ストレスの改善で不妊治療がうまくいく可能性はあります


不妊症の原因はさまざまですが、ストレスも不妊症の原因のひとつだといわれています。
なかでもストレスは原因不明な場合で、もっとも多い要因だと考えられているようです。

そのため、ストレス改善をすれば、不妊治療がうまく進むケースはあるでしょう。
妊活中もいろいろなストレスを受けやすく、不妊の原因のひとつでも取り除くことができれば、受精率が上がる可能性はあります。

ストレスが原因でホルモンバランスの乱れはおこります

ストレスが不妊の原因のひとつだと考えられているのは、ストレスによりホルモンバランスが乱れてしまうからです。
不妊症の原因のひとつ卵巣機能不全は、卵巣から分泌するホルモンのバランスが乱れている状態です。

正常なホルモンバランスとなっていないため、月経不順や排卵障害をひきおこします。
卵巣からは2種類の女性ホルモンが分泌されています。

1つはエストロゲン、2つはプロゲステロンです。
エストロゲンは卵胞を成熟させ、精子を子宮まで届きやすいようにサポートしています。

プロゲステロンは子宮内膜を厚くして、受精卵が着床しやすい環境を整える役割です。
これら2つのホルモン分泌が正常で妊娠が成立します。

エストロゲンの分泌量が不十分だと卵胞が成熟できず、プロゲステロンが不足すると受精卵が着床できません。
2つのホルモンは排卵や受精卵の着床に必要なもので、ホルモン分泌に影響を及ぼすのがストレスなのです。

エストロゲンとプロゲステロンの分泌を調節しているのは、脳の視床下部や下垂体です。
ところが視床下部は自律神経も調節している部分で、ストレスを受けると自律神経が乱れて、同時にエストロゲンやプロゲステロンの分泌量にも影響を及ぼします。

男性不妊の原因もストレスが考えられます


不妊の原因は女性だけでなく、男性側にもみられる場合もあります。
ストレスの影響も女性だけの問題ではなく、男性の不妊症と関係している可能性があるのです。

精子の機能が低下する原因のひとつに、酸化ストレスが挙げられます。
酸化ストレスとは、私たちが酸素を吸うことでその一部が活性酸素となり、活性酸素が正常な細胞まで攻撃してしまうことです。

ストレスを受けると体は防御反応をしなければならず、副腎皮質ホルモンを分泌させます。
このホルモンが分泌されると活性酸素も同時に発生され、精子はより多くの酸化ストレスを受けることになるのです。

さらにストレスを受けた状態が続くと、交感神経が優位になり血管が収縮します。
体は血流不足となり、このときにも活性酸素が発生するのです。

体内に活性酸素が多い状態は、健康な細胞にまで活性酸素が攻撃をしてしまい、細胞のDNAが傷つきます。
それが精子の細胞であれば、DNAに異常がある精子ができあがってもおかしくないでしょう。

精子はもともと酸化ストレスの影響を受けやすい不飽和脂肪酸で覆われているため、ストレスに弱い性質があります。
酸化ストレスを受けると、精子の運動量が低下する原因や、精子の数が減る原因となると考えられているのです。

ストレスを減らすグッズの活用もおすすめです

不妊治療をしていると、いろいろな面でストレスを受けることがあります。
ストレスをゼロにすることは難しいため、できるだけストレスの影響を受けにくくするグッズを活用する方法もおすすめです。

たとえばサプリメントで、酸化ストレスを軽減させる工夫をする方法があります。
抗酸化成分としては、ビタミンC、ビタミンA、ビタミンE、CoQ10、カロテノイド、松樹皮ポリフェノールなどです。

妊活中の方に人気があるのが、葉酸、ビタミン、ミネラル、亜鉛、マカ、ローヤルゼリーなどたくさんの種類があります。
とくに喫煙者は、ビタミンCが減少しやすい傾向があります。

飲酒者や運動を日課にしている方も、抗酸化サプリやビタミンサプリがおすすめです。
抗酸化成分はお互いが電子のやり取りをして、酸化と還元を繰り返しているため、複数の成分を一度に摂取するようにしましょう。

妊活中の女性のなかには、冷え対策をしている方もいます。
冷え対策に使える漢方の服用や、腹巻きの着用、カイロの使用などの対策です。

ストレスにより血行不良となり、冷えを感じる方にもおすすめできます。
毎月の不妊治療のサポートとしては、できるだけ時間や手間がかからない工夫をする対策を取り入れている方もいます。

不妊治療には基礎体温の測定が欠かせなく、毎朝の作業にストレスを感じているなら、数十秒で測れる基礎体温計を活用してみましょう。

(まとめ)ストレスの改善が不妊治療につながる?

1.ストレスの改善で不妊治療がうまくいく可能性はあります

ストレスは不妊症の原因のひとつで、原因不明の要因になりえます。

不妊治療中もさまざまなストレスを感じやすいため、ストレス対策をすることは、スムーズな不妊治療に必要です。

2.ストレスが原因でホルモンバランスの乱れはおこります

不妊症の原因のひとつ、卵巣機能不全はストレスの影響を受けやすくなっています。

女性ホルモンの分泌を調節する視床下部は自律神経も整えており、ストレスにより自律神経が乱れると、同時に女性ホルモン分泌にも影響を与えてしまうからです。

3.男性不妊の原因もストレスが考えられます

男性がストレスを受けると、精子は酸化ストレスを受けやすくなります。

活性酸素により正常な細胞がダメージを負い、精子の活動量の低下や、精子の数が減少する原因となる可能性があるのです。

4.ストレスを減らすグッズの活用もおすすめです

不妊治療中にできるだけストレスの影響を受けないよう、グッズでサポートする方法もあります。

抗酸化成分のサプリを飲む、冷え対策に腹巻きやカイロを使う、基礎体温の測定時間が短いグッズを使うなどです。

監修医情報

六本木レディースクリニック
小山寿美江医師
こやま すみえ/Sumie Koyama

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経歴
1999年 琉球大学医学部医学科卒業
2000年 東京医科大学病院救急救命センター
2001年 東京女子医大病院腎センター
2003年 緑風荘病院 血液浄化療法センター
2006年 昭和大学病院産婦人科
2009年 昭和大学病院産婦人科 助教
2010年 東京衛生病院産婦人科
2012年 木場公園クリニック勤務
木場公園クリニック 分院 院長
2016年 六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本生殖医学会 生殖医療専門医
日本抗加齢医学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本受精着床学会
アメリカ生殖医学会

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院長 小山寿美江医師