不妊症に明確な基準はないですが、夫婦生活を続けて約1年妊娠しない場合との定義づけはあります


夫婦生活を続けていて、いつ頃までに妊娠が成立しなければ不妊症となるかについては実は明確な基準というのはありません。

しかし、日本産婦人学会からは1年経過したら不妊症の疑いがあるとの定義がなされています。

ただ個々の体の状態や夫婦生活の頻度、タイミングなどによって差が生じるので一概には言えません。

しかし、生殖機能に問題がない場合、通常半年から1年以内で妊娠するという方が多いのも事実です。

また、女性側は、基礎体温の変化やおりものの状態、男性側は精液や陰嚢の状態などが不妊症の基準となる場合もあります。

適度に夫婦生活を行い、おおむね1年経っても妊娠しなければ不妊症とみなされます

不妊症というのは、避妊しないで健康な男女が夫婦生活を適度に行っているにもかかわらず、一定期間において妊娠しないことを言います。

不妊症の判断基準というのは、日本産婦人科学科では上記の一定期間を1年と定義しています。

つまり、夫婦生活を送っているのに1年経過しても妊娠しないと、一般的に不妊症だと判断されるというわけです。

しかし、1年経過していなくても、例えば女性側に妊娠の障害となる子宮や卵巣などの病気が見つかる場合や、男性側に勃起障害が見られるなど妊娠しにくい兆候が明らかに分かる場合もあります。

そうなると、上記の定義を満たさなくても、不妊症の判断基準となるケースもありえます。

しかし、そうでない場合はやはり1年位は様子をみていきましょう。

排卵日に合わせて夫婦生活を行い、何も問題がなければ一般的に受精率は80%と高いですが、着床率は20%前後なのであまり高いとは言えません。

しかし、妊娠確率は1年経てば9割近くにまで上がるとされているので、数ヶ月経った位ではまだ不妊症と判断するには早いと言えるでしょう。

とはいえ、特に女性は加齢と共に妊娠確率も低下してしまうので、35歳を超える場合は1年を待たずに早めに不妊症かもしれないと疑うべきだと言えます。

女性不妊症の判断基準は、排卵の有無やおりものの状態が目安となります


女性の場合、月経周期が一定で正常に排卵がなされていれば夫婦生活により妊娠が望めます。

正常な排卵がなされているかは、基礎体温を計測することで確認できます。

基礎体温は、月経開始から排卵期までは低温が続き、排卵後は体温が0.3~0.5℃上昇する高温期に入ります。

低温期が続き高温期がないと、無排卵月経の可能性があります。

また、高温期は通常2週間ほど続きますが、期間が短かったり高温期中に温度が下がったりすると黄体機能不全の可能性も考えられます。

そして、排卵の有無は排卵検査薬でも調べることができます。

次回の月経予定日の17日前位から尿検査を行い、LH濃度の上昇があれば36時間以内に排卵が起こる可能性があることがわかるのです。

他にもおりものの色やニオイ、量の変化など判断基準の一つとなります。

排卵期になるとおりものの量は増え、粘り気と強いニオイを感じます。

通常は無色透明で無臭ですが、不妊症の原因にもなりうる感染症にかかると、おりものが黄緑や赤茶色に変化し、ニオイもきつくなる場合があります。

おりものや基礎体温に異変を感じたら、早めに病院を受診すれば不妊症の早期発見につながります。

適切な治療を早期に受ければ、妊娠の可能性も残されています。

男性不妊症の判断基準は、精液や陰嚢の状態が目安となります

男性の精子の数や運動率などは肉眼ではチェックできませんが、精液の色や量は、不妊症の判断基準の目安となります。

通常は精液は白く、射精によりある程度の量が排出されます。

しかし、黄色や血液が混じった赤みがある、量が少ない場合は逆行性射精などの不妊症の原因となる症状の可能性もあります。

更に、不妊の要因となりうる精子の量が少ない乏精子症は、精巣の静脈が逆流することでできる静脈瘤などにより起こることがあります。

左右の陰嚢にモコモコした瘤のようなものができていなか、長時間座っていると瘤に負荷がかかり、血流が滞るため痛みが出るのでチェックするのも早期発見に繋がります。

また、精子が精液中に存在しない無精子症は、精巣上体炎などが原因となります。

気づくと陰嚢が腫れてきて、痛みを感じるなどの症状があります。

そして、ストレスなどが原因となる勃起不全も、不妊症の原因となります。

夫婦生活の際に、スムーズに行えない場合などが当てはまります。

男性不妊症の場合も、きちんと検査を行い原因を突き止めて治療を受ければ、妊娠の可能性はあるので、気になる症状があれば早めに病院を受診しましょう。

(まとめ)不妊症に基準ってあるの?

1.不妊症には明確な基準はないですが、夫婦生活を続けて約1年妊娠しない場合との定義づけはあります

不妊症の基準に関しては、日本産婦人科学会より夫婦生活を続けてから1年という定義がなされています。

また、女性側は基礎体温やおりものの変化、男性側は精液や陰嚢の異常などが判断基準にもなりえます。

2.適度に夫婦生活を行い、概ね1年経っても妊娠しなければ不妊症とみなされます

不妊症には明確な基準がありませんが、適度に夫婦生活を続けても一定期間妊娠に至らない場合不妊症とみなされます。

この一定期間、つまり不妊症の基準は1年という定義づけがなされています。

3.女性不妊症の判断基準は、排卵の有無やおりものの状態が目安となります

女性の場合、基礎体温が正常に変化していないと生殖機能に問題が生じている可能性があります。

更に、おりものの色やニオイなどが通常と異なる場合も、不妊症につながる感染症にかかっている疑いがあると言えます。

4.男性不妊症の判断基準は、精液や陰嚢の状態が目安となります

男性不妊症の基準としては、精液の色や量などの変化が判断材料となります。

他にも、陰嚢に瘤のようなものができている、腫れてきて痛みを感じるといった症状も不妊症の疑いがあるので判断の目安となります。

監修医情報

六本木レディースクリニック
小松保則医師
こまつ やすのり/Yasunori komatsu

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経歴
帝京大学医学部付属溝口病院勤務
母子愛育会総合母子保健センター愛育病院
国立成育医療研究センター不妊診療科
六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本産婦人科内視鏡学会

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院長 小松保則医師