不妊治療で使用される排卵誘発剤の中には筋肉注射もあります


不妊治療では、筋肉注射で卵胞ホルモン製剤や性腺刺激ホルモン剤などを摂取し、卵胞の発育を促したり排卵をコントロールしたりすることがあります。
筋肉注射は、皮下注射よりも強い痛みを感じる方もいます。

恐怖心が強い場合には、主治医に相談してみましょう。
中には皮下注射に変更できるケースや、上手な痛みの逃がし方のアドバイスを受けられることもあります。

不妊治療の筋肉注射は卵胞の成長を促すなど大きな役割があります

一口に不妊治療と言っても、さまざまな治療方法があり、そのタイミングや使用する薬なども状況によって異なります。
不妊治療では、ホルモン製剤と呼ばれる、ホルモンを医療用の製剤に作り替えたり化学合成したものを使用する場面が多くあります。

これにより、分泌が不足しているホルモンを補い、体の機能を整えて妊娠しやすい体にするという役割があるのです。
ホルモン製剤は生理周期のタイミングによって使い分けられ、使用することで卵胞を受精しやすい状態まで成熟させたり、排卵のタイミングをコントロールしたりすることもできます。

ホルモン製剤を体内に取り入れる方法の1つが筋肉注射です。
不妊治療といえば筋肉注射というイメージがある方もいらっしゃるかもしれませんが、前述のような目的のために、治療現場では筋肉注射をすることがあります。

筋肉注射は一般的な皮下注射と比べて、強い痛みを感じる方も多く、不妊治療の中でもツライ治療のうちの1つだと言えます。
筋肉注射がツライと感じてしまう場合、何を目的として行っているかを振り返ってみるとよいかもしれません。

筋肉注射は皮下注射よりも薬液の吸収速度が速くスムーズです


ホルモン製剤を体内に取り入れるときに、皮下注射ではなく、なぜ筋肉注射が採用されているのでしょうか。
筋肉注射は皮膚に対して直角に近い角度で、より深い部分へ注射するため、皮下注射よりも痛みを強く感じがちである点がデメリットとしてあげられます。

しかし不妊治療の現場で筋肉注射が採用されていることは、皮下注射よりも優れているとされるメリットがあるためです。
筋肉注射は文字通り、薬液を筋肉の筋層と呼ばれる部分に注入します。

筋肉には毛細血管が豊富にあるため、皮下注射よりも2倍速く、かつスムーズに薬液を取りいれることができるのです。
また皮下注射では使用できないような、少し粘度の高い薬液でも筋肉注射の場合では使用することができ、薬液の量も皮下注射よりも多量に注入することができます。

不妊治療で使用するホルモン製剤の中には、粘度の高い薬液も多く、少しでも速くスムーズに体内に摂り入れるために筋肉注射が採用されています。
痛みというデメリット以上にメリットの方が大きいため、筋肉注射が採用されているということが言えるでしょう。

筋肉注射の恐怖心が強い場合には主治医に相談してみましょう

痛みを他の人よりも強く感じてしまいがちな方や、注射への恐怖心が非常に強いという方もいます。
不妊治療の中でも筋肉注射はツライ治療のうちの1つです。

不妊治療で使用するホルモン製剤の中には、粘度が高く皮下注射ではなく筋肉注射でしか摂取できないものもあります。
しかし中には使用している薬剤や使用するタイミングによっては、経口薬や皮下注射など他の摂取方法へ変更できるケースもあります。

筋肉注射への恐怖心が強い場合には、一度主治医に相談してみるとよいでしょう。
筋肉注射の注射後に刺入部位を軽くもむようにマッサージすることで、痛みが緩和できるケースもあります。

薬剤によっては、マッサージすることでより痛みが増したり局所障害が出てしまったりするものもあるため、あらかじめ注射後にマッサージをしても大丈夫かどうか確認しておくと安心です。

不妊治療は治療内容が専門的であるため、普段の診療で受ける内容とは異なり戸惑うことも多くあるかもしれません。
治療に不安や心配がある場合は、医師やクリニックに直接質問して、不安を解消できることが望ましいでしょう。

(まとめ)不妊治療で筋肉注射をすることはある?

1.不妊治療で使用される排卵誘発剤の中には筋肉注射もあります

不妊治療の治療で、排卵のコントロールや卵胞の発育などを目的に筋肉注射を打つことがあります。

筋肉注射に対して強い恐怖心がある場合は、主治医に相談し、より痛みを感じにくくするためのアドバイスを受けることをおすすめします。

2.不妊治療の筋肉注射は卵胞の成長を促すなど大きな役割があります

不妊治療で行う筋肉注射のほとんどは、ホルモン製剤を体内に取り入れるときに使用されます。

不足しているホルモンを取りいれ、卵胞の成熟を促したり排卵のタイミングをコントロールしたりすることで、妊娠しやすい体へと導くことを目的としています。

3.筋肉注射は皮下注射よりも薬液の吸収速度が速くスムーズです

筋肉注射は皮膚に対して直角に近い角度で深い部分に薬液を注入するため、痛みが出やすいものです。

しかし粘度の高い薬液を多量に注入できることや、より速くスムーズに体内へ摂り入れることができるなど、皮下注射にはないメリットが豊富にあります。

4.筋肉注射の恐怖心が強い場合には主治医に相談してみましょう

筋肉注射は強い痛みを伴う治療であるため、不妊治療の中でもツライ治療のうちの1つです。

使用する薬剤やそのタイミングによっては、皮下注射や経口薬へ変更できる場合もあるため、筋肉注射の恐怖心が強い場合には医師に相談することをおすすめします。

監修医情報

六本木レディースクリニック
小松保則医師
こまつ やすのり/Yasunori komatsu

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経歴
帝京大学医学部付属溝口病院勤務
母子愛育会総合母子保健センター愛育病院
国立成育医療研究センター不妊診療科
六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本産婦人科内視鏡学会

運営者情報

運営クリニック 六本木レディースクリニック
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院長 小松保則医師