甲状腺の病気は早期発見・治療を行う事で不妊治療を行う事ができます


甲状腺疾患は、女性ホルモンの分泌異常から不妊症になることがあります。
しかし甲状腺の疾患を専門の医療機関で早期に発見・治療することによって、甲状腺ホルモンを適量に保ち、妊娠することも可能です。

また甲状腺ホルモン治療によって、体外受精の成功率が上昇するとの説もあります。
不妊症の10人に1人は甲状腺疾患を合併しているともいわれ、不妊治療と甲状腺治療をセットと考える専門家も珍しくありません。

早期発見・早期治療がカギとなります

不妊の原因の一つとして、女性の甲状腺疾患があげられます。
甲状腺疾患に悩んでいる方にはこの先、ずっと妊娠できないのではないかと不安に感じてしまうかもしれません。

しかし甲状腺疾患を早期治療して甲状腺ホルモンを適量に保つことができれば、妊娠の可能性は十分にあるでしょう。
早期発見をするためにも、体調に異変を感じたら、早めに医療機関で検査を受けることをおすすめします。

不妊治療でも、甲状腺に関する検査が行われます。
血液検査で、血液中の甲状腺ホルモン量や抗体の種類などを調べるのです。
さらに、超音波検査で甲状腺の形状やサイズ、腫瘍があるかどうかなども確認していきます。

治療が必要となれば、甲状腺ホルモン剤を用いて薬物治療が行われるのが一般的です。
甲状腺ホルモンが多すぎる甲状腺機能亢進症の場合は、甲状腺ホルモンの分泌を抑える薬が投与されます。

逆に甲状腺ホルモンが少なすぎる甲状腺機能低下症の場合は、不足している甲状腺ホルモンを補充する治療が行われます。

薬物療法で症状の改善が見られない場合は、甲状腺の一部かすべてを摘出する手術に至ることもあるでしょう。
こうして甲状腺の治療を受けることで、不妊治療を進めることができます。

甲状腺ホルモンは多くても少なくても不妊の原因となります


甲状腺の異常といっても、どこが甲状腺なのかわからないという方もいるかもしれません。
のどぼとけの下にある蝶の羽のような臓器が甲状腺で、左右対称の形をしています。

甲状腺ホルモンが分泌されている甲状腺は、エネルギーの生成や糖代謝、体の成長、神経の発達などの役目を担っています。
このホルモンに異常が生じると、全身のホルモンバランスが崩れてしまうのが問題です。

女性ホルモンの分泌にも影響を与えるため、不妊につながる可能性があります。
甲状腺ホルモンは、多すぎても少なすぎても問題があります。

過剰分泌で起こる病気が甲状腺機能亢進症で、代表的なのがバセドウ病です。
逆に分泌不足で起こるのは甲状腺機能低下症で、代表的な病気として橋本病があります。

甲状腺ホルモンが適度な量を保っていないと、卵胞の成長にも大きな影響を与えかねません。
不足した場合は卵胞が育たず、排卵障害や無排卵などにつながる可能性が出てくるのです。

体が甲状腺ホルモンの分泌不足を察知すると、プロラクチンという物質の分泌量を増やすため、血中のプロラクチン濃度が高まって高プロラクチン血症を引き起こすリスクも出てきます。

排卵抑制作用や着床阻害作用などがあるプロラクチンは、不妊症を引き起こす要素となり得ます。

甲状腺疾患には自覚症状があります

不妊の原因としても珍しくない甲状腺疾患ですが、女性に多めの病気にしてはどのような症状が出るのかあまり知られていません。
甲状腺疾患には自覚症状があるため、異変を感じたら早めに医療機関を受診することが大切です。

たとえば甲状腺機能亢進症の一種であるバセドウ病では、甲状腺の働きが活発になって代謝が高まります。
動悸が激しくなったり、不整脈が出たり、若い人では首の甲状腺のある部分が腫れるようなことも少なくありません。

手足が震えてきたり、汗をかきやすくなったり、のどがよく渇くといった症状も起こりやすくなります。
食欲が増しているのに食べても太らないという症状や、疲れやすくなって腰痛や爪の先が白くなるような症状も代表的です。

イライラしやすく集中できない、眼球が飛び出してくる、月経不順があるなどの症状が出る可能性もあります。
甲状腺機能低下症の一種である橋本病では、甲状腺の働きが低下してきて代謝が落ちます。

亢進症と同様に甲状腺のある部分が腫れたり、疲れやすかったり、無気力になる、声がかすれるなどといった症状が代表的です。
亢進症とは逆に、体が冷えてむくみやすくなり、汗をかかなくなったり、肌が乾燥してきたりするなどの症状もあります。

食欲がなくなる割には太ってきたり、白髪や抜け毛が増えたりしている・便秘がちになる・月経時に経血が増えるといった症状が見られたときも、甲状腺疾患を疑ってみたほうがよいでしょう。

(まとめ)甲状腺の異常があっても不妊治療はできる?

1.甲状腺の病気は早期発見・治療を行う事で不妊治療を行う事ができます

不妊症につながることのある甲状腺疾患ですが、早期発見・早期治療を行う事で不妊治療に取り組むことが可能です。

甲状腺ホルモン治療で体外受精の成功率が上がるともいわれており、甲状腺治療と不妊治療は密接な関係にあります。

2.早期発見・早期治療がカギとなります

甲状腺疾患が不妊の原因になっている場合、早期治療で改善をすれば妊娠の可能性は十分にあります。

不妊治療でも甲状腺の検査が行われることから、甲状腺に異常があれば早めの治療を受けることが重要です。

3.甲状腺ホルモンは多くても少なくても不妊の原因となります

のどぼとけの下にある甲状腺ホルモンは、代謝に関わる重要な役目を担っています。

女性ホルモンの分泌にも関連しているため、甲状腺ホルモンに異常が生じると不妊につながりかねません。
甲状腺ホルモンの分泌は、過剰でも不足でも不妊の原因となり得ます。

4.甲状腺疾患には自覚症状があります

甲状腺疾患には、亢進症にも低下症にも自覚症状があります。

冷えや暑さ・集中できないなど、甲状腺疾患とは特定しにくい症状でも、体調が悪くなったらすぐに医療機関の診断を受けることがおすすめです。

監修医情報

六本木レディースクリニック
小松保則医師
こまつ やすのり/Yasunori komatsu

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経歴
帝京大学医学部付属溝口病院勤務
母子愛育会総合母子保健センター愛育病院
国立成育医療研究センター不妊診療科
六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本産婦人科内視鏡学会

運営者情報

運営クリニック 六本木レディースクリニック
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院長 小松保則医師