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男性不妊症には様々な症状が見られ、原因は先天性と後天性に分けられます
男性不妊症は、生まれつきの生殖機能の欠損や発達段階でもたらされる障害などの先天的な要因があります。
またストレスや肥満など生活習慣や精巣の疾患など後天的な要因も考えられます。
精液に精子が確認されない無精子症が男性不妊症の中ではとくに多いとされており、他にも精子の数が少ない乏精子症など様々な症状があります。
ただ男性不妊症も治療を行えば、妊娠の可能性は残されています。
不妊の疑いがあれば、早めに専門クリニックでの検査をおすすめします。
男性不妊症には、様々な疾患があります
男性不妊症には、先天性と後天性の要因があります。
先天性の原因としては、遺伝などにより生まれつき生殖機能に欠陥があることや、発育段階で性機能が低下してしまうことが挙げられます。
後天性の原因は、ストレスや肥満・喫煙やアルコール、精巣などの疾患や機能障害など生活習慣などによる場合があります。
男性不妊症の中でも深刻だとされているのが、精液中に全く精子がない、もしくは著しく運動率が低いのが無精子症です。
ただ治療を進める上で、妊娠の可能性はゼロではないとも言われています。
さらに精子の数が少ないのが乏精子症で、数によって軽度から重症度まで3段階に分けられています。
また活発に動ける精子が少ないのが精子無力症、精巣の中の血液が逆流して静脈に瘤ができる精索静脈瘤、性交時に勃起が起こらないもしく継続しない勃起不全、射精感があっても全く射精されない、精液が作られない無精液症なども挙げられます。
他にも、精管が詰まって精液に精子が運ばれない閉塞性無精子症、生まれつき精管が備わっていない先天性精管欠損、精液が尿道ではなく膀胱へ送られてしまう逆行性射精などもあります。
男性不妊症には、精管再生術やホルモン療法などの治療法があります
男性不妊症であっても、疾患に適した治療を行えば妊娠の可能性はあります。
精巣から射出した精子は、精管を通って精液として射出されます。
ただ精管が炎症を起こしているために精液中に精子が少ないもしくは確認できない場合や、運動率が低い場合があります。
この場合、条件が整えば精管を再生する手術が行われることもあります。
しかし精巣では精子が生成されているので、精巣や精管から精子を回収し、人工授精などを行う場合もあります。
個々のケースで最も適した方法を、医師と相談の上決めるのが一般的です。
さらに精巣で精子がほぼ作られていない場合は、性腺刺激ホルモンが低下し、精子を作り出す造成機能に問題があるとも考えられます。
その場合ホルモン注射でホルモンを補充し、精子形成を促す治療が行われます。
また精索動脈瘤の場合は静脈を縛って、血流の逆流を防ぐ手術を行うケースが多いとされています。
勃起不全の場合は、メンタルが原因となっているケースが多いため、心理カウンセリングやバイアグラなどの薬の服用といった方法があります。
他にも、ビタミン剤や漢方薬などの処方や生活習慣の改善指導といった治療法が用いられることもあります。
男性不妊が疑われる場合は、早めに検査を受けて対処することが大事です
国内において、男性の10人に1人は生殖器トラブルを抱えているといわれており、不妊症はもはや女性側だけの問題ではありません。
子供を望んでいるのに、子宝に恵まれない場合は男性側に原因があるということも考えられます。
性感染症にかかった経験がある、喫煙飲酒の習慣がある、太りぎみで健康診断で高脂血症や高血圧、糖尿などの異常を指摘された、精巣が小さいもしくは1つしかない、下半身にフィットする下着やズボンを身に着けている場合などは、男性不妊症になる可能性が高いとされています。
もし当てはまる事が多ければ男性不妊症の疑いが強くなります。
不妊治療専門のクリニックでは、男性の不妊検査を行っているところもあります。
精液中の精子の数や運動率、血液中の染色体異常の有無、ホルモンによる精巣の機能、感染症の有無などの様々な検査が行われます。
不妊かな?と思ったら自分は大丈夫だろうと過信しないで女性だけでなく、男性も一度きちんと検査を受けることをおすすめします。
検査をして原因がわかれば、女性の不妊治療緩和にもつながる上に、早期に治療に取り掛かれるというメリットもあります。
(まとめ)男性不妊症の原因とは?
男性不妊症は、生まれつきの生殖機能の低下などの先天性の要因と、ストレスなどの後天性の要因が考えられます。
無精子症など色々な疾患がありますが、早期発見、治療を行うことで妊娠の可能性はあるとされています。
男性不妊症の中でも、精液中に精子が無い無精子症が多く、精子の数が少ない乏精子症や活発に動く精子が少ない精子無力症など様々な疾患があります。
他にも精索動脈瘤や勃起不全・無精液症などがあり、症状が異なります。
男性不妊症は、原因や疾患の種類によって適した治療法が異なります。
手術やホルモン療法・心理カウンセリングや薬の服用などの治療法があります。
男性側に不妊の原因があるケースは、もはや珍しいことではありません。
不妊が疑われるような場合は、女性のみならず男性も検査を受け、原因を突き止め適した治療法を早期に受けることが妊娠の確立を高めます。