不妊治療は医療費控除の対象です


不妊治療の費用は、所得税法施行令第207条に基づき、医療費控除の対象となっています。
医療費控除とは1年間に世帯でかかった医療費の合計が10万円以上となった場合に適用される制度で、払いすぎた医療費を控除として使うことが可能です。

不妊治療でかかった費用は、保険が適用・適用外に関わらずどちらも対象となります。
通院に必要となる交通費や、薬局で購入した薬なども医療費控除の対象となるため、1年を通して領収書の保管や、記録をつけておきましょう。

医療費控除でいくらの医療費が対象になるのか計算が必要です

医療費控除の対象となる費用は、不妊治療の費用だけでなく、世帯全体がかかった治療費全般を含めることができます。
離れている家族を扶養している場合は、その家庭でかかった治療費も医療費控除の対象です。

医療費控除の適用には年間10万円以上が目安ですが、所得金額によってはそれ以下でも適用されることがあるため、確認しておきましょう。
医療費控除はかかった費用全額だけ税金が安くなるのではなく、計算式に当てはめて考える必要があります。

かかった医療費が全額戻ってくるわけではありません。
医療費控除の計算式は「医療費控除額=(医療費控除の対象なる医療費-保険金等で補填された金額)-10万円」です。

総所得が200万円未満の方は、10万円を引くのではなく、総所得金額に5%をかけてください。
保険金等で補填された金額とは、高額療養費や不妊治療の助成金も含まれています。
助成金はすでに申請中でも受取は翌年となることもあるため、その時期に注意が必要です。

医療費控除の対象時期とは1月1日~12月31日までで、不妊治療の助成金の受取が翌年となる場合は、翌年分とする場合や同じ年とするなどさまざまです。
この場合ケースバイケースとなるため、詳しくはお近くの税務署に相談してください。

医療費控除の対象の確認が必要です


不妊治療で医療費が高額となりそうな場合は、翌年の確定申告の時期に医療費控除の申請をしましょう。

サラリーマンの場合は、年末調節とは別に自分で確定申告をする必要があります。
その際に注意したいのが、医療費控除の対象となる内容です。
医療費控除の対象となるのは、治療に必要となる費用です。

病院や歯医者にかかった場合の治療費や、薬代を含めることができます。
医療機関では領収書が発行されますから、1年分を取っておきましょう。

子供の歯科矯正も医療費控除の対象となるため、忘れずに含めてください。
薬局で買ったものは、風邪薬など治療に必要な費用を含めることができます。

治療に必要ではないビタミン剤や漢方薬は、医療費控除の対象ではありません。
入院した家族がいる場合は、入院費用や部屋代、食事代を含めることができます。

病院までの交通費も医療費控除に含めることが可能です。
交通機関によっては領収書が発行されない場合もありますから、そのときはノートにメモしたものでも医療費控除の対象とすることができます。

医療費控除は治療として認められていないものもあるため、確認しておきましょう。
人間ドックの受診料は病気が発見されなければ、対象外となります。

入院したときに自分の都合で個室を利用した際の差額ベッド代や、病院を受診するためのガソリン代や駐車場代も含めることができません。

平成29年分から領収書の添付が不要です

医療費控除の申請をする際には、医療機関等からもらった領収書を用意する必要がありますが、申請書と一緒に添付する必要はありません。
領収書は手元に置いておき、確定申告書類を作成する際に必要となります。

平成29年度分からは、医療費控除の明細を別途作成する必要が出てきました。
医療費を受けた人の名前、受けた医療機関名、治療費を詳しく記入します。

または、医療保険者から交付された医療費通知を添付することで、詳しい名前の記入は必要がありません。
医療費通知とは「医療費のお知らせ」とも呼ばれている書類で、毎年確定申告の時期が近くなってきたら送付されてきます。

以前はこの書類を使って医療費控除の添付書類とすることはできなかったのですが、平成29年分より使うことができるようになりました。
医療費のお知らせは、医療機関にかかった費用の記載のみですから、薬局などで受け取った領収書や、交通費等は自分で記入する必要があります。

各領収書は確定申告の際に添付は不要ですが、所定期間の保管は必要となるため、確定申告が終わっても捨てないでください。

(まとめ)不妊治療に医療費控除は利用できる?

1.不妊治療に医療費控除は使うことができます

医療費控除は所得税法施行令第207条に基づき定められ、不妊治療にかかった費用も対象となっています。

保険適用・保険適用外に関わらず対象となるため、確認しておきましょう。
通院に必要な交通費や薬局で買った医療費も対象です。

2.医療費控除でいくらの医療費が対象になるか計算が必要です

医療費控除はかかった費用全額分だけ、税金が安くなるわけではありません。

計算式に当てはめると、どのくらいの控除金額となるかわかります。
その際には、不妊治療の助成金を引く必要があるため確認しておきましょう。

3.医療費控除の対象の確認が必要です

医療費控除に含めることができるのは、治療費が必要となるものです。

病院での治療費や薬代、治療に必要となる薬を薬局で買った場合などが含まれます。
通院にかかった交通費も含めることができるため確認しておきましょう。

4.平成29年分から領収書の添付が不要です

平成29年度分より、医療費控除に領収書を添付する必要がなくなりました。

その代わり、氏名・医療機関名・治療費を記入するか、医療費通知を添付する必要があります。
この制度に変わることで以前より確定申告の手続きに手間が少なくなりました。

監修医情報

六本木レディースクリニック
小松保則医師
こまつ やすのり/Yasunori komatsu

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経歴
帝京大学医学部付属溝口病院勤務
母子愛育会総合母子保健センター愛育病院
国立成育医療研究センター不妊診療科
六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本産婦人科内視鏡学会

運営者情報

運営クリニック 六本木レディースクリニック
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院長 小松保則医師