンが少ないという状態が隠れ貧血と呼ばれています。

3.フェリチンが不足していることは基本的な健康診断ではわかりません

一般的な健康診断ではヘモグロビン量などの測定を行うので、ほとんどの方が正常値になるといわれています。

隠れ貧血かどうかを調べるためにはフェリチンの量を測定しましょう。

4.食生活の見直しやサプリメントで妊娠しやすい身体を作ることが期待できます

鉄分不足がさまざまな体調不良や不妊の原因になっていることから、妊娠を望んでいる場合には鉄分不足を解消するために食事やサプリメントで摂取する必要があります。

鉄分は摂りすぎても良くないため、医師に相談するといいでしょう。

監修医情報

六本木レディースクリニック
小松保則医師
こまつ やすのり/Yasunori komatsu

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経歴
帝京大学医学部付属溝口病院勤務
母子愛育会総合母子保健センター愛育病院
国立成育医療研究センター不妊診療科
六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本産婦人科内視鏡学会

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院長 小松保則医師