不妊治療で行う着床前診断は受精卵の遺伝子や染色体の異常を調べることができます


着床前診断は受精卵が着床する前に遺伝子や染色体の異常がないかどうかを調べることができます。
その結果よりよい受精卵を見分けることが可能なため、妊娠率を高めることができると言われています。

また流産を避け、さらに特定の遺伝性の疾患がかかっていないかを調べることができる検査です。
より早く妊娠するための方法として着床前診断には期待が寄せられています。

着床前診断とは着床する前に受精卵の異常がないか調べる検査です

着床前診断とは受精卵が子宮に着床する前に受精卵が異常ないかどうかを調べる検査です。
はじめてこの診断を受けた赤ちゃんが生まれたのが1990年のことで、それ以降世界中で着床前診断を受けた赤ちゃんが生まれています。

着床前診断には着床前診断と同じ技術で行われる着床前スクリーニングもあります。
夫婦のどちらかに重い遺伝性疾患があるときに、受精卵の特定の染色体や遺伝子異常を調べるために行うのが着床前診断です。

それ以外の染色体や遺伝子異常を原因とした流産を減らすことなどを目的に行う検査を、着床前スクリーニングと呼びます。
受精卵に染色体異常がある場合、着床できなかったり、着床しても十分に育たず流産、死産したりすることが広く知られています。

一般的に習慣流産の人の流産率は80~90%と言われていますが、着床前スクリーニングを受けることで着床率が上がるとアメリカの研究所が報告しています。

着床前診断を行うことで受精卵を判別することによって流産を減らし、妊娠を希望している女性の負担も減らすことができると考えられます。

着床前診断には妊娠率を上げて流産を避けるメリットがあります


着床前診断という医療技術が広まって、世界中で着床前診断を受けて子供が誕生しています。
着床前診断のメリットを紹介します。

着床率の向上

アメリカの研究所の報告によると、新技術の着床前診断によって受精卵1個あたりの着床率が28%から70%以上に上昇したと発表されています。
着床前診断を行うことで異常がない受精卵を戻すことができるため、妊娠に至る可能性も高まると考えられます。

遺伝性疾患をある程度調べることができる

特定の遺伝性疾患を持つ人にとっては子供が同じ疾患を持つのではないかと不安に感じることもあるでしょう。
そのような人が安心して子供を授かるために着床前診断は利用されています。

流産の繰り返しを避けられる

流産を繰り返すことは精神的に大きな負担になります。
また妊娠7週以降の流産になると子宮の中をきれいにする処置も必要ですが、ごく稀に処置を繰り返すことで子宮内に傷がついたり感染症を起こしたりすることがあります。

流産することで妊娠までにかかる時間も延びてしまいます。
着床前診断で流産を避けることは、早く妊娠出産にいたりたいと考える女性にとっても有益であると言えるでしょう。

着床前診断は日本では臨床研究の段階です

着床前診断は2018年5月現在、臨床研究の段階で、クリニックで広く行われているわけではありません。
ただしアメリカ・オーストラリア・イギリスフランス・ロシアや中国など多くの国では一般的に実施されています。

人口割合でみると95パーセント以上の国で行われているともいわれ、着床前診断に対する規制がないアメリカでは男女の産み分けにも利用されています。
日本で着床前診断を受けるには現状日本産婦人科学会に申請して審査を受けて、認可をもらう必要があります。

着床前診断の対象になるのは遺伝性の病気が子供に伝わる可能性が高い人と、染色体の形が原因で流産を繰り返している人です。

着床前診断については、数多くの意見や論点があり日本でも議論が進められている段階です。
日本でも2017年から着床前スクリーニングの臨床研究を実施するなど、日本国内での解禁に向けて徐々に動きつつあります。

(まとめ)不妊治療の着床前診断とは?

1.不妊治療で行う着床前診断は受精卵の遺伝子や染色体の異常を調べることができます

不妊治療で行う着床前診断は、受精卵が着床する前に流産や特定の病気にかかっていないかなどを調べることが可能です。

着床前診断によって受精卵を判別できるため、妊娠率を高めるとともに流産を減らすことができると言われています。

2.着床前診断とは着床する前に受精卵の異常がないか調べる検査です

着床前診断とは受精卵が着床前の受精卵に異常がないかを調べる検査です。
着床前診断を行うことで、受精卵の遺伝子や染色体や遺伝子異常を調べることができます。

習慣流産の人も着床前診断で着床率に改善が期待できるでしょう。

3.着床前診断には妊娠率を上げて流産を避けるメリットがあります

着床前診断によって、受精卵を見分けることができより高い妊娠率が期待できます。
また遺伝性の疾患を持っている人も疾患の遺伝を調べることができるでしょう。

着床前診断を行うことで流産率を下げて、より早く妊娠することができると考えられています。

4.着床前診断は日本では臨床研究の段階です

着床前診断は絶対的なものではなく、着床する前にわかる染色体や遺伝子の異常を検査できるに過ぎません。
また日本においては、着床前診断については臨床研究の段階です。

流産率を減らすとともに、遺伝性の疾患を調べるためにも普及がすすめられています。

監修医情報

六本木レディースクリニック
小松保則医師
こまつ やすのり/Yasunori komatsu

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経歴
帝京大学医学部付属溝口病院勤務
母子愛育会総合母子保健センター愛育病院
国立成育医療研究センター不妊診療科
六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本産婦人科内視鏡学会

運営者情報

運営クリニック 六本木レディースクリニック
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院長 小松保則医師