コーヒーと不妊に関する医学的根拠はありませんが飲みすぎには注意しましょう


日本におけるコーヒーの1日の摂取目安量は、国によって決められた基準がありません。
コーヒーに含まれるカフェインは、摂取量によって体にとってメリットになることもあれば、デメリットになることもあります。

コーヒーと不妊が直結するような医学的根拠はありませんが、コーヒーが体にとってデメリットにならないように、飲みすぎには注意しましょう。

コーヒーが不妊治療中の体によくない影響を与える可能性もあります

コーヒーに含まれるカフェインは、摂取の仕方によってよい効果もそうでない効果ももたらすものです。
カフェインを適量摂取することは、集中力を高めることや、筋肉疲労の回復などに役立つとされています。

しかし適量を超えて過剰に摂取すると、冷え性の原因になるほか自律神経の乱れを引き起こす可能性もあります。
コーヒーの摂取が不妊に直結するような医学的根拠のあるデータはありません。

しかしカフェインを過剰に摂取し、自律神経が乱れるとホルモンバランスが崩れる可能性があります。
カフェインの過剰摂取によって引き起こされる冷え性などの体質は、不妊の原因の1つともされています。

コーヒーを飲んだことで、すぐに不妊につながることはありませんが、このような原因を避けるためにも、過剰摂取にならないよう気をつける必要があるでしょう。

また妊娠中はカフェインの血管収縮作用で早産の危険性や胎児への影響を考えて、コーヒーの摂取を控える方がよいとされます。
コーヒー好きな方は、妊娠してからのことも考え、不妊治療中から少しコーヒーを控えた生活に慣れておくのもおすすめです。

コーヒー以外にもカフェインの入った飲み物があります


カフェインと言えば、コーヒーが思い浮かぶという方も多いものですが、カフェインが含まれているものはコーヒーだけではありません。
身近なものであれば、紅茶・煎茶・ウーロン茶・コーラ・エナジードリンク・カカオ豆などにも含まれています。

食べ物や飲み物だけでなく、総合感冒薬や解熱鎮痛剤などの医薬品に配合されているケースもあります。
コーヒーは、インスタントのもので1杯(150ml)につき80mg、抽出液の場合は1杯(150ml)につき90mgのカフェインが含まれているとされています。

エナジードリンクは商品にもよりますが1本に100mg以上含まれているものも多く、注意が必要です。
カフェインの1日の上限摂取量は日本ではきちんとした数値が定められていませんが、WHOや諸外国では明確な数値が決められているケースもあります。

たとえば世界保健機関によれば、妊婦さんの場合、コーヒーは1日3~4杯程度にとどめるほうがよいと喚起しています。
またイギリスの英国食品基準庁では妊婦さんのカフェイン摂取限度量を1日200mg、オーストラリアの保健・食品安全局では1日300mgと定めています。

カフェインレスのコーヒーが飲めるお店が増えています

冷え性の改善や、自律神経の乱れを整えるためにコーヒーを控えようかと検討中の方におすすめなのが、デカフェとも呼ばれるカフェインレスコーヒーです。

カフェインレスコーヒーは、コーヒー豆からカフェイン成分を取り除いたもので、抽出方法によっては、コーヒーの風味はそのままにカフェインのみが少なくなった本格的な味わいが楽しめるものもあります。

街中などで利用できるカフェなどでも、カフェインレスコーヒーをメニューに取り入れているお店が増えてきていると言いますから、上手に取り入れてみてはいかがでしょうか。

カフェインレスコーヒーは、体質改善だけでなく眠る前に飲むことが出来るという点や、外出中やドライブ中に、トイレの心配をせずにコーヒーが楽しめるというメリットもあります。

もちろん、飲み物の中にはまったくカフェインが入っていないノンカフェインドリンクもあります。
黒豆茶、ルイボスティーなどにはカフェインが含まれていません。

また黒豆茶やルイボスティーにはポリフェノールがたくさん含まれており、抗酸化作用も期待できるため、積極的に導入してみるというのもよいかもしれません。

(まとめ)コーヒーを飲むと不妊症になるって本当?

1.コーヒーと不妊に関する医学的根拠はありませんが飲みすぎには注意しましょう

コーヒーを飲むと不妊になるという医学的根拠はありませんが、コーヒーに含まれるカフェインは、摂りすぎると体によくない影響を与える可能性があります。

不妊治療中はコーヒーの飲みすぎに注意することをおすすめします。

2.コーヒーが不妊治療中の体によくない影響を与える可能性もあります

コーヒーに含まれるカフェインは、過剰に摂取すると冷えや自律神経の乱れにつながります。

コーヒーの摂取と不妊の医学的根拠のあるデータはありませんが、
ホルモンバランスの乱れや冷え体質にならないよう、コーヒーの過剰摂取には気を付けましょう。

3.コーヒー以外にもカフェインの入った飲み物があります

コーヒー以外にも、身近な飲み物にもカフェインは含まれています。

カフェインの過剰摂取にならないように、コーヒーは1日に3~4杯程度を限度とし、エナジードリンクなどカフェインの量が多いは習慣的に飲まないように注意しましょう。

4.カフェインレスのコーヒーが飲めるお店が増えています

不妊治療中でも気兼ねなくコーヒーが飲みたいという場合には、カフェインレスコーヒーを取り入れてみてはいかがでしょうか。

不妊治療中の飲み物としては、ノンカフェインで抗酸化作用が期待できる黒豆茶やルイボスティーなどもおすすめです。



仕事や趣味を続けながら、無理のない不妊治療を

監修医情報

六本木レディースクリニック
小松保則医師
こまつ やすのり/Yasunori komatsu

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経歴
帝京大学医学部付属溝口病院勤務
母子愛育会総合母子保健センター愛育病院
国立成育医療研究センター不妊診療科
六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本産婦人科内視鏡学会

運営者情報

運営クリニック 六本木レディースクリニック
住所 〒106-0032
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院長 小松保則医師