男性に原因がある場合は人工授精や顕微授精で不妊治療を行います


男性に不妊の原因がある場合は、生活習慣の改善などさまざまな対処法が考えられますが、不妊治療を行う際は人工授精や顕微授精を選択します。
症状によって、抗うつ薬や勃起不全(ED)の治療薬を用いて不妊治療を行うこともあります。

これまでは不妊の原因は主に女性にあるという見方をされてきましたが、長年の研究によって男性に不妊の原因が多いことが明らかになりました。

妊娠は卵子と精子が出会うことで成立するので、女性だけでなく男性も検査を受けることが不妊症を短期間で克服することにもなります。

男性の不妊症の原因について知っておきましょう

男性の持つ不妊症の原因の多くは、精子に関わるものです。
まず男性の不妊症の主な原因について知ることが、不妊治療を始める第一歩となるでしょう。

無精子症

精液の中に精子の存在が確認できない、または運動率が低いと無精子症と診断されます。
運動率が20~30%であると運動率が極端に低いとされますが、不妊治療によって改善し、妊娠に至ったケースも多く見られます。

精子無力症

精液の中に前進運動ができる精子が少ない状態です。
動いている精子が50%未満、または活発な精子が25%未満であると、精子無力症の可能性があります。

乏精子症

一般的な数値よりも精子の数が極端に少ないのが乏精子症です。
症状の重さによって軽度・中等度・重症度に分けられています。

閉塞性無精子症

精管の詰まりが原因で、精子が運ばれない状態です。
検査をしても精液の中に精子の存在を確認することができません。

精索静脈瘤

男性側の原因のおよそ40%近くが精索静脈瘤であると言われています。
精巣に血液が逆流することで、精巣に静脈瘤が発生します。

勃起不全(ED)

性交の際に勃起できない、または勃起を継続できない状態が勃起不全です。
不規則な食生活や運動不足、ストレスなどによって発症するとされています。

不妊症の原因が男性であるケースは多く、半数近くは男性に原因があるとされています。
女性の卵子だけでなく男性の精子も加齢によって老化するという説もあるので、早い段階で不妊治療専門のクリニックを受診することが大切です。

不妊治療では精液検査と泌尿器検査によって男性側の原因を見つけます


男性の不妊治療では精液検査と泌尿器検査の2つを軸として不妊を招いている原因を調べます。
不妊症の検査は患者さんのプライバシーに配慮した環境で行われます。

精液検査

精液検査では精子の濃度や運動率・精子の形・精液の量などを調べます。
2~7日間の禁欲期間を経た後に精液の全量を採取しますが、20~30℃を保つことが望ましいとされています。

クリニックで採取した方が品質保持の面で安心ですが、上記の温度を保つことができ、かつ2時間以内にクリニックでの検査ができれば自宅で採取できる場合もあります。

泌尿器検査

精液検査でなにか異常が見つかった場合は、泌尿器検査を行って再度不妊症の原因を探ります。
不妊症に至る心当たりや、現在の夫婦生活についてなど、必要な質問を受けた後で精巣などの触診を行います。

触診が終わった後で内分泌検査をし、血液中の男性ホルモンや性腺刺激ホルモンなどを調べます。
精子の数が少ない、あるいは無精子症の疑いがある場合は染色体検査や遺伝子検査、MRIに移行することがあります。

食生活の改善から始めてみましょう

男性が不妊症を克服するために、精子に活力を与えるような食生活にしましょう。
精子を作るためには以下の栄養素が有効であると考えられています。

どのように食生活を組み立てるべきか、医師に相談するとよいでしょう。

ビタミンE

ビタミンEには抗酸化作用や血流改善作用があり、不足すると精巣機能の低下、精子の数の減少を招きます。

アーモンドや落花生などのナッツ類、サフラワー油やコーン油などの植物油にビタミンEが豊富に含まれています。

亜鉛

亜鉛はカキやウナギ・豚レバー・納豆などに多く含まれています。
不足すると精子の数が減少し、奇形の精子が増えたり運動率が低下したりする原因となります。

セレン

精子を作る際に約500億分の1mgのセレンが必要であるとされ、セレンの不足は精子の数の減少や、運動率の低下を招きます。
セレンはアジ・イワシ・サンマなどの魚介類に多く含まれています。

(まとめ)男性に原因がある場合の不妊治療とは?

1.男性に原因がある場合は人工授精や顕微授精で不妊治療を行います

不妊の原因は主に女性側にあるとされてきましたが、研究の結果、男性が不妊の原因を持つケースが多いことが分かっています。

抗うつ薬や勃起不全の治療薬などを用いることもありますが、症状によっては人工授精や顕微授精での不妊治療を選択します。

2.男性の不妊症の原因について知っておきましょう

不妊原因の半数近くは男性側にあるとされ、その多くが精子がなんらかのトラブルを抱えていることによるものです。

男性が不妊症になる主な原因には、無精子症・精索静脈瘤・勃起不全などがあります。

3.不妊治療では精液検査と泌尿器検査によって男性側の原因を見つけます

男性の不妊治療では精液検査と泌尿器検査を行い、不妊症の原因について調べます。

検査結果によって異なりますが、一般的には診察・内部監査・染色体・遺伝子検査の流れで検査をし、必要に応じてMRIなどを行います。

4.食生活の改善から始めてみましょう

食生活を見直して、精子に活力を与えると言われるビタミンE、亜鉛、セレンを積極的に摂りましょう。

不妊治療を始める上で食生活の改善は重要な位置を占めるので、わからないことがあれば医師に相談しましょう。

監修医情報

六本木レディースクリニック
小松保則医師
こまつ やすのり/Yasunori komatsu

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経歴
帝京大学医学部付属溝口病院勤務
母子愛育会総合母子保健センター愛育病院
国立成育医療研究センター不妊診療科
六本木レディースクリニック勤務
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 専門医
日本産科婦人科学会
日本生殖医学会
日本産婦人科内視鏡学会

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運営クリニック 六本木レディースクリニック
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院長 小松保則医師